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授業科目名 学校臨床心理学(生徒指導・進路指導を含む。)
時間割番号 EEC234
担当教員名 田中 健史朗
開講学期・曜日・時限 後期・火・II 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
 学校には不登校やいじめ,非行,発達障害といった様々な課題を抱える児童・生徒が在籍しており,学校教員にはそのような児童・生徒の発達や心の問題を理解した教育・指導・支援が求められている。そのため,本講義では児童・生徒の発達や心の問題を臨床心理学,発達心理学,教育心理学の観点から学ぶことを通して理解することを目的とする。さらに,不登校や非行などの事例についてグループ討議やロールプレイ,臨床心理学の視点から解説を通して,学校システムのなかで地域資源を活用してどのような関わりを行うことができるのかという実践的な知識の習得を目的とする。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門他者との協働他者の意見を聴き、理解や協力を得て課題に取り組める。
B子ども理解いじめや不登校、特別支援教育などについての基礎的な知識を習得している。
C子どもたちの発達段階や生活年齢を考慮して、適切に接することができる。
D子どもの意思を真摯に受けとめ、受容的な態度で接することができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1他の受講生と協働して各種課題に取り組み,自身の学びを深めることができるA
2生徒指導・進路指導に求められる基礎的な知識や視点に基づき,児童生徒の指導を考えることができるB
3生徒指導・進路指導にかかわる事例検討に積極的に取り組み,児童・生徒の発達段階や状況に応じて実践計画を立てることができるC
4生徒指導・進路指導にかかわる事例検討に積極的に取り組み,児童・生徒の視点に立って実践計画を立てることができるD
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
125%各授業における小テストや課題によって評価する
225%各授業における小テストや課題によって評価する
325%最終レポートにおいて適切な見立てを行うことが出来たかどうかを評価する
425%最終レポートにおいて適切な支援策を講じることが出来たかどうかを評価する
合計100% 
<授業の方法>
対面授業とMoodleを活用した授業を行う。また,適宜視聴覚教材により実際の事例を紹介する。さらに,理解を深めるためペアワーク等の演習を実施する。毎回の授業後中に小テスト・課題が出される。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 学校で起きる様々な問題に対して真摯な態度で向き合う学生の受講を希望します。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 文部科学省 [編], 生徒指導提要 : 令和4年12月, Array, ISBN:9784491051758,
    (2023年出版)

  2. 文部科学省 [編], 小学校学習指導要領 : 平成29年告示, Array, ISBN:9784491034607,
    (2018年出版)

  3. 文部科学省 [編], 中学校学習指導要領 8刷, Array, ISBN:9784827815405,
    (2017年出版)

  4. 文部科学省 [著], 特別支援学校幼稚部教育要領 ; 特別支援学校小学部・中学部学習指導要領, Array, ISBN:9784303124243,
    (2018年出版)
<授業計画の概要>
1タイトル学校における「問題行動」の現状(いじめ・不登校・暴力行為・自殺・中途退学)
事前学習
事後学習
学校における「問題行動」の現状について調べる。
授業内容・児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果を解説する。
・教育課程を生徒指導の観点から分析する。
2タイトル生徒指導とは何か:生徒指導の機能と意義
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・自身が体験した学校教育について振り返る。
授業内容・生徒指導提要について解説する。
・児童生徒の権利について解説する。
3タイトル児童生徒の発達段階と生徒指導の方法
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・発達理論について振り返る。
授業内容・ピアジェの認知発達論から児童への生徒指導方法を解説する。
・エリクソンの発達論から思春期心性を解説する。
4タイトルキャリア教育・進路指導
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・自身が体験した進路指導を振り返る。
授業内容・キャリア教育で育成する能力(4領域8能力)について解説する。
・キャリア教育の教育課程上の位置づけについて解説する。
5タイトル多様な背景をもつ児童生徒への生徒指導(1):知的能力障害
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・発達障害について調べる。
授業内容・ICD-11における神経発達症の位置づけについて解説する。
・知的能力障害を抱える児童生徒への生徒指導方法について解説する。
6タイトル多様な背景をもつ児童生徒への生徒指導(2):自閉スペクトラム症
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・自閉スペクトラム症について調べる。
授業内容・自閉スペクトラムを抱える児童生徒への生徒指導方法について解説する。
・二次障害について解説する。
7タイトル多様な背景をもつ児童生徒への生徒指導(3):限局性学習症・注意欠如多動症
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・限局性学習症・注意欠如多動症について調べる。
授業内容・限局性学習症を抱える児童生徒への生徒指導方法について解説する。
・注意欠如多動症を抱える児童生徒への生徒指導方法について解説する。
8タイトル家庭・地域との連携:児童虐待
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・家庭の多様性について調べる。
授業内容・発達障害を抱える子どもの保護者の心理について解説する。
・児童虐待の現状について解説する。
9タイトル不登校(1):居心地の良い学級づくり(未然防止)
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・居心地の良い学級づくりについて調べる。
授業内容・学級経営のポイントについて解説する。
・未然防止に取り組む事例を紹介する。
10タイトル不登校(2):早期発見・事後対応
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・不登校対応について調べる。
授業内容・ICTを活用した心の健康観察の事例を紹介する(甲府市:きもちメーター)。
・不登校支援のポイントについて解説する。
11タイトルいじめ(1):いじめ防止対策推進法の正しい理解
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・いじめ防止対策推進法について調べる。
授業内容・いじめ防止対策推進法について解説する。
・いじめの認知について具体事例を用いて検討する。
12タイトルいじめ(2):いじめ事案の対応(修復的対話)
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・修復的対話について調べる。
授業内容・いじめ未然防止の取組みついて解説する(大阪府吹田市教育委員会の取組み)。
・いじめ事案発生後の指導方法について解説する(修復的対話)。
13タイトル現代的課題への対応:インターネット問題・性に関する課題
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・インターネット・性に関する課題について調べる。
授業内容・インターネット上の問題について解説する。
・性の多様性,性暴力について解説する。
14タイトルチームとしての学校:組織的対応
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・「チーム学校」「令和の日本型学校教育」について調べる。
授業内容・チーム学校としての生徒指導について解説する。
・令和の日本型学校教育について解説する。
15タイトルまとめ:これからの生徒指導
事前学習
事後学習
・前回の授業を振り返る。
・生徒指導の先駆的な取り組みについて調べる。
授業内容・これまでの授業を総括する。
・これからの生徒指導について検討する。
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
担当者は山梨県立学校いじめ問題対策委員会会長や甲府市不登校総合対策委員会委員長などを務めており,スクールカウンセラーとして学校現場での支援経験があります。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
アンケート結果確認中
<備考>
(未登録)