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授業科目名 情緒障害児教育概論
時間割番号 EEH227
担当教員名 松下 浩之
開講学期・曜日・時限 後期・月・I 単位数 2
<対象学生>
2024年度以降入学生
<授業の目的>
本授業では、小中学校および特別支援学校に在籍する、不登校や場面緘黙などの情緒障害特性のある児童生徒に対する教育課程や指導法について理解することを目的とする。
情緒障害の概念とその生起メカニズム、アセスメントと指導計画の作成、実際の指導事例についての学修を通して、特別支援教育における情緒障害教育の現状と課題を理解する。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門子ども理解子ども理解のために必要な様々な発達理論を習得している。
Bいじめや不登校、特別支援教育などについての基礎的な知識を習得している。
C子どもたちの発達段階や生活年齢を考慮して、適切に接することができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1情緒障害の状態像や概念について説明することができるA
2不安や多動などの行動上の問題について、学習メカニズムにもとづいた支援計画を立案できるB
3情緒障害に関連する行動生起のメカニズムについて、環境との相互作用という観点から説明できるC
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
140%到達目標について、小レポートおよび期末テストあるいはレポートによって評価する
230%到達目標について、小レポートおよび期末テストあるいはレポートによって評価する
330%到達目標について、小レポートおよび期末テストあるいはレポートによって評価する
合計100% 
<授業の方法>
各テーマについて、映像資料や具体的な事例を適宜紹介しながら、講義を中心に解説する。
毎回の授業終了後に、Teamsを利用してワークや小レポートの提出を求める(翌日締め切り)。
講義を録画した動画をオンデマンドで復習用として活用する。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
場面緘黙、不安、チック、抜毛、自傷、不登校など、現代の学校において子どもたちをとりまく課題のなかに、「こころの不調」がありますが、それらと「情緒障害」はどのように関連しているのでしょうか。
また、そのような行動が見られる子どもたちについて、本人を治療する、励ます、という方法ではうまくいかないことが多いことがわかっていますが、どのように環境を整えていけば良いのでしょうか。
さらに、多動や他害など「不適切」とみられる行動について、通常の学校でどのように対応すれば良いのでしょうか。体罰はダメだとわかっていながら、そのような事案がいまだに発生していることは報道から明らかです。
なぜほめることが重要なのか、なぜ叱ってはいけないのか、援助はどこまですれば良いのか、教育的な関わりの中で必ず生まれる疑問について、倫理的にではなく、心理学的に理解することができれば、みなさんにとって必ずプラスになるはずです。
予習復習が大変ですが、しっかり頑張ってください。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 三田村仰著, はじめてまなぶ行動療法, 金剛出版, ISBN:4772415726,
    (2017年出版)

  2. レイモンド・G. ミルテンバーガー著 ; 野呂文行 [ほか] 訳, 行動変容法入門 日本語版第2版, 二瓶社, ISBN:4861080916,
    (2024年出版)

  3. 園山繁樹著, 幼稚園や学校で話せない子どものための場面緘黙支援入門, 学苑社, ISBN:4761408294,
    (2022年出版)

  4. 若林上総 [ほか] 編著, 学校全体で取り組むポジティブ行動支援スタートガイド, ジアース教育新社, ISBN:4863716656,
    (2023年出版)
<授業計画の概要>
1タイトル情緒障害とはなにか
事前学習
事後学習
特になし
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容特別支援教育における位置づけを中心に、情緒障害および自閉症とそれに関連する行動障害について用語や概念を整理し、授業で扱う内容について説明する
2タイトル情緒障害とその他の関連する状態像の理解
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容場面緘黙を中心に、関連する不安症や神経性習癖、二次障害としての不登校について状態像を概説する
3タイトル情緒的反応の維持・形成メカニズムの理解
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容情緒面における困難を行動の観点から整理し、主としてレスポンデント条件づけ理論にもとづいてその維持・形成メカニズムを概説する
4タイトル不安や恐怖のためのレスポンデント条件づけ技法
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容レスポンデント条件づけにもとづく非嫌悪的な消去技法について、方法論を概説する
5タイトル場面緘黙の子どもへの支援の方法論の基礎
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容場面緘黙の子どもの支援について、科学的根拠にもとづく方法論を、特に段階的エクスポージャーや刺激フェイディングを中心に概説する
6タイトル場面緘黙の子どもへの支援の実際
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容学校場面における場面緘黙の子どもへの支援について、事例研究論文の紹介を通して概説する
7タイトル小中学校における不登校と支援の方法
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容小中学校における不登校の子どもに対するアセスメントと支援法について解説する
8タイトル特別支援学校における不登校と支援の方法
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容特別支援学校における不登校の子どもに対するアセスメントと支援法について解説する
9タイトル行動障害とその多様な状態像の理解
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容多動や自傷、他害、神経性習癖など多様な行動上の問題を取り上げ、整理する
10タイトル行動障害の維持・形成メカニズムの理解
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容行動障害への機能的アセスメントに基づく支援の方法論について解説する
11タイトルポジティブ行動支援と学校での支援の実際
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容小中学校における行動障害への予防を含めたアプローチとして、スクールワイドポジティブ行動支援の事例を取り上げる
12タイトルメンタルヘルスの不調と認知面へのアプローチ
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容日本の学校における現代的課題の一つとして子どものメンタルヘルスの問題を取り上げ、その理解と支援の方法論について概説する
13タイトルネガティブな情緒的反応に対する認知行動療法的アプローチ
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容不安や認知の歪みなど、学校生活を阻害する要因となるネガティブな情緒的反応に対する支援として、認知行動療法について概観する
14タイトル情緒障害のある子どもへの巨視的アプローチと他職種による連携
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容情緒障害のある子どもへの支援として、生態学的アセスメントをはじめとしたマクロな視点でのアプローチについて、また家庭、教育、福祉、医療、地域行政などによる連携の必要性と意義について解説する
15タイトル全体のまとめ
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容授業内容を振り返り、情緒障害のある子どもの支援の要点を検討する
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
授業担当者は、これまでに障害児支援施設での個別および小集団療育指導員、自治体での乳幼児健診や保育所等巡回相談担当の心理士、小学校でのスクールカウンセラー、特別支援学校外部専門家心理士や、教育相談等、情緒障害のある人や家族、支援者に対する心理・教育的支援に関する実務経験を20年以上有している。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
新規開設科目につき該当しない
<備考>
(未登録)