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授業科目名 グローバルヘルス入門 基礎編
分類健康福祉
時間割番号 CKJ019 B
担当教員名 宮本 和子
開講学期・曜日・時限 2Q・月・III 単位数 1
<対象学生>
2025以降入学生(工・生)
<授業の目的>
「グローバルヘルス」とは世界に広がる「容認できない健康格差」を是正するための様々な取組みを指し、SDGsの目標の多くと関連します。「健康」という健康という切り口から、広く世界の課題について考える授業です。特に「基礎編」ではグローバルヘルスを理解する上で必要な基礎知識や考え方を学ぶことを目的とします。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
N-A共通情報を適切に活用する力(情報)図書館やインターネットなどから多様な文献や資料を倫理的、合法的に収集し、収集した文献や資料から適切な情報を選択し、様々な情報を統計学的手法やAI技術なども活用して分析し、的確にまとめて活用できる力を備える
N-B論理的かつ柔軟に思考する力(思考)問題を細分化して多面的・客観的にとらえ、専門分野や文理を問わない幅広い知識に基づき様々な観点から考察し、結果を筋道立てて根拠を示しながら説明できるようにすることで、論理的かつ状況の変化に対して柔軟に対応できる思考力を備える
N-C多様な人々と調和する力(調和)人や社会の多様性に対する知識と理解を基に自己や社会のあり方について相対的視点を持ち、自らの言葉(日本語、英語)で的確に論評・伝達することで、多様な人々と共働する基礎力を備える
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1世界で、また今自分がおかれた場に存在する「容認できない健康格差」の存在に気づき、記述できるN-B
2グローバルヘルスにかかわる様々な課題を生みだす社会背景を読み解き、記述できるN-B
3容認できない健康格差是正のために自分に何ができるかを考え、述べることができるN-B
4グループ討議やグループ発表に積極的に参加し、自分の考えを述べ、他者の意見を聞くことができるN-C
5提示された資料を読取り、得られた情報を整理できるN-A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
120%小レポートやワークシート等として課される提出物と記述内容:課題に沿った記述がされている
240%対応する授業で求められるリアクションシート等の個人提出物の記述内容:授業毎に求められる課題に対応した記述がされている
315%授業で求められるリアクションシート等にグループワーク内での発言、自分の気づきとして記述している
415%グループワーク等への参加状況:授業内のグループワーク等での発言や他者との討議内容、グループ提出物を評価
510%提示された資料を自分で読取った内容がグループ討議や小レポート・ワークシートに反映されている
合計100% 
<授業の方法>
講義とグループワークなどの学生参加型の学習を組み合わせた授業です。
基本言語:日本語。
実施形態:対面授業が可能であれば対面で実施。オンライン授業の場合はライブ型で実施。グループワーク他、参加型授業の形式を随時取り入れる。発表や報告時はオンライン授業であっても、学生の顔表示を求めることがあります。
授業資料を授業前に提示し、それらをMoodleやCNSで提示・連絡しますので、授業前と授業後に確認しながら参加してください。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
私たちの健康は医療技術や病院等の施設だけでは実現しません。水や食料、様々なインフラ(電気、上下水道、道路、等)やシステム、経済状況、教育、政治など様々な条件が整う必要があります。これらを「健康」という切り口を通して見ながら世界の課題を考えてみましょう。自分たちが暮らすこの世界のより良い未来のために、私たちは何ができるのかを考える授業です。所属学部が保健医療に関係する、しないは問いません。世界の一員として、世界の課題について共に積極的に学び、考えたい学生の参加を求めます。グローバルヘルス入門・基礎編を第1,2セメスターで、実践編を第3,4セメスターで開講します。可能であれば基礎編と実践編の受講をお勧めします。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. by David Werner with Carol Thuman and Jane Maxwell ; with drawings by David Werner, Where there is no doctor : a village health care handbook Rev. ed., updated 2011, Array, ISBN:9780333516515,
    (2011年出版)

  2. デビッド・ワーナー, 医者のいないところで, シェア=国際保健協力市民の会監訳・出版, ISBN:97849904897
  3. アマルティア・セン [著] ; 黒崎卓, 山崎幸治訳, 貧困と飢饉, Array, ISBN:4000019244,
    (2000年出版)
<授業計画の概要>
1タイトルオリエンテーション:この授業で目指すこと、グローバルヘルスとは?
事前学習
事後学習
事前提示資料内容を確認して授業に参加すること。
提出物の作成と提出。
授業内容はじめにこの授業の目的など受講に必要な情報提供を提供し、次にグローバルヘルスの定義、関連する基礎用語を説明します。
2タイトル発展途上国でよく見られる健康課題
事前学習
事後学習
事前提示資料内容を確認して授業に参加すること。
提出物の作成と提出。
授業内容・発展途上国で特に多くみられる健康課題を概観する授業です。栄養問題、感染症、母子保健課題を主として取り上げる予定です。
・授業内で学生参加型のワークを実施します。
3タイトルグローバルヘルスと異文化理解
事前学習
事後学習
事前提示資料内容を確認して授業に参加すること。
提出物の作成と提出。
授業内容・様々な資料や画像を授業内で提示するので、それに対する気づきや考えをメモしながら参加する形式です。
・授業内で学生参加型のワークを実施し、ワークをとおして異文化とは何か考えます。
4タイトル「健康課題」は何故生じるのか(1):統計からみる発展途上国の現状
事前学習
事後学習
事前提示資料内容を確認して授業に参加すること。グループワークに参加できるよう、統計資料を読んでおくこと。
提出物の作成と提出。
授業内容・はじめに教員から提示された統計資料を活用してグループワークを行います。
・グループでの気づきをまとめ、クラス内で発表し、全体討議を行います。
5タイトル「健康課題」は何故生じるのか(2):世界の健康格差と私たちの暮らし
事前学習
事後学習
事前提示資料内容を確認して授業に参加すること。グループワークに参加できるよう、提示資料を確認しておくこと。
提出物の作成と提出。
授業内容・提示された写真を使用しグループワークを行います。
・グループワークでの学びをクラス内で発表し、共有します。
6タイトル「健康課題」は何故生じるのか(3):発展途上国で生じる健康課題の背景 ルイスはなぜ死んだのか?
事前学習
事後学習
事前提示資料内容を確認し、事例をよく読んでから授業に参加すること。
提出物の作成と提出。
授業内容・「ルイスの死」という事例を読んで、個人ワークとグループワークを行います。
・クラス全体で「ルイスはなぜ死んだのか?」という原因を考えます(関連図を作成予定)。
7タイトル「健康課題」は何故生じるのか(4):発展途上国で生じる健康課題の背景 ルイスが死なないために
事前学習
事後学習
前週の授業で作成した関連図を元にワークシートを作成する。
ワークシートの完成と提出
授業内容・クラスで作成した関連図を元に、どうしたらルイスが死なずに済んだかを考えます。
・個人ワークとグループワークを行い、最後にクラス内討議を行います。
8タイトルまとめ:グローバルヘルスは私たちの課題か
事前学習
事後学習
事前提示資料内容を確認し、資料をよく読んでから授業に参加すること。
提出物の作成と提出。
授業内容・各個人が自分の健康について考える資料(教員が作成、事前配布)を基に授業を進めます。
・グローバルヘルスと自分の健康との関連を考えます。
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
20年以上にわたり、国際保健・看護活動実践や調査研究を続けている教員が、その経験を事例として提示、またはそこから得られた知見を基にして、授業の多くが構成されている。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
授業アンケート無し
<備考>
※講義内容の一部や、講義順位を変更することがある。
※基本的な講義資料はMoodle上に提示する。
※原則、対面授業とする。ただし、感染症流行等で大学の授業方針がオンライン主体となった場合他、必要時は、オンライン・ライブ授業とする。
※事前・事後学習の指定は実際の授業時の指示とは異なる場合がある。
※リアクションシート等の提出物については授業内での指示、またはMoodle上の指示に従ってください。