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授業科目名 微分積分学I
時間割番号 EEM121
担当教員名 西森 康人
開講学期・曜日・時限 前期・火・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
微分積分は、現象の瞬間的な変化を数値で表したり、モノの定量的な長さや大きさを計測・計量するときに本質的な役割を果たす。またさらに、微分積分は単なる計算道具としてだけではなく、むしろこれを確立する方法や概念こそが現代科学の礎を成すといっても過言ではない。本授業では、高校数学IIで学んだ微分積分の計算方法を踏まえ、より一般的な微分積分の計算方法を修得するとともに、微分や積分の数学的な概念を学ぶことを目的とする。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門教科等の専門教養取得見込みの教員免許に対応する教科の目標や内容に関する知識を習得している。
B持続的変態力教師として学び続ける意志と課題探求力を身につけている。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1基礎的な数学の記号を理解し、用いることができる。A
2実数、関数の概念を理解し、その意味を述べることができる。B
3微分、積分の概念を理解し、その意味を述べることができる。B
4微分積分の具体的な計算ができる。B
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
110%適切な数学的表現ができるかどうかを評価する。
220%実数、関数の概念が理解・説明できるかどうかを評価する。
320%微積分の概念が理解・説明できているかどうかを評価する。
450%微積分の基本的な計算ができてるかどうかを評価する。
合計100% 
<授業の方法>
授業は対面形式で実施します。状況によってはオンライン形式で実施したり、Moodleを利用した授業資料のアップロードと学生が課題に取り組み回答するオンデマンド授業を併用することがあります。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
はじめは難しく感じるところもあるかもしれませんが、コツコツ進めることが大事です。テキストには、丁寧な証明がありますし、例題や演習問題も十分にあります。これらを最大限に活用し、根気強く取り組んでください。また、分からないことがあれば質問してください。「ここまでは分かった」ということを具体的に説明する能力も数学を学ぶ上では大事になります。
<テキスト>
  1. 上村稔大著, 理工系のための微分積分の基礎, 培風館, ISBN:9784563012274,
    (2019年出版)
<参考書>
  1. 杉浦光夫著, 解析入門 1, 東京大学出版会, ISBN:9784130620055,
    (1980年出版 基礎数学, 2-3)
<授業計画の概要>
1タイトル有界集合と数列の極限
事前学習
事後学習
高校まで学んだ記号、特に集合と論理の記号、記法を復習する。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容高校までに学んだ数学記号を再確認し、本授業や一般的な数学でよく用いられる数学記号を学ぶ。実数の部分集合に対する有界性を学ぶ。実数列の収束とその基本性質について学ぶ。
2タイトル単調数列とその極限
事前学習
事後学習
二項定理を復習する。漸化式とその一般項の求め方を復習する。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容単調数列とその極限について学ぶ。特に、単調数列の極限として与えられるネピア数を学ぶ。
3タイトル関数の極限と連続性
事前学習
事後学習
関数の定義域と値域を復習する。数列の極限の求め方を復習する。
本時復習をし、課題に取り組む。
授業内容関数と関数の極限の定義を学ぶ。そして、関数の連続性について学ぶ。関数の極限の性質を用いて、種々の関数の極限を求めることを学ぶ。
4タイトル逆関数と合成関数
事前学習
事後学習
関数の定義域と値域について復習する。数列の単調性について復習する。指数関数・対数関数・三角関数のそれぞれの性質とグラフについて復習する。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容逆関数と合成関数について学ぶ。また、種々の関数に対して、逆関数や合成関数を具体的に求めることを学ぶ。
5タイトル微分係数と導関数
事前学習
事後学習
高校の数学IIで学んだ微分係数や導関数、そして接線について復習する。
本時復習をし、課題に取り組む。
授業内容高校で学んだ微分の意味や計算を復習し、積・商・合成関数の微分の公式を学ぶ。そして、逆関数の微分と高階の導関数を学ぶ。これらの公式を用いた種々の関数の微分を学ぶ。
6タイトル微分の応用1
事前学習
事後学習
極限と微分の計算を復習する。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容微分可能な関数の性質の1つである平均値の定理と、ロピタルの定理について学ぶ。ロピタルの定理を用いて、不定形の極限の計算方法を学ぶ。
7タイトル微分の応用2
事前学習
事後学習
初等関数の微分を復習する。微分係数と接線の傾きについて復習する。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容導関数を調べることによって、関数の増減と極値を求める方法について学ぶ。また、種々の関数の増減表を書き、極値を求める方法を学ぶ。
8タイトル不定積分1
事前学習
事後学習
初等関数の微分を復習する。合成関数の微分を復習する。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容不定積分を求める方法について学ぶ。置換積分や部分積分の公式を用いて、種々の不定積分を求める方法を学ぶ。
9タイトル不定積分2
事前学習
事後学習
部分分数分解を復習する。三角関数の微分を復習する。置換積分や部分積分の公式といった、基本的な不定積分の方法を復習する。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容有理関数の不定積分を求める方法を学ぶ。
10タイトル定積分
事前学習
事後学習
不定積分(置換積分、部分積分の公式)の計算方法を復習する。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容高校数学で学んだ定積分の方法を復習する。微分積分学の基本定理についても学ぶ。
11タイトル広義積分
事前学習
事後学習
定積分の計算方法を復習する。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容広義積分の方法について学ぶ。``特殊関数''とよばれる関数の1つであるガンマ関数とその性質を紹介する。
12タイトルテイラーの定理
事前学習
事後学習
微分と高階微分の方法を復習する。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容関数を近似する方法の1つであるテイラーの定理について学ぶ。
13タイトルリーマン積分と区分求積法
事前学習
事後学習
高校数学で学んだ、積分を用いて面積を求める方法を復習する。級数やΣの使い方を復習する。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容リーマンの近似和とその極限で与えられるリーマン積分について学ぶ。
14タイトル曲線の長さ
事前学習
事後学習
リーマンの近似和の作り方を復習する。定積分の復習をする。
本時の復習をし、課題に取り組む。
授業内容曲線を折れ線で近似し、折れ線の長さの極限として、曲線の長さを定義する方法を学ぶ。
15タイトル総括評価とまとめ
事前学習
事後学習
これまでに学んだ専門用語の定義や計算方法について復習する。
最終課題に取り組む。
授業内容小テスト等を用いながら、1変数関数の微積分についてまとめる。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
担当者変更


--前任者のコメント------------
今年度は礼寧に説明しすぎた箇所があったため、シラバス通りにいかなかった。
演習問題の解説を詳しくのせてほしいとあったが、自分で解答を仕上げることを目標にしてほしい。
板書記録は自身のノートにあるため、特にアップはしなかった。
授業時の時間配分と板書については、適切になるよう引き継ぎたい。
<備考>
(未登録)