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授業科目名 知的障害児心理学I
時間割番号 EEH201
担当教員名 松下 浩之
開講学期・曜日・時限 前期・月・I 単位数 2
<対象学生>
障害児教育コースおよび特別支援学校教員免許取得希望者(副免)
<授業の目的>
知的障害および発達障害のある子どもへの教育的支援のためには、心理特性に配慮して計画を立案しなければならない。本授業では、知的障害とともに、自閉症スペクトラム障害をはじめとする発達障害を対象に、その定義や概念、心理特性についての基礎的知識の習得を目的とする。また、知的障害のある子どもが示す行動問題に関する考え方を含め、個々のニーズに合わせた支援計画立案のために必要な、認知面および行動面のアセスメント方法の理解を目的とする。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門子ども理解子ども理解のために必要な様々な発達理論を習得している。
Bいじめや不登校、特別支援教育などについての基礎的な知識を習得している。
C子どもたちの発達段階や生活年齢を考慮して、適切に接することができる。
D子どもの意思を真摯に受けとめ、受容的な態度で接することができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1知的障害および発達障害に関する基礎的知識を習得し、支援に関する一般的な配慮事項について説明することができる。A
2行動問題が生起するメカニズムと対応方法について、環境との相互作用や学習理論の観点から説明することができる。C
3認知面および行動面のアセスメント方法について、それぞれの特徴と結果の教育への活用方法を説明することができる。B
4知的障害のある子どもの支援ニーズについて、心理特性や障害特性を踏まえて評価する方法について説明することができるD
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
125%到達目標について、小レポートおよび期末レポートによって評価する
225%到達目標について、小レポートおよび期末レポートによって評価する
325%到達目標について、小レポートおよび期末レポートによって評価する
425%到達目標について、小レポートおよび期末レポートによって評価する
合計100% 
<授業の方法>
各テーマについて、映像資料や具体的な事例を適宜紹介しながら、講義を中心に解説する。
毎回の授業終了後に、Teamsを利用して小レポートの提出を求める(翌日締め切り)。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
ICFにもとづく障害の概念や、特別支援教育制度についての基本的理解はこの授業の前提となります。
「特別支援教育総論」などの内容は確実に復習しておいてください。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 勝二博亮編著, 知的障害児の心理・生理・病理 : エビデンスに基づく特別支援教育のために 第2版, 北大路書房, ISBN:4762832391,
    (2023年出版)

  2. 小池敏英, 北島善夫著, 知的障害の心理学 : 発達支援からの理解 再版, 北大路書房, ISBN:9784762822155,
    (2001年出版)

  3. ロバート・E.オニール [ほか] 著 ; 岡村章司, 原口英之訳, 問題行動解決支援ハンドブック : 子どもの視点でポジティブに考える, 金剛出版, ISBN:4772415831,
    (2017年出版)
<授業計画の概要>
1タイトル知的障害児心理学とはなにか
事前学習
事後学習
特別支援教育に関する既習の授業内容を確認しておく
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害や心理学に関する基礎的な内容を概説し、本授業で取り扱う内容や評価の方法について通知する
2タイトル知的障害の概念、定義、状態像の理解
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害の定義と概念について概説し、状態像の理解を図る
3タイトル知的障害の原因となる病理および生理の理解
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害に関連する病理機構や生理について脳機能を含めて概説する
4タイトル知的障害に併存・合併する状態像
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害の合併症の代表例として、自閉スペクトラム症やダウン症を挙げ、概説する
5タイトル知的障害の認知特性(知覚・注意・記憶・動機づけ)
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害の認知特性について、視知覚、注意、記憶、動機づけなどの観点から概説する
6タイトル知的障害のある子どもの発達特性の理解とアセスメント
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害のある子どものアセスメントとして、発達検査を中心に概説し、支援への活用事例を紹介する
7タイトル知的障害のある子どもの認知機能のアセスメントと支援への活用
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害のある子どものアセスメントとして、知能検査を中心に概説し、支援への活用事例を紹介する
8タイトル知的障害のある子どもの行動特性のアセスメントと支援への活用
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害のある子どもの行動面のアセスメントとして、適応行動尺度を中心に概説し、支援への活用事例を紹介する
9タイトル行動障害と支援の枠組み
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害のある子どもが示す行動障害について、チャレンジング行動と応用行動分析の枠組みから概説し整理する
10タイトル行動の機能的アセスメント(FBA)と根拠にもとづいた支援
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害のある子どもが示すチャレンジング行動について、機能的アセスメントの方法論を概説し、ワークを通して支援計画の作成を行う
11タイトル罰なき教育のためのポジティブ行動支援(PBS)
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容体罰を含めた対応について、応用行動分析の観点からその特徴を整理し、学校や福祉施設におけるポジティブ行動支援について理解を図る
12タイトル知的障害のある子どもの概念形成と学習面の支援
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害のある子どもの認知特性を踏まえ、概念形成とそのための見本合わせ課題について概説する
13タイトル知的障害のある子どものことばの発達の理解と支援
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害のある子どもの言語およびコミュニケーションについて、言語行動の観点から概説し、PECSやVOCAなどAACを活用した支援について理解を図る
14タイトル知的障害のある子どもの余暇活動と放課後支援
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容知的障害のある子どもの余暇活動支援について、生活の質や行動問題の改善という観点から概説する
15タイトル知的障害児心理学に関する現代的課題と研究トピック
事前学習
事後学習
Teamsに保存されている講義資料を読み、授業で取り扱う内容を把握しておく(10分)
Teamsにリンクされている講義動画を必要に応じて試聴し、小レポートを作成して提出する(10分~60分)
授業内容現代の学校、福祉施設、地域における知的障害児心理学に関する課題と、その解決に向けた最新の研究について紹介する
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
授業担当者は、これまでに障害児支援施設での個別および小集団療育指導員、自治体での乳幼児健診や保育所等巡回相談担当の心理士、小学校でのスクールカウンセラー、特別支援学校外部専門家心理士や、教育相談等、知的障害のある人や家族、支援者に対する心理・教育的支援に関する実務経験を20年以上有している。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
前年度の授業評価アンケートでは、複数名からの改善点は特に挙がらなかったが、
・ワークを増やす
・オンラインにする
・座席を指定にする
との要望が挙げられた。
そのため、今年度は以下のとおり対応する。
(1)ワークの実施数を増やす
(2)講義のみの場合はオンデマンド式を増やす(対面を希望する学生も多いと考えられるため、併用する)
(3)座席をエリア指定(教室前方のみ使用)にする
<備考>
教室前方に着席するようにしてください。詳細は初回授業時にお知らせします。