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授業科目名 微分積分学II
時間割番号 EEM122
担当教員名 西森 康人
開講学期・曜日・時限 後期・火・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
微分積分学IIは、微分積分学Iで学んだ1変数関数の微分積分を2変数関数に拡張することが目的である。高校数学までで学んだ、平面や空間座標と微分積分が、ここにおいて統合される。この統合に至ることによって、これまで小・中・高校と学んだ算数や数学の意義と重要性を、俯瞰的にかつ有機的に学ぶことも本授業の目的である。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門教科等の専門教養取得見込みの教員免許に対応する教科の目標や内容に関する知識を習得している。
B持続的変態力教師として学び続ける意志と課題探求力を身につけている。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1多変数関数の極限を求めることができる。A
22変数関数を偏微分することができる。B
32重積分を求めることができる。
42重積分を積分の順序変更や変数変換を用いて計算することができる。
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
120%多変数関数の極限を求めることができるかどうかを評価する。
230%2変数関数を偏微分することができ、極値を求めることができるかどうか評価する。
320%2重積分を求めることができるかどうかを評価する。
430%積分の順序変更や変数変換を用いて、一般的な2重積分を計算することができるかどうかを評価する。
合計100% 
<授業の方法>
授業は面接形式で実施します。状況によってはオンライン形式で実施したり、Moodleを利用した授業資料のアップロードと学生が課題に取り組み回答するオンデマンド授業を併用することがあります。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
はじめは難しく感じるところもあるかもしれませんが、コツコツ進めることが大事です。テキストには、丁寧な証明がありますし、例題や演習問題も十分にあります。これらを最大限に活用し、根気強く取り組んでください。また、分からないことがあれば質問してください。「ここまでは分かった」ということを具体的に説明する能力も数学を学ぶ上では大事になります。
<テキスト>
  1. 上村稔大著, 理工系のための微分積分の基礎, 培風館, ISBN:9784563012274,
    (2019年出版)
<参考書>
  1. 杉浦光夫著, 解析入門 2, 東京大学出版会, ISBN:9784130620062,
    (1980年出版 基礎数学, 2-3)
<授業計画の概要>
1タイトル多変数関数の基礎概念
事前学習
事後学習
1変数関数の極限と連続性について復習する。
2変数関数の極限の計算を復習する。
授業内容多変数関数を導入する。
多変数関数の極限と連続性について学ぶ。
2タイトル偏微分
事前学習
事後学習
微分係数の定義とその概念、そして関数の微分の計算を復習する。
偏微分係数の求め方と偏導関数の求め方を復習する。
授業内容偏微分係数を導入し、その概念を学ぶ。
具体的な関数の偏微分を計算する。
3タイトル合成関数の偏微分と高階の偏導関数
事前学習
事後学習
1変数関数の合成関数の微分について復習する。
例題や練習問題を解くことによって、連鎖律を復習する。
授業内容合成関数の微分に関する連鎖律について学ぶ。
高階の偏導関数と偏微分の順序について学ぶ。
4タイトル全微分
事前学習
事後学習
1変数関数の微分係数と接線の方程式について復習する。
例題や練習問題を解くことによって、全微分を復習する。
授業内容2変数関数の全微分と接平面について学ぶ。
5タイトル陰関数と陰関数定理
事前学習
事後学習
連鎖律(第3回)を復習する。
例題や練習問題を解くことによって、陰関数定理の使い方を復習する。
授業内容陰関数について学ぶ。そして、陰関数定理を用いて、導関数を計算する方法を学ぶ。
6タイトルテイラーの定理
事前学習
事後学習
1変数関数のテイラーの定理と偏微分の連鎖律を復習する。
例題や練習問題を用いて、テイラーの定理の具体的な2変数関数への応用を復習する。
授業内容1変数関数のテイラーの定理と連鎖律を用いて、2変数関数のテイラーの定理を導出する方法について学ぶ。
7タイトル偏微分の応用(極値問題)
事前学習
事後学習
1変数関数の極値について復習する。偏微分の計算方法を復習する。
例題や練習問題を用いて、2変数関数の極値の求め方を復習する。
授業内容2変数関数の極値について学ぶ。
8タイトル重積分
事前学習
事後学習
1変数関数のリーマン和とリーマン積分を復習する。
定積分の性質と重積分の性質を比較し、関係性を考察する。
授業内容2変数関数の積分である重積分を定義する。
また、定義に基づいて、重積分の性質について考察する。
9タイトル累次積分
事前学習
事後学習
定積分を復習する。数学IIで学んだ、“不等式の表す領域”について復習する。
例題や練習問題を用いて、累次積分を用いた2重積分の計算を復習する。
授業内容重積分の計算方法である累次積分の方法について学ぶ。
累次積分の具体的な計算方法を紹介する。
10タイトル積分の順序変換
事前学習
事後学習
第9回の内容を復習する。不等式が表す領域を図示できるように、準備する。
例題や練習問題を用いて、積分順序の交換を復習する。
授業内容累次積分の順序(積分順序)を交換する方法について学ぶ。
11タイトル重積分の変数変換
事前学習
事後学習
2次正方行列の行列式の計算と、これが平行四辺形の面積に対応することを復習する。重積分の定義を復習する。
例題や練習問題を用いて、2重積分の変数変換を復習する。
授業内容2重積分の変数変換について学ぶ。
12タイトル重積分の変数変換(極座標変換)
事前学習
事後学習
三角関数の定義とその導関数を再確認する。
3次元や、より一般のn次元極座標変換について調べる。これまでに学んだ2重積分の計算方法の復習として、課題に取り組む。
授業内容極座標と極座標変換による2重積分の変数変換について学ぶ。
これまでに学んだ2重積分の計算演習に取り組む。
13タイトル回転体の体積
事前学習
事後学習
回転体とは何か、事前に調べておく。
例題や練習問題を解いて、回転体の体積の求め方を復習する。
授業内容積分の応用として、回転体の体積を求める。
14タイトル重積分の広義積分
事前学習
事後学習
変数変換の1つである、平面の極座標変換の方法を復習する。
例題や練習問題を解いて、2重積分の広義積分を復習する。
授業内容定積分の極限として定義される広義積分と同様に、重積分の極限として定義される広義積分について学ぶ。
15タイトル総括評価とまとめ
事前学習
事後学習
これまでに学んだ専門用語の定義や計算方法について復習する。
最終課題に取り組む。
授業内容小テスト等を用いながら、2変数関数の微積分についてまとめる。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
担当者変更
<備考>
(未登録)