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授業科目名
行動科学
担当教員
荒神 裕之
時間割番号
単位数
履修年次
期別
DMD403 1 4 前期
<授業の概要>
医療現場における患者や医療従事者の行動を理解し、適切に対応できる力を修得する。本授業では、行動科学の基礎を学び、患者の意思決定、医療者-患者関係、行動変容の支援方法を理解し、実践に活かす。
修得を目指す知識・技能は次の通り。
・行動科学の基本概念の理解(行動変容理論、認知バイアスなど)
・医療現場での適切なコミュニケーションの習得
・患者の治療・健康行動の支援方法の習得
・医療チーム内での協調を促す行動の理解
患者の行動や意思決定を理解し、適切に対応する力は医療者に必須である。本授業を通じて修得する知識や技能は、患者指導や医療チーム内の連携に役立つ。また、「医学概論」「医療倫理」などで学んだ内容を実践に結びつけ、「臨床実習」「医療コミュニケーション演習」における重要な基盤となる。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
医学部>医学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A専門2.医学的知識、基本的な診療能力及び患者個々に応じた適切な対応能力
B3.コミュニケーション及びチーム医療の実践力
C共通情報を適切に活用する力(情報)図書館やインターネットなどから多様な文献や資料を倫理的、合法的に収集し、収集した文献や資料から適切な情報を選択し、様々な情報を統計学的手法やAI技術なども活用して分析し、的確にまとめて活用できる力を備える
D論理的かつ柔軟に思考する力(思考)問題を細分化して多面的・客観的にとらえ、専門分野や文理を問わない幅広い知識に基づき様々な観点から考察し、結果を筋道立てて根拠を示しながら説明できるようにすることで、論理的かつ状況の変化に対して柔軟に対応できる思考力を備える
E共創により問題を解決する力(共創)問題設定、多様な解決方法の案出と検討、実現可能な計画の立案、計画に従った問題解決、解決方法や計画の改善などを他者と共働して行う力を備える
<到達目標>
目標NO説明コンピテンシーとの対応
医学
1行動科学が診療アウトカムに及ぼす効果を説明できるA
2ロールプレイで行動科学に必要な理論とスキルを活用できるB
3事例検討において、行動科学の理論や実践を主体的に収集できるC
4事例検討において、多様な観点から検討を行った結果を、論理的に説明できるD
5グループワークを通じて、問題解決のための取り組みを協働して行うことができるE
<成績評価方法>
目標No割合評価の観点
110%講義への出席
220%演習への出席
320%講義における小テストの提出
410%演習における課題の提出
540%期末テスト
合計100% 
<授業計画>
4月 7日 4限・5限 本授業の進め方、基本的な生活習慣とその健康影響
4月10日 4限・5限 さまざまな場面における人間の行動
4月14日 5限 人間の行動を支える社会の仕組みと概念(1)
4月16日 5限 人間の行動を支える社会の仕組みと概念(2)
4月21日 5限 行動変容に役立つ基本的理論
4月30日 2限 行動変容に向けた具体的な実践
5月 1日 2限・3限・4限 演習(導入講義、グループワーク、発表)
5月 9日 3限・4限・5限 演習(導入講義、グループワーク、ロールプレイ、発表)
5月19日 テスト

<授業形態>
原則として、対面での授業を行う。前半8コマで理論的基礎を学び、広範6コマ(各3コマの演習)でグループワーク、ロールプレイなどの演習を実施する。

<出席調査>
講義について、2/3以上の出席が必要。
原則として、演習の欠席は認めない。

<講義資料の配布>
講義資料はMoodleに掲示する。但し、授業効果を高めるため、事後配布にする場合があるため、その場合は個別に指示する。

<試験>
講義及び演習の出席要件に満たないものは、受験を認めない(再試験も不可)

小テストを各講義ごと、期末試験を1回行う。
小テストは当日の講義の範囲、期末試験は全講義及び演習の範囲から出題する。
成績評価の配分は別記、記載を参照のこと。
受講態度について教職員により教育的配慮から正当な注意・指導を行っても改善が見られない場合、成績評価に反映する。
<教科書>
  1. 鈴木孝太, 柿崎真沙子, 菊池宏幸編著, 保健・医療・福祉における行動科学入門 : 生活習慣の評価から行動変容の実践まで, 大修館書店, ISBN:9784469269918,
    (2024年出版)
<参考書>
  1. 日本行動医学会編 ; 井上茂 [ほか] 編集委員, 行動医学テキスト 第2版, 中外医学社, ISBN:9784498048294,
    (2023年出版)
[実務経験のある教員による授業科目の概要]
保健師としての実務経験のある教員とキャリアコンサルタント資格を有する教員がそれぞれの経験を踏まえて演習科目を実施する。
[前年度授業に対する改善要望等への対応]
前年度授業に関する要望として、質問への対応が挙げられていたため、各講義、演習の最後に質問時間を設け、質問しやすい環境づくりを行う。また、前年は担当者変更の初年度であったため、前担当者のスタイルを一部引継ぎ授業を実施したが、本年度は、昨年の授業実施の結果を踏まえ、指定テキストを設けて事前・事後学習を促すと共に、授業構成全体を見直し、演習中心の授業に再構成を行った。以上