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授業科目名 哲学
分類人文科学
時間割番号 CRAK07 A
担当教員名 橋爪 大輝
開講学期・曜日・時限 後期・月・II 単位数 2
<対象学生>
全学生
<授業の目的>
 哲学は、生活に縁遠いものに見えるが、じつはそうではない。人間は生きているかぎり、ものを考え、思想を生み出す。それだけでなく、じつは知らず知らずのうちに思想によって生きている。哲学とは、そうした私たちのあり方を明らかにする学問である。
 この講義では、私たちに身近な主題を取りあげ、いかにそれが思想と密接であるかということを学ぶ機会を提供したい。
 ※本講義は「飯田」(開講曜日月曜2限)と「池田」(金曜2限)両キャンパスで開講されます。
 ※本授業の科目名は、2023年度以前の入学者には「人間と思想」、2024年度入学者には「哲学」となります。講義内容は同一です。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
N-A共通論理的かつ柔軟に思考する力(思考)問題を細分化して多面的・客観的にとらえ、専門分野や文理を問わない幅広い知識に基づき様々な観点から考察し、結果を筋道立てて根拠を示しながら説明できるようにすることで、論理的かつ状況の変化に対して柔軟に対応できる思考力を備える
N-B多様な人々と調和する力(調和)人や社会の多様性に対する知識と理解を基に自己や社会のあり方について相対的視点を持ち、自らの言葉(日本語、英語)で的確に論評・伝達することで、多様な人々と共働する基礎力を備える
N-Cより良く生きるための力(福利)心身の健康を維持増進して国際社会の一員として暮らすために必要な知識技能を備え、自己と社会の理解に基づき人生設計する力を備える
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1哲学・思想に関する基本知識を身に着け、新しい見方で世界を見れるようになること。N-A
2哲学・思想に関する基本知識を身に着け、新しい見方で世界を見れるようになること。N-B
3哲学・思想に関する基本知識を身に着け、新しい見方で世界を見れるようになること。N-C
4授業で得た知識や思考を実践し、それを明晰な表現で文章にできること。N-A
5積極的にみずからの思考を展開できる。N-A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
114%期末レポ―ト
213%期末レポ―ト
313%期末レポ―ト
440%期末レポ―ト
520%平常点
合計100% 
<授業の方法>
基本的に、担当教員による講義が中心である。
各回の授業後にコメントシートを回収し、そのつぎの回に意見や質問などを取りあげ、回答する。
また、授業内でリアルタイムのアンケートを行うことで、受講生の意見を反映したい。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
看護学部学生は必修の授業です。
質問には、授業内に(可能であれば)設ける質疑の時間に回答します。
また各回のコメントシートにたいして、つぎの回に回答します。
<テキスト>
  1. 教科書は指定しない。毎回講師作成の資料を配布する。
<参考書>
  1. 参考文献は、毎回の資料で指示する。
<授業計画の概要>
1タイトルイントロダクション
事前学習
事後学習
「授業内容」で挙げているテーマについて、基本的な意味を調べ、また自分なりにどう理解していたかを想起しておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容今年度のテーマについて、簡単に説明する。
2タイトル労働① 働くのは自分のため、社会のため?
事前学習
事後学習
ロックやスミス、ヘーゲルについて事典等でかんたんに調べておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容労働するのは、自分のためなのだろうか、社会のためなのだろうか。労働で「自分のもの」を手に入れられたり、自己実現できたりする一方、労働は「他人のため」になにかを生み出すことでもある。
3タイトル労働② 働くことのマイナス面は?
事前学習
事後学習
マルクスやウェーバー、アーレントについて事典等でかんたんに調べておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容マルクスは、労働が「疎外」や「搾取」につながると考えた。またウェーバーは、労働が「義務」になってしまっていることを暴いた。こうした考えを学ぶ。
4タイトル動物① 人間と動物、なにが違うのか
事前学習
事後学習
動物の哲学について、基本的な情報を事前に調べておく。
授業内容をノートやプリントで振り返り、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容人間と動物がちがうのは自明だ――本当にそうだろうか? 違うとしたら、どこがどうちがうのか。哲学的な考察を行う。
5タイトル動物② 動物へのあるべき態度とはなにか
事前学習
事後学習
動物の倫理について、基本的な情報を事前に調べておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容授業内容をノートやプリントで振りかえり、授業内で取り上げた本を調べ
てみる。
6タイトル社会① 社会が先か、個人が先か?
事前学習
事後学習
社会契約説について事典等でかんたんに調べておく。アリストテレスについては、以前取り上げた内容を思い出しておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、授業内で取り上げた本を調べてみる。
授業内容人間がなぜ社会を作って生きているのかを考えるために、アリストテレスやホッブズの考えを学ぶ。
7タイトル社会② 他者のあいだで、ひとは個性を失うのか?
事前学習
事後学習
ハイデガーやレーヴィット、アーレント、和辻哲郎について事典等でかんたんに調べておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容人間は、ふだん社会のなかで他人と同じように行動する〈ひと〉になるのだ、というハイデガーの思想と、それに反論するレーヴィットやアーレント、和辻の考えを学ぶ。
8タイトル中間考察
事前学習
事後学習
これまでの授業内容を資料などをもとに振り返っておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容第7回までの内容を総括する。
9タイトル悪① 悪とはなにか?
事前学習
事後学習
アウグスティヌスやカントについて辞典等で簡単に調べておくこと。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容悪についての哲学を学ぶ。悪はどのような存在なのかということについて考察したアウグスティヌスらの考えを学ぶ。
10タイトル悪② 悪は凡庸か?
事前学習
事後学習
アーレント、アイヒマンについて、辞典などでかんたんに調べておくこと。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容悪についての哲学を学ぶ。エゴイズムに悪を見出してきた従来の思想に対して、アイヒマン的な悪がつきつけてきた「悪の凡庸さ」の問題を考える。
11タイトル正義① 正義とはなにか?
事前学習
事後学習
「正義」ということばについて自分がもつイメージを整理しておく。そのうえで、百科事典等に依り「正義」ということばの意味をチェックしておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容現代日本では「正義の味方」「正義の暴走」というようなことばでしか聞かれなくなっている正義が、哲学の重要な概念であることを学ぶ。
12タイトル正義② 「各人に各人のものを」?
事前学習
事後学習
プラトンやアリストテレスについて、これまでに学んだことをかんたんに振りかえっておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容各人に、その者にふさわしいものを与えるという正義の根幹にある発想を、プラトンやアリストテレスといった古代の哲学者の思想をつうじて学ぶ。
13タイトル物語① 人間は物語を語る生き物である?
事前学習
事後学習
哲学における「物語」について、かんたんに事前に調べておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、また授業内で取り上げた本について各自調べてみる。
授業内容物語を語る存在としての人間観について考える。
14タイトル物語② 物語とはなにか
事前学習
事後学習
物語とはなにかについて、各自の考えを事前に確認しておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、授業内で取り上げた本について調べる。
授業内容物語という特殊な「語り」がどのような構造をもつものであり、それが人間の生にとってどんな意味をもつのかを考察する。
15タイトル後半と全体のまとめ
事前学習
事後学習
これまでの全14回の内容を復習しておき、疑問点などをまとめておく。
授業内容をノートやプリントで振りかえり、自分なりに総括する。
授業内容一連のテーマを思い出しつつ総括し、一見無関係に見えるこれらのテーマのあいだのつながりについて考える。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
授業評価アンケート対象外
<備考>
(未登録)