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授業科目名 超小型電動車の力学
分類自然科学
時間割番号 CKI003 B
担当教員名 林 丈晴
開講学期・曜日・時限 4Q・月・I 単位数 1
<対象学生>
2025以降入学生(教・医)
<授業の目的>
社会的なエネルギー問題から、電動車が注目されている。エネルギー問題の解決へ向けてエネルギーを定量的に捉えるためには、力学との関係から考えなければならない。この背景から、本講義では、超小型電動車に焦点を当て、モータや動力伝達装置の力学を理解する。さらに、これらの知識に基づいて、モータ、装置、バッテリーがどのように組み合わせるのかも理解する。加えて、電動車の運動方程式(微分方程式)を立てその挙動も考察する。最後に、EVとガソリン自動車の比較から、その社会的な意義も考える。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
N-A共通論理的かつ柔軟に思考する力(思考)問題を細分化して多面的・客観的にとらえ、専門分野や文理を問わない幅広い知識に基づき様々な観点から考察し、結果を筋道立てて根拠を示しながら説明できるようにすることで、論理的かつ状況の変化に対して柔軟に対応できる思考力を備える
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1電動車の力学的な理解に基づき、そのエネルギーを定量的に捉えることができる。また、EVの展望について意見できる。N-A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
1100%試験により、目標を達成できたか評価する。
合計100% 
<授業の方法>
対面授業
<受講に際して・学生へのメッセージ>
本授業では、物理や数学を駆使しますが、高校レベルの物理(主に、力学・電気)や数学(主に、ベクトル・三角関数・指数関数・微分積分)で十分です。逆にこれら高校レベルの物理や数学は必ず必要になるので、よく復習して授業に臨んでください。事前学習と事後学習をしっかりしましょう。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
1タイトルモータに生じるトルク~力のモーメント・ローレンツ力の関係から~
事前学習
事後学習
事前学習:力のモーメント、ベクトル、フレミング左手の法則、ローレンツ力について学習しておく。
事後学習:授業内容を定着させておく。
授業内容力のモーメントからトルクの概念を開設する。また、モータでは、磁界において、コイルがローレンツ力を受けて回転すること、そのトルクは電流に比例することを解説する。
2タイトルモータの運動方程式(微分方程式)~回転速度と誘導起電力の関係~
事前学習
事後学習
事前学習:1/xの積分、簡単な微分の計算、指数関数、オームの法則、誘導起電力、フレミング右手の法則、キルヒホッフの法則、運動の法則、角速度、弧度法、第1回のトルクと電流の関係を学習しておく。
事後学習:授業内容を定着させておく。
授業内容キルヒホッフの法則をモーター駆動回路へ適用し、方程式を導く。ここで得た方程式とモータ軸の回転運動における回転体の運動方程式および第1回目の講義で得たトルクと電流の関係式から微分方程式を得る。これらの式からモータの回転速度はどのようになるか、必要に応じてディスカッションを行い、考察する。
3タイトル電動車を動かすためのトルク
事前学習
事後学習
事前学習:第1回のトルクの概念を復習しておく。
事後学習:授業内容を定着させておく。
授業内容電動車の駆動輪に生じる走行抵抗の内容を知り、電動車を動かすためのトルクを理解する。
4タイトル動力伝達装置の力学と仕組み
事前学習
事後学習
事前学習:第1回のトルクの概念を復習しておく。
事後学習:授業内容を定着させておく。
授業内容摩擦車を例に、トルクの概念から、どのようにして力が伝達するかを力学的に理解する。特に、動力伝達装置の入力軸と出力軸における回転速度とトルクの関係を考察する。
5タイトル電動車のスペックを満たすバッテリー、動力伝達装置、モータの組み合わせ
事前学習
事後学習
事前学習:第1回のトルクと電流の関係、第2回のモータの回転速度の計算方法、第3回の電動車を動かすためのトルク、第4回の動力伝達装置の入力軸と出力軸における回転速度とトルクの関係を復習しておく。
事後学習:授業内容を定着させておく。
授業内容電動車のスペックとして、速度、運転時間および総重量を与え、そこから、どのようなバッテリー、動力伝達装置、モータの組み合わせを選択法する。必要に応じて、これらのディスカッションを行う。
6タイトル電動車の運動方程式
事前学習
事後学習
事前学習:第1回のトルクの概念、第2回の微分方程式の立て方、第3回の電動車を動かすためのトルク、第4回の動力伝達装置の入力軸と出力軸における回転速度とトルクとの関係を復習しておく。
事後学習:授業内容を定着させておく。
授業内容第2回の発展として、電動車の運動方程式を立て、これを解いて、走行挙動を考察する。
7タイトル電動車の特徴~エネルギー変換の視点から~
事前学習
事後学習
事前学習:モータの作動原理を復習しておく。
事後学習:授業内容を定着させておく。
授業内容モータのエネルギー効率とガソリン車の駆動源であるガソリンエンジンのエネルギー効率を比較する。また、電動車のエネルギー源であるバッテリーとガソリン車のエネルギー源であるガソリンの比較を行い、今後、EVの展望について考察する。
8タイトル総括評価
事前学習
事後学習
事前学習:第7回までの講義の復習しておく。
事後学習:本授業の復習をする。
授業内容総括評価を行う。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
今年度新規立ち上げ科目である。
<備考>
(未登録)