授業科目名	バイオメカニクス
時間割番号	TME315
担当教員名	伊藤　安海
開講学期・曜日・時限	前期・木・II	単位数	2
＜対象学生＞
(未登録)
＜授業の目的＞
バイオメカニクス(生体力学)とは，主に生体の構造と機能を力学観点から解析・解明し，その成果を医学的診断・治療技術に応用すること、また用いる種々の医用診断機器の原理や計測技術などを学ぶ学問である．このバイオメカニクスはまさに生物・医学と理工学の間の複合領域であり，機械工学において新たな学問分野として学んでおくことが大切である． 本講義では，バイオメカニクスの基礎知識，高齢化に伴い今後必要となる医療機器や診断機器の開発に役立つ基礎知識などを修得することを目指す．
＜本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー＞（能力・資質）
工学部(～2023年度入学生)>機械工学科向け 記号 コンピテンシー（能力・資質）   ME-A 専門 機械技術者として社会の要求を満たすための問題を設定しそれらを自力で解決するとともに、持続して自己の能力の向上に努めることができる。 ○ ME-B 機械工学の知識・技術に加えて、機械工学に関する最先端の技術を修得し、多様化する社会の要請に応じて、それを利用・応用することができる。 ○
＜到達目標＞  到達目標とは
目標NO 説明 コンピテンシーとの対応 ME 1 バイオメカニクス（生体力学）や医工学の概要が説明できる ME-A 2 骨、関節，軟骨の構造を力学的に説明できる ME-A 3 筋・骨格系の動作メカニズムを力学的に説明できる ME-A 4 バイオメカニクスの視点から細胞の特性と再生医療を説明できる ME-B 5 医療機器の概要を説明できる ME-B 6 医療機器の持つ可能性とリスクを検討できる ME-B
＜成績評価の方法＞
目標No 割合 評価の観点 1 20% 中間試験、小テストの成績および受講態度（ミニッツペーパーで判断） 2 15% 中間試験、小テストの成績および受講態度（ミニッツペーパーで判断） 3 15% 中間試験、小テストの成績および受講態度（ミニッツペーパーで判断） 4 15% 期末試験、小テストの成績および受講態度（ミニッツペーパーで判断） 5 15% 期末試験、小テストの成績および受講態度（ミニッツペーパーで判断） 6 20% 期末試験、小テストの成績および受講態度（ミニッツペーパーで判断） 合計 100%
＜授業の方法＞
生体の力学が理解できるように材料力学の基礎を修得しておくこと．具体的な科目名を以下に列挙する． １）材料力学I ２）材料力学II
＜受講に際して・学生へのメッセージ＞
(未登録)
＜テキスト＞
伊藤安海，鍵山善之, イラスト医工学　－バイオメカニクスから科学捜査まで－, アドスリー, ISBN:978-4-904419-69-4
＜参考書＞
馬渕清資, 医用機械工学, コロナ社, ISBN:978-4-339-07111-5 立石哲也, バイオメカニクス～機械工学と生物・医学の融合～, オーム社, ISBN:978-4-274-20895-9
＜授業計画の概要＞
1 タイトル 講義の概要説明。バイオメカニクス・医工学概要 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第1章に目を通してくる 【事後学習】ミニッツペーパーを活用して講義内容を復習し、小テストの解きなおしてを行う 授業内容 授業のオリエンテーションを行い、バイオメカニクスの概要、医工学の概要に関する講義を行い小テストを実施する 2 タイトル 骨の力学特性 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第2章2.1節に目を通してくる 【事後学習】ミニッツペーパーを活用して講義内容を復習し、小テストの解きなおしてを行う 授業内容 骨の構造、骨の応力-ひずみ関係、骨の力学モデルと弾性定数、弾性率の異方性に関する講義を行い小テストを実施する 3 タイトル 関節のバイオメカニクス 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第2章2.2節に目を通してくる 【事後学習】ミニッツペーパーを活用して講義内容を復習し、小テストの解きなおしてを行う 授業内容 膝関節のキネマティクス、筋・靱帯の協調作用、関節の潤滑に関する講義を行い小テストを実施する 4 タイトル 生体軟組織の力学的性質 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第2章2.3節に目を通してくる 【事後学習】ミニッツペーパーを活用して講義内容を復習し、小テストの解きなおしてを行う 授業内容 生体軟組織の力学的特徴、各種生体軟組織の力学的性質に関する講義を行い小テストを実施する 5 タイトル 医工学の歴史と基本的医療機器1 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第3章3.1～3.2節に目を通してくる 【事後学習】ミニッツペーパーを活用して講義内容を復習し、小テストの解きなおしてを行う 授業内容 医工学の歴史、心電計・心電図に関する講義を行い小テストを実施する 6 タイトル 医工学の歴史と基本的医療機器2 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第3章3.3～3.4節に目を通してくる 【事後学習】ミニッツペーパーを活用して講義内容を復習し、小テストの解きなおしてを行う 授業内容 医工学の歴史、脳波計・血圧計に関する講義を行い小テストを実施する 7 タイトル 事故事例にみる医用機器の変遷と事故対策 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第1章、第2章に目を通してくる 【事後学習】講義内容を復習しレポート課題に取り組む 授業内容 北大電気メス事件を例として医用電気・電子機器の変遷と事故対策に関する講義を行う 8 タイトル 前半授業のまとめ・中間総括評価 事前学習 事後学習 【事前学習】第1～7回の講義テキストに目を通し、小テストで間違えた問題の解きなおしを行ってくる 【事後学習】中間試験の解き直しを行う 授業内容 第1～7回講義の要点解説講義を行い、中間試験を実施する 9 タイトル 生体物性とその測定法 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第5章に目を通してくる 【事後学習】ミニッツペーパーを活用して講義内容を復習する 授業内容 生体組織の機械的特性、熱・磁気・放射線・光・電気特性に関する講義を行う 10 タイトル 生体計測機器 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第6章に目を通してくる 【事後学習】ミニッツペーパーを活用して講義内容を復習する 授業内容 パルスオキシメータ、呼吸流量計、心拍出量計、炭酸ガスモニタに関する講義を行う 11 タイトル 画像診断装置 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第7章に目を通してくる 【事後学習】授業内容と小テストの復習を行う 授業内容 超音波画像診断装置、Ｘ線画像診断装置、ＲＩ画像診断装置、ＭＲＩ装置に関する講義を行い小テストを実施する 12 タイトル 医療機器・手術支援システム 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第8章に目を通してくる 【事後学習】ミニッツペーパーを活用して講義内容を復習し、小テストの解きなおしてを行う 授業内容 レーザ治療機器、ハイパーサーミア治療装置、手術ロボット、マイクロマシン技術の医療応用に関する講義を行い小テストを実施する 13 タイトル 人体機能補助装置，医療情報システム 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第9章に目を通してくる 【事後学習】ミニッツペーパーを活用して講義内容を復習する 授業内容 人体機能補助装置、医療情報システム（HIS）に関する講義を行う 14 タイトル 医療機器の安全対策，法医工学 事前学習 事後学習 【事前学習】教科書の第11章に目を通してくる 【事後学習】授業内容と小テストの復習を行う 授業内容 医療機器の安全対策、法工学・法医工学に関する講義を行い小テストを実施する 15 タイトル 後半授業のまとめ・期末総括評価 事前学習 事後学習 【事前学習】第9～14回の講義テキストに目を通し、小テストで間違えた問題の解きなおしを行ってくる 【事後学習】期末試験の解き直しを行う 授業内容 第9～14回講義の要点解説講義を行い、期末試験を実施する 16 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 17 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 18 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 19 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 20 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 21 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 22 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 23 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 24 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 25 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 26 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 27 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 28 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 29 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容 30 タイトル 事前学習 事後学習 授業内容
＜実務経験のある教員による授業科目の概要＞
科学警察研究所における鈍器や刃物の殺傷力鑑定，国立長寿医療研究センターにおける医療・福祉機器の開発・評価に携わってきた経験を活かし，医療や科学捜査に重要なバイオメカニクスの基礎から応用まで，実例を交えながら講義を行う．
＜前年度授業に対する改善要望等への対応＞
・予習・復習用に全ての授業動画（抜粋）を初回授業実施前にMoodleに掲示する． ・教科書の使用頻度を増やして欲しいという要望と予習時間が少なめであるという現状に対応するために10分程度で実施できる教科書事前学習用課題をMoodleで実施することとする．
＜備考＞
・講義に関する連絡はＹins－CNSを通じて行う． ・オフィスアワーは授業終了後である． ・各回の授業内容は進捗に応じて変更する場合がある．