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授業科目名 映画から見るラテンアメリカの国々(米国のヒスパニック社会を含む)
分類社会科学
時間割番号 CKH021 B
担当教員名 渡邉 暁
開講学期・曜日・時限 2Q・火・I 単位数 1
<対象学生>
2025以降入学生(工・生)
<授業の目的>
ラテンアメリカの国々および米国のヒスパニックの人々の社会について、映画などの映像を通して学ぶことを目的とする。詳細については「授業の方法」および「受講に際して・学生へのメッセージ」をご覧頂きたいが、この授業の主たる目的は以下の3つである。

「ラテンアメリカの国々及び米国のヒスパニック社会について知ること」
「映画やドラマなどの映像を通して社会について学ぶという視点を育むこと」
「世界の別の地域の国々との比較を通して、自分が生きる社会について考える力を育むこと」

ディズニーの「リメンバーミー」なども含め、とっつきやすい教材を用いながらも、大学に入ったばかりの皆さんに、あるいは関心を持って下さる2年生以上の受講生の皆さんに、遠いラテンアメリカの社会について、そして映像を通して学ぶという営みについて、これまでの講師の経験を総動員しながらお伝えできることをお伝えしていきたい。

なお蛇足ながら付け加えれば、この授業はかつて山梨大で隔年で開講されていた(そして私が担当していた)教養科目「ラテンアメリカから見た社会」および「映画論的地域研究入門」を下敷きに、その後の数年間の教員経験を生かして、梨大の学生さんたちに資するような新しい教養科目の授業を提供すべく、受講生の皆さんと一緒につくりあげていくもの、であると考えている。その意味でも皆さんの積極的なご参加(グループワークや授業での発言など)をお願いしたい。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
N-A共通論理的かつ柔軟に思考する力(思考)問題を細分化して多面的・客観的にとらえ、専門分野や文理を問わない幅広い知識に基づき様々な観点から考察し、結果を筋道立てて根拠を示しながら説明できるようにすることで、論理的かつ状況の変化に対して柔軟に対応できる思考力を備える
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1ラテンアメリカの国々について基礎的な地理が説明できるようになるN-A
2映像を見てその内容から舞台となっている社会について説明すること、そしてそれをきっかけに自分でさらに調べることができるようになるN-A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
150%毎回の授業に出席し、ディスカッションに参加し、フィードバックを提出する
250%授業で学んだことをもとに、期末レポートを作成する
合計100% 
<授業の方法>
毎回の授業は以下の4つのパートに分かれます。
1)映画など映像作品を見る
2)その背景について解説する(事前に背景を説明する場合もある)
3)受講生同士でディスカッションする
4)そのディスカッションをクラス全体で発表する
その上で毎回授業後にフィードバックを出してもらいます。

ラテンアメリカについてあまり予備知識はないと思うので、受講前に準備する必要はありませんが、授業期間中は毎回の授業を振り返ってフィードバックを書いてもらうほか、授業に関連して何か自分で映像を見てそれについて考えてもらったり、ラテンアメリカあるいは米国のヒスパニック社会について、ニュースなどを見て調べてもらうという「宿題」を課す予定です。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
あえて不遜なことを言いますが、この授業を受けることで皆さんの人生は変わると思います。(あるいは、教員の側はそのぐらいの覚悟を持って授業をしています。教えるというのは考えようによっては恐ろしい仕事なのです!)この授業の軸は二つあります。一つはラテンアメリカの国々についての知識を得て、皆さんの知っている日本の社会との比較など、様々な思考ができるようになることです。これは担当者がもともとラテンアメリカ研究・比較政治学から研究者としてのキャリアをスタートさせたことと関係します。もう一つの軸は、映像を通して社会や人生について学ぶという習慣をつけると言うことです。これまでの皆さんにとって映画は娯楽でしかないかもしれませんが、文学作品やその他の芸術作品同様、皆さんはそこから多くのことを学ぶことができるし、私に言わせれば、本当の芸術作品というものはそういうものです。なお、ここで扱うのは生の芸術作品ですので、当然のことながら皆さんの感情も揺さぶられることでしょう。学問というのは冷静に論理的に学ぶ、という側面もありますが、「難しい問題ができて/新しいことを学べて、うれしい!」という気持ちも、学ぶという作業にとって大事である、ということからもわかるように、感情というのも学びにとって大事な要素です。この授業はそんな「危険な」授業ですが、それだけに皆さんにとって得がたい経験になるよう、教員としては努力したいと思います。(担当者の研究者としての仕事については、こちらをご覧下さい:https://researchmap.jp/akira_watanabe/)
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 吉野孝, 山﨑眞次編著, 北米移民メキシコ人のコミュニティ形成, 東信堂, ISBN:9784798917825,
    (2022年出版)

  2. 三吉美加著, 米国のラティーノ, 大学教育出版, ISBN:9784864292627,
    (2014年出版 ASシリーズ / 杉田米行監修, no. 13)

  3. 坂井正人, 鈴木紀, 松本栄次編, ラテンアメリカ, 朝倉書店, ISBN:9784254168044,
    (2007年出版 朝倉世界地理講座 : 大地と人間の物語, 14)

  4. ななころびやおき, ブエノス・ディアス、ニッポン : 外国人が生きる「もうひとつの日本」, ラティーナ, ISBN:9784947719058,
    (2005年出版)

  5. ワセダアジアレビュー23: 変わりゆく世界:地域間研究再考, 明石書店, ISBN:9784750351667,
    (ワセダアジアレビュー : アジアを研究するすべての人のために / 早稲田大学アジア研究機構編集, 2021 ; no. 23)

  6. ワセダアジアレビュー20 : 民意と政治, 明石書店, ISBN:9784750346243,
    (2018年出版 ワセダアジアレビュー : アジアを研究するすべての人のために / 早稲田大学アジア研究機構編集, 2018 ; no. 20)

  7. ワセダアジアレビュー22 : 流動する政治と人々, 明石書店, ISBN:9784750349800,
    (ワセダアジアレビュー : アジアを研究するすべての人のために / 早稲田大学アジア研究機構編集, 2020 ; no. 22)

  8. ワセダアジアレビュー21:「平和構築」への新たな実践, 明石書店, ISBN:9784750348100,
    (ワセダアジアレビュー : アジアを研究するすべての人のために / 早稲田大学アジア研究機構編集, 2019 ; no. 21)

  9. 大橋麻里子他, Mi casa es tu casa : guia para aprender y comprender el espanol, 朝日出版社, ISBN:9784255551357,
    (スペイン語初級教科書)
<授業計画の概要>
1タイトルイントロダクション
事前学習
事後学習
特になし
授業で学んだことを振り返り、自分なりのやり方でその内容をさらに発展させる
授業内容授業の方針と内容の紹介・ラテンアメリカの国々についての基本的なデータの紹介・受講生の間でグループを作って自己紹介など。
2タイトル映像その1・序盤
事前学習
事後学習
授業準備として、前回の授業の内容を必ず思い出しておくこと
授業で学んだことを振り返り、自分なりのやり方でその内容をさらに発展させる
授業内容2時間程度の映画を3回に分けて見る・その内容についての背景説明とディスカッション
3タイトル映像その1・中盤
事前学習
事後学習
授業準備として、前回の授業の内容を必ず思い出しておくこと
授業で学んだことを振り返り、自分なりのやり方でその内容をさらに発展させる
授業内容2時間程度の映画を3回に分けて見る・その内容についての背景説明とディスカッション
4タイトル映像その1・終盤
事前学習
事後学習
授業準備として、前回の授業の内容を必ず思い出しておくこと
授業で学んだことを振り返り、自分なりのやり方でその内容をさらに発展させる
授業内容2時間程度の映画を3回に分けて見る・その内容についての背景説明とディスカッション
5タイトル映像その2・序盤
事前学習
事後学習
授業準備として、前回の授業の内容を必ず思い出しておくこと
授業で学んだことを振り返り、自分なりのやり方でその内容をさらに発展させる
授業内容2時間程度の映画を3回に分けて見る・その内容についての背景説明とディスカッション
6タイトル映像その2・中盤
事前学習
事後学習
授業準備として、前回の授業の内容を必ず思い出しておくこと
授業で学んだことを振り返り、自分なりのやり方でその内容をさらに発展させる
授業内容2時間程度の映画を3回に分けて見る・その内容についての背景説明とディスカッション
7タイトル映像その2・終盤
事前学習
事後学習
授業準備として、前回の授業の内容を必ず思い出しておくこと
授業で学んだことを振り返り、自分なりのやり方でその内容をさらに発展させる
授業内容2時間程度の映画を3回に分けて見る・その内容についての背景説明とディスカッション
8タイトルコースのまとめ
事前学習
事後学習
授業準備として、前回の授業の内容を必ず思い出しておくこと
期末レポートの準備を進める
授業内容2時間程度の映画を3回に分けて見る・その内容についての背景説明とディスカッション
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
新規開設科目につき該当しない
<備考>
現時点でフルで見せようと予定している映像は以下の2つである:「リメンバーミー」(ディズニー・2017年)/「モーターサイクルダイアリーズ」(2004年)。ただし、他にもたくさん見せたい作品はあるので、変更の可能性はあることをご承知頂きたい。(イントロダクションや最終回でいろいろな英語を少しずつ見せるほか、2回で1本、合計3本見るなどの可能性も考えている。)