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授業科目名 地理学概論(地誌・自然地理を含む)
時間割番号 EES211
担当教員名 渡邊 瑛季
開講学期・曜日・時限 前期・火・I 単位数 2
<対象学生>
生活社会教育コース2,3,4年次生
<授業の目的>
この講義では,地理学を学ぶ意義と地理学の基本的な見方・考え方が理解できることを目標にします。地理学は,自然環境と人間活動との関わりを空間的視点から解明すること目指して発展してきました。例えば,過去に起きた様々な災害や人間社会の対応を考えるためにも地理学的視点はとても大切です。また, 地理学で用いる地形図や図表,写真などは,実社会の中でも様々な場面で活用されています。この講義では,これらのスキルの取り扱いについても学び,地理教育に生かせるようにすることを目指します。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門人や社会への関心日本や世界、自然に関する広い教養を身につけている。
B教科等の専門教養取得見込みの教員免許に対応する教科の目標や内容に関する知識を習得している。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1自然環境と人間活動の関係に関する地理学的な見方・考え方について理解し,事例を通して説明することができる。A
2地形図,地理院地図,景観写真などの地理学における基本的な資料の利活用方法を理解する。B
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
170%定期試験により理解度を評価する。
230%提出されたワークシートの内容
合計100% 
<授業の方法>
面接授業(教室での対面授業)で行う。6回目のみ校外での見学を実施する。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
本年度から教員が交代します。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 上野和彦, 椿真智子, 中村康子編著, 地理学概論 第2版, 朝倉書店, ISBN:9784254168198,
    (2015年出版 地理学基礎シリーズ, 1)

  2. 高阪宏行著, 地理学の思考 : 位置,空間,場所,移動,自然と社会, 古今書院, ISBN:9784772253505,
    (2024年出版)

  3. 松原彰子著, 自然地理学 : 地球環境の過去・現在・未来 第6版, 慶應義塾大学出版会, ISBN:9784766426526,
    (2020年出版)
<授業計画の概要>
1タイトルガイダンス,地理の視点
事前学習
事後学習
事前学習:シラバスを読んでおく。
事後学習:受講上の注意を再確認する。
授業内容本実習の目標,内容,進め方,受講上の注意点について説明する。五輪金メダル獲得と地理との関係から,地理的に物事をみる視点を説明する。
2タイトル地理学の領域
事前学習
事後学習
事前学習:「系統地理」,「地誌」という言葉の意味を調べておく。
事後学習:静態地誌,動態地誌の意味を説明できるようにする。
授業内容科学の中での地理学の位置づけと,地理学の細分化された分野との関係を説明する。また,地理教育における重要な概念である一般的共通性と地方的特殊性(地域性)と静態地誌,動態地誌の考え方や学習指導要領との対応について説明する。
3タイトル地理的な見方・考え方①
事前学習
事後学習
事前学習:中学校の学習指導要領における地理的な見方・考え方に関する記述を読む。
事後学習:位置や分布に着目することの重要性を整理する。
授業内容地理学における位置,分布,スケール,空間的相互作用の考え方と地理教育との関係について説明する。
4タイトル地理的な見方・考え方②
事前学習
事後学習
事前学習:小中高の社会科・地理の教科書においてなぜ風景や人々の生活を写した写真が多く掲載されているのか理由を考える。
事後学習:3~4回目の授業を振り返り,地理的な見方・考え方を説明できるようにする。
授業内容地理学における自然と人間との関係,景観の捉え方と地理教育との関係について説明する。
5タイトル地域の捉え方
事前学習
事後学習
事前学習:甲府市は山梨県の他の市町村と比べてどのような特徴をもつ地域であるか考えておく。
事後学習:あなたのよく知る地域を本授業で説明した地域概念にあてはめて考える。
授業内容地域の概念である等質地域,機能地域,結節地域や地域構造論の説明をとおして,地域は何らかの性格や役割を有しており,相互に関係していることを理解する。
6タイトル野外見学
事前学習
事後学習
事前学習:甲府市武田地域の地図を見て,位置関係やと土地利用を確認しておく。
事後学習:他地域で自主的に野外見学を行い,地理的な見方を養う。
授業内容授業時間を利用して大学周辺を歩き,甲府市武田地域の地理的な特徴や着目すべき観点について現地で説明する。
7タイトル地図の種類と利用
事前学習
事後学習
事前学習:高校までに学習した地図の種類や見方を思い出しておく。
事後学習:様々な事象を地図化することの意義について説明できるようにする
授業内容様々な地図表現,投影法,また自然や人間活動に関する事象を地図化することの意義について説明する。
8タイトル地形模型の作成実践
事前学習
事後学習
事前学習:地形図上の等高線と地形との対応関係について,高校までの授業内容を思い出す。
事後学習:地形図上の等高線と地形との対応関係について自分なりに振り返る。
授業内容プラスチック容器とサインペンを用いて,地形図上の等高線をなぞることで地形模型を作成し,等高線による地形表現について認識を深める。
9タイトル地形図の読図
事前学習
事後学習
事前学習:地形図上の等高線と地形との対応関係について,前回の授業のポイントを振り返る。
事後学習:地理院地図を見て等高線から地形がイメージできるようにする。
授業内容地図作成の歴史,地形図のルール,地形図や空中写真を入手・閲覧する方法について説明する。
10タイトル地理情報システム(GIS)とその活用
事前学習
事後学習
事前学習:地理情報システム(GIS)とは何か,高校での学習内容を思い出す。
事後学習:MANDARAで様々な地図を作成する。GISの学校教育での利活用について考える。
授業内容地理情報システム(GIS)の概念,仕組み,活用事例を説明し,受講生が実際にGISを操作する。
11タイトル自然環境と人間との関係①(大地形)
事前学習
事後学習
事前学習:ヒマラヤ山脈で出土した生物の化石の種類を調べておく。
事後学習:大地形が形成される要因を整理する。
授業内容大陸や山岳,海溝などの大地形の成因と分布を説明する。
12タイトル自然環境と人間との関係②(小地形)
事前学習
事後学習
事前学習:扇状地がどのようにして形成されるか高校までの学習を思い出す。
事後学習:小地形が形成される要因を整理する。
授業内容比較的せまい範囲でみられる外的・内的営力により形成される様々な小地形の種類と成因を説明する。
13タイトル自然環境と人間との関係③(気候の成因),試験予告
事前学習
事後学習
事前学習:日本のアメダスにおける最高気温ランキングを調べておく。
事後学習:大気大循環のメカニズムを説明できるようにする。
授業内容地球スケールでの気候の成因について説明する。試験の予告をする。
14タイトル自然環境と人間との関係④(気候の分布)
事前学習
事後学習
事前学習:甲府の毎月の気温,降水量の平年値を調べておく。
事後学習:雨温図,ハイサーグラフの作成方法,見方を振り返る。
授業内容ケッペンの気候区分に基づく気候区分とその問題点について説明する。雨温図とハイサーグラフを作成する。
15タイトル自然環境と人間との関係⑤(災害と防災)
事前学習
事後学習
事前学習:ハザードマップを見て大学周辺地域の災害リスクを予想する。
事後学習:児童生徒に防災意識をもたせるには,どのようなことを授業で意識させるべきか自分なりに考える。
授業内容ハザードマップの読み方・考え方を説明し,様々な災害リスクを軽減する方策について考える。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
担当者変更
<備考>
(未登録)