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授業科目名 生と幸福
分類人文科学
時間割番号 CRAK02
担当教員名 橋爪 大輝
開講学期・曜日・時限 前期・月・III 単位数 2
<対象学生>
全学部
<授業の目的>
この授業では、「幸福とはなにか」という問いに哲学的な角度から迫っていく。
幸福は、哲学におけるもっとも古いテーマのひとつである。哲学において幸福がどのように考察されてきたかを歴史的にも見ていくことで、この問いへのさまざまな答えかたを考えさせることが、この授業の目的である。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
N-A共通論理的かつ柔軟に思考する力(思考)問題を細分化して多面的・客観的にとらえ、専門分野や文理を問わない幅広い知識に基づき様々な観点から考察し、結果を筋道立てて根拠を示しながら説明できるようにすることで、論理的かつ状況の変化に対して柔軟に対応できる思考力を備える
N-B多様な人々と調和する力(調和)人や社会の多様性に対する知識と理解を基に自己や社会のあり方について相対的視点を持ち、自らの言葉(日本語、英語)で的確に論評・伝達することで、多様な人々と共働する基礎力を備える
N-Cより良く生きるための力(福利)心身の健康を維持増進して国際社会の一員として暮らすために必要な知識技能を備え、自己と社会の理解に基づき人生設計する力を備える
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1「幸福」という概念を哲学的に理解できる。哲学や哲学史の基本知識や基本的な考え方を修得する。N-A
2「幸福」という概念を哲学的に理解できる。哲学や哲学史の基本知識や基本的な考え方を修得する。N-B
3「幸福」という概念を哲学的に理解できる。哲学や哲学史の基本知識や基本的な考え方を修得する。N-C
4授業で理解したことに基づいて、自分なりの「幸福」についての考えをもつことができ、それを学術的な文章 で表現できる。N-A
5積極的にみずからの思考を展開できる。N-A
6積極的にみずからの思考を展開できる。N-B
7積極的にみずからの思考を展開できる。N-C
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
114%期末レポート
213%期末レポート
313%期末レポート
440%期末レポート
56%平常点
67%平常点
77%平常点
合計100% 
<授業の方法>
基本的に、担当教員による講義が中心である。
各回の授業後にコメントシートを回収し、そのつぎの回に意見や質問などを取りあげ、回答する。
また、授業内でリアルタイムのアンケートを行うことで、受講生の意見を反映したい。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
とくになし。
質問には、授業内に(可能であれば)設ける質疑の時間に回答します。
また各回のコメントシートにたいして、つぎの回に回答します。
授業内で質問可能なメールアドレスを提示する予定です。
<テキスト>
  1. 教科書は使用しない。担当教員が作成した資料を毎回配布する。
<参考書>
  1. 長谷川宏, 幸福とは何か, 中公新書,
    (2018年)

  2. 森村進, 幸福とは何か, ちくまプリマー新書,
    (2018年)

  3. 授業内で適宜紹介する。授業全体に関わるものとしては、偶然にもタ イトルと発行年が同じの上記の二著。
<授業計画の概要>
1タイトルイントロダクション
事前学習
事後学習
自分がどのような幸福のイメージをもっているか、じっくり考察すること
授業内容を振りかえり、ノートやプリントを見返すこと。
授業内容全体の導入として、哲学について、幸福について説明する。
2タイトル幸福とは〈善く生きる〉こと?
事前学習
事後学習
ソクラテスについて事典等でかんたんに知っておくこと。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容古代ギリシャのソクラテスの幸福観について学ぶ。
3タイトル哲学者がいちばん幸福?
事前学習
事後学習
アリストテレスについて事典等でかんたんに知っておくこと。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容古代ギリシャのアリストテレスの幸福観について学ぶ。
4タイトル幸福とは快楽のこと?
事前学習
事後学習
エピクロスについて事典等でかんたんに知っておくこと。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容エピクロスの幸福論について学ぶ。
5タイトルどんな苦境でも幸福になれる?
事前学習
事後学習
ストア派について事典等でかんたんに調べておくこと。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容ストア派の幸福論について学ぶ
6タイトル幸福は神にあり?
事前学習
事後学習
中世のキリスト教の神学者たち、アウグスティヌス、トマス・アクィナス、ドゥンス・スコトゥスについて調べてみること。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容中世のキリスト教の神学者たち、アウグスティヌス、トマス・アクィナス、ドゥンス・スコトゥスらの幸福論について学ぶ。
7タイトル古代・中世の幸福論を振りかえる
事前学習
事後学習
第2回から第6回で学んだ内容を独自に復習し、疑問点などを整理すること。
ノートやプリントを見返し、また授業内で予告する次回以降の授業内容の予告をもとに、その内容を予習すること。
授業内容第2回から第6回の授業内容を振りかえり、その幸福論を総括する。
8タイトル最大多数の最大幸福を目指すべきなのか?
事前学習
事後学習
功利主義について事典等でかんたんに調べておくこと。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容功利主義(ベンサム・ミル)の幸福論について学ぶ。
9タイトル義務は幸福にまさるのか?
事前学習
事後学習
カントについて事典等でかんたんに調べておくこと。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容幸福よりも義務を優先すべきとするカントの考えを学ぶ。
10タイトル幸福に豊かさは必要?
事前学習
事後学習
アダム・スミスについて事典等でかんたんに調べておくこと。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容アダム・スミスの幸福観について学び、経済と幸福の関係を考える。
11タイトル変わりゆく幸福?
事前学習
事後学習
ショーペンハウアーとヒルティについて事典等でかんたんに調べておくこと。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容一種の「ハウツー本」のようなあり方をしている近代の幸福論について学ぶ。
12タイトル幸福は身近なところから?
事前学習
事後学習
ラッセルとアランについて事典等でかんたんに調べておくこと。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容一種の「ハウツー本」のようなあり方をしている近代の幸福論について学ぶ。
13タイトル幸福の三つの捉え方?
事前学習
事後学習
現代幸福論について事典等でかんたんに調べておくこと。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容現代の幸福の哲学を学ぶ。
14タイトル後半のまとめ
事前学習
事後学習
後半の授業の内容を、プリントやメモを使って振り返り、自分なりに整理しておくこと。
ノートやプリントを見返すとともに、授業内で紹介した本について調べてみること。
授業内容第8回から第13回の授業内容を振りかえり、その幸福論を総括する。
15タイトル全体のまとめ:〈私〉の幸福論
事前学習
事後学習
ここまでの14回の授業内容をノートやプリントなどで振りかえり、疑問点等を整理しておくこと。
授業内容を振りかえり、そして幸福論の哲学書を実際に読んでみること。
授業内容授業全体を踏まえて、あらためて「幸福とはなにか」を考え、〈私〉(=担当者の橋爪)が現段階で到達している幸福論について概説する。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
授業評価アンケート対象外
<備考>
(未登録)