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授業科目名 AI基礎
時間割番号 UPC202
担当教員名 安藤 英俊/清水 毅/則竹 史哉/中村 一彦
開講学期・曜日・時限 後期・火・VI 単位数 2
<対象学生>
工学科2年次生向け
<授業の目的>
インターネットの社会への広範囲な浸透、 情報通信・計測技術の飛躍的発展によって、従来とは質・量ともに全く異なるビッグデータが産み出されるようになった。ビッグデータや人工知能(AI)技術の活用領域は予測、意思決定、異常検出、自動化、最適化など多岐に亘って急速に拡大しており、自動運転、画像認識、医療診断、防犯、コンピュータゲームなど、従来の社会システムの在り方を大きく変えつつある。近年は、ビッグデータやAIの利活用に関し、米国や中国の巨大企業等を中心とした競争が激化しており、国内外の経済成長の要因も従来の労働力・資本・技術革新から、データから価値を生み出す産業領域へと大きくシフトしている。「数理・データサイエンス・AI」は、今後のデジタル社会の基礎知識(いわゆる「読み・書き・そろばん」的な素養)として捉えられ、大学・高専の全ての学生が身に付けておくべき素養である。
これに伴い政府の「AI戦略 2019」では、「我が国が、人口比ベースで、世界で最もAI時代に対応した人材の育成を行い、世界から人材を呼び込む国となること。さらに、それを持続的に実現されるための仕組みが構築されること」が第一の戦略目標とされた。この授業ではリテラシーレベルの教育を補完的・発展的に学修することにより、履修学生が自らの専門分野への数理・データサイエンス・AIの応用基礎力を習得することを目標としている。
この授業ではより具体的には、AIの基本的な概念と手法、応用例を学ぶことで、AI技術を活用し課題解決につなげるとは何かを理解することを目指す。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部>工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
工-A専門③数理データ分析力ICT等により多様な情報を適切に収集し数理的に分析
工-B⑦理解力・判断力自然現象や社会的事象を理解・分析
工-C⑧論理的思考力問題や課題を論理的思考で解決
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
工学
1AIのこれまでの変遷、各段階における代表的な成果物や技術背景を説明できる.工-B
2今後、AIが社会に受け入れられるために考慮すべき論点を説明できる.工-C
3自らの専門分野にAIを応用する際に求められるモラルや倫理について説明できる.工-B
4機械学習(教師あり学習、教師なし学習)、深層学習、強化学習の基本的な概念を説明できる.工-A
5複数のAI技術が組み合わされたAIサービス/システムの例を説明できる.工-C
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
135%中間評価によって目標1の理解度を評価する.
210%中間評価とレポートによって目標2の理解度・応用力を評価する.
310%レポートによって目標3の理解度・応用力を評価する.
435%最終評価によって目標4の理解度を評価する.
510%最終評価とレポートによって目標5の理解度・応用力を評価する.
合計100% 
<授業の方法>
 事前学習動画を視聴後,小テストを実施してもらいます.この小テスト完了をもって出席としますので,必ず実施してください.また,演習では課題のUPLOADをもって出席としますので,こちらも忘れずにUPLOADしてください.
 本授業の出席はCNSの出席システムとはリンクしていませんので各自Moodleの小テスト,課題が終了しているかどうかカウントしてください.
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・テキスト指定はありませんが,数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアム 応用基礎レベル教材(http://www.mi.u-tokyo.ac.jp/6university_consortium.html)を利用します.
・後半のAI基礎演習は,Google Colaboratoryを利用します.使い方の情報はインターネットにあふれていますので,是非慣れておいて下さい.
・以下の知識を有していることを前提に授業を行います.
 *リテラシーレベルでの数理・データサイエンス・AIに関する知識
 *確率、ベクトルと行列、関数等の数学に関する基礎的な知識
 *プログラミング・アルゴリズム等に関する基礎的な知識
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 北川源四郎, 竹村彰通編 ; 赤穂昭太郎 [ほか] 著, 応用基礎としてのデータサイエンス : AI×データ活用の実践, Array, ISBN:4065307899,
    (2023年出版 データサイエンス入門)
<授業計画の概要>
1タイトル第1回 AIの歴史と応用分野
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
小テスト
授業内容人工知能研究の始まりから現在に至るまでの歴史,関連する諸問題や活用について学ぶ.
2タイトル第2回 AIと社会
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
小テスト
授業内容データやAIにまつわる基本的な倫理・合意事項,データを守ること,それが破られて起こった事例などについて学ぶ.
3タイトル第3回 機械学習の基礎と展望
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
小テスト
授業内容機械学習の基本的枠組みである教師あり学習のデータ分析手法と,教師なし学習のデータ分析手法を学ぶ.また,機械学習の展望についても学ぶ.
4タイトル第4回 深層学習の基礎と展望
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
小テスト
授業内容深層学習の基礎的な内容と展望を学ぶ.
5タイトル第5回 認識(画像)
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
小テスト
授業内容AIにおける認識の概念と,画像についての実社会での活用場面や技術について学ぶ.
6タイトル第6回 認識(音声)
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
小テスト
授業内容AIにおける認識の概念と,音声についての実社会での活用場面や技術について学ぶ.
7タイトル前半の総括と中間評価
事前学習
事後学習
講義第1回から6回の内容について復習を行う.
中間評価試験
授業内容第1回から第6回までのまとめと,理解度を評価する中間試験を実施する.
8タイトル第8回 予測・判断
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
小テスト
授業内容データを用いた予測や予測の種類,機械学習の予測モデル,予測された結果の評価法を学ぶ.
9タイトル第9回 言語・知識
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
小テスト
授業内容AI技術のなかで言語や知識に関わる技術について学ぶ.
10タイトル第10回 身体・運動
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
小テスト
授業内容ロボット技術における身体の動き,運動を実現するアクチュエータやセンサー技術,ロボットとAIの関係,データサイエンス技術を学ぶ.
11タイトル第11回 AIの構築と運用
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
小テスト
授業内容複数のAI技術が組み合わされたAIサービス/システム,運用と品質保証,AIが社会に受け入れられるために考慮すべき論点について学ぶ.
12タイトルAI基礎演習1
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
課題の提出
授業内容Google Colaboratoryの利用方法,画像認識,音声認識について操作方法を中心に演習を行う.
13タイトルAI基礎演習2
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
課題の提出
授業内容Google Colaboratoryを利用したAIの基礎的なモデルについて演習を行う.
14タイトルAI基礎演習3
事前学習
事後学習
ビデオの視聴
課題の提出
授業内容第13回に続き,Google Colaboratoryを利用したAIの基礎的なモデルについて演習を行う.
15タイトル後半の総括と最終評価
事前学習
事後学習
講義第8回から11回の内容について復習を行う.
最終評価試験
授業内容第8回から11回までの内容についてのまとめと,理解度を評価する期末試験を実施する.
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
授業担当者は長年人工知能技術の研究に携わり,共同研究等を通じて実務で活用してきており,教育経験も豊富である.理論だけでなく実務経験に基づく実践的な演習内容を提供する.
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
新規開設科目につき該当しない
<備考>
(未登録)