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授業科目名 微分方程式
時間割番号 UPC105 E
担当教員名 坂野 斎/鈴木 智博/星野 歩
開講学期・曜日・時限 後期・金・II 単位数 2
<対象学生>
2024年度以降の入学生
<授業の目的>
工学,物理学,化学,生物学などの法則やモデルの多くは微分方程式で記述されます.そこで,知りたい量を知るには微分方程式を解くことが必要です.この授業では常微分方程式(1変数関数の微分方程式)の解法を学びます.
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部>工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
工-A専門①教養・基礎知識工学の広い教養と自然科学の基礎知識を活用
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
工学
11階微分方程式(変数分離型,変数係数・定数係数線形)の解を求められる.工-A
2定数係数2階線形微分方程式の解を求められる.工-A
3連立微分方程式の解,変数係数微分方程式の級数解を求められる.工-A
4検算で解の正誤を判断でき, 公正で客観的な記述ができる工-A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
125%中間評価,または,総括評価で変数分離形などの1階微分方程式の解を求められる.
245%中間評価,または,総括評価で定数係数2階線形微分方程式の解を求められる.
310%総括評価で連立微分法方程式の解,変数係数微分方程式の級数解を求められる.
420%普段の学習(レポート,授業内の演習など)で,検算をして自分が求めた解の正当性を判断し,公正で客観的な記述ができる.
合計100% 
<授業の方法>
原則,対面授業を行う.中間評価,総括評価での筆記試験のほか,必要に応じて,予習・復習レポート,小テストを課す.
<受講に際して・学生へのメッセージ>
数学を得意になるには,(1) 計算力をつけることと (2) 論理・解法を理解することが必要です.(1)も(2)もないと迷いは大きいですが,方程式の解を求めて検算をすると両方を得られます.頑張って検算をして(1)と(2);計算と論理の力を付けてください.もう少し詳しく説明すると,検算により,計算力がつくと計算のミスは減りますが根絶は難しい一方,解法の理解は確実なもので将来の知的資産になります.検算が上手くいったときには,「正解である」というだけでなく,「解法が正しい」と確認をしてください.
<テキスト>
  1. 矢野健太郎, 石原繁共著, 微分方程式, 裳華房, ISBN:4785310863,
    (1994年出版 基礎解析学コース)
<参考書>
  1. 岩崎千里, 楳田登美男共著, 微分方程式概説 新訂版, サイエンス社, ISBN:9784781913407,
    (2014年出版 数学基礎コース, O4,(試行解の方法))

  2. 石原繁, 浅野重初著, 新課程微分方程式, 共立出版, ISBN:4320015177,
    (1996年出版,(教科書と同系統の本))

  3. 金田数正著, 工学系学生のための記号法ですぐに解ける微分方程式, 内田老鶴圃, ISBN:4753600149,
    (1999年出版 金田数正基礎数学シリーズ / 金田数正著,(演算子法=記号法の簡単な記述))

  4. 矢野健太郎, 石原繁共著, 基礎解析学 改訂版, 裳華房, ISBN:9784785310790,
    (1993年出版(この本の一部を分冊化したものが教科書です))
<授業計画の概要>
1タイトル1階微分方程式 その1
事前学習
事後学習
復習レポート
授業内容①シラバスに基づく授業の流れの説明,②n階微分方程式の一般解が n個の任意定数をふくむ曲線群であることの説明と演習,③変数分離形微分方程式の解法.④授業の振り返り.
2タイトル1階微分方程式 その2
事前学習
事後学習
復習レポート.
授業内容①復習レポートの難点解説,②1階微分方程式(変数分離形とその変形である同次形,ベルヌーイ形)の解法・演習,③授業の振り返り
3タイトル1階微分方程式 その3
事前学習
事後学習
復習レポート
授業内容①復習レポートの難点解説,②1階微分方程式(変数係数・定数係数線形)の解法・演習,③授業の振り返り
(時間があれば,1階微分方程式の 工学,理学分野への応用の説明.)
4タイトル定数係数同次線形2階微分方程式の解法 その1
事前学習
事後学習
復習レポート
授業内容①復習レポートの難点解説,②同次微分方程式が指数関数解をもつこと,③補助方程式(実数解をもつ場合)による解法・演習,④振り返り.
5タイトル定数係数同次線形2階微分方程式の解法 その2
事前学習
事後学習
復習レポート
授業内容①復習レポートの難点解説,②オイラーの公式,③補助方程式(虚数解をもつ場合)による解法・演習,④振り返り.
6タイトル定数係数非同次線形2階微分方程式の解法 その1
事前学習
事後学習
復習レポート
授業内容①復習レポートの難点解説,②非同次方程式の記号法による解法・演習(非同次項が指数関数,三角関数の場合),③振り返り
7タイトル補足と復習
事前学習
事後学習
試験に備えて復習をし,わからないことをcnsメッセージで質問をしてください.
授業内容①復習レポートの難点解説,②第1回から第6回の内容の補足と復習 
8タイトル中間評価
事前学習
事後学習
 
授業内容①復習レポートの難点解説,②第1回から第6回の内容の総括と評価
9タイトル定数係数非同次線形2階微分方程式の解法 その2
事前学習
事後学習
復習レポート
授業内容①中間試験までの復習解説,②非同次方程式の記号法による解法・演習(非同次項が特別な指数関数,指数関数と他の関数の積の場合),③振り返り
10タイトル定数係数非同次線形2階微分方程式の解法 その3
事前学習
事後学習
復習レポート.
授業内容①復習レポートの難点解説,②非同次方程式の試行解による解法・演習(非同次項が冪関数の場合),③振り返り
11タイトル連立微分方程式
事前学習
事後学習
復習レポート
授業内容①復習レポートの難点解説,②簡単な連立微分方程式の解法・演習,③振り返り
12タイトル変数係数微分方程式の級数解 その1
事前学習
事後学習
復習レポート
授業内容①復習レポートの難点解説,②変数係数2階微分方程式の級数による解法・演習,③振り返り
13タイトル変数係数微分方程式の級数解 その2
事前学習
事後学習
復習レポート
授業内容①復習レポートの難点解説,②変数係数2階微分方程式の級数による解法・演習(係数関数に特異性がある場合),③振り返り
14タイトル補足と復習
事前学習
事後学習
復習レポート
授業内容①復習レポートの難点解説,②第9回から第13回の内容の補足と復習
15タイトル総括評価
事前学習
事後学習
 
授業内容授業内容の総括と評価
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
ほぼ毎週の復習レポートは計算力のアップに効果的であった,添削が参考になったという意見を頂いた一方,添削の手書きの字が読みにくい場合があったと指摘があったので,コメントを短くして丁寧に書くか,活字を使う工夫をします.
<備考>
◎本科目は次のような位置づけである:線形代数学I,微分積分学I → 「 微分方程式」
◎自習室:フィロス(共創学習支援室,工業会館2階)には専任の先生が在室し、皆さんの質問に対応します.気軽にご利用ください.http://philos.yamanashi.ac.jp/