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授業科目名 技術者倫理
時間割番号 TEE307
担当教員名 豊木 博泰/高井 達也
開講学期・曜日・時限 後期・水・IV 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
科学技術の進歩を人間社会の適正な発展に結びつける役割を担う技術者には高い倫理性が求められるが、これまでの歴史上、倫理性の欠如で各種の問題が発生し、今後もその恐れがある。また、発展する高度な科学技術が社会・自然に及ぼす影響はきわめて大きくなっており、これからの技術者はこれらの影響を十分理解した上で、一層充実した倫理的自律性が求められる。
 これまでに発生した事例における技術者の対応などを教訓として技術者倫理の必要性及びあり方を理解し、倫理的な事態に遭遇したときの問題を解決する方法を学習し対応能力を養成する
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部(~2023年度入学生)>電気電子工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
EE-A共通汎用能力1・コミュニケーションスキル討議力他者の意見を的確に捉え、理解の深まりや内省につながる対話ができる。
EE-B2・情報リテラシー情報収集力図書館やインターネットなどから多様な文献や資料を入手できる。
EE-C5・問題解決力構想力多様な解決方法を案出・検討し、適切な方法を選択できる。
EE-D省察力取り組みを評価し、解決方法や計画を改善できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
EE
1技術者としての自己の社会的責任を認識し、それに基づき実際にどう行動すべきかを自ら考えその考え方を他者に対して明確に表明できる。常に惹起しうる技術者倫理を問われる事態に対して人間として、技術者としてどう対処すれば良いのかを適切に判断して行動できる。自然や社会に現実に起きている技術に関連した事象に素直に目を向け、そこに潜む問題点を技術者の倫理に照らして読み取り、適切に対処できる。社会との交流によって、社会からの要請を汲み取り、それが技術的に対応できるものかどうかを判断でき、解決に向かって行動できる。また、技術に直接関わらない一般の人と交流し情報の交換を通じて技術に直接関与しない人に対して問題点を明確に説明でき、社会全体の技術的な側面と経済的な側面の調和を図るように活動できる。EE-D
2グループディスカッションに積極的に加わり、相互了解のもとに自分の役割を定めることができる。EE-A
3グループ発表に必要な情報を文献、Web上の情報を的確に収集できる。EE-B
4グループでの発表内容をまとめ、口頭発表を準備あるい発表を担当する。他の発表の批評を的確にできるEE-C
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
180%毎週の講義テーマに関わる課題に関するレポートにより、技術者倫理の理解度、社会的責任に対する誠実さ評価する。
25%グループディスカッションレポートによりグループ及びグループ内でのパフォーマンスを評価する。
35%グループディスカッションレポート及び口頭発表の内容により情報収集の的確さ、引用方法の的確さを評価する。
410%情報収取、分析力、未来世代への責任への対処の構想力を評価する。
合計100% 
<授業の方法>
技術者の不手際や技術の悪用などで発生した社会現象に関心を持ち、自分なりの意見や見方を持つこと。日々報道されている技術に関連した大きな事故の原因、経過等に注意して技術者としてどのように対応すべきなのを日常的に考えて、自分なりの考え方を整理し、求められれば説明できるようにしておく。友人とそれらの問題について意見をかわし視野を広げる。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 小出泰士, JABEE対応 技術者倫理, 丸善, ISBN:978-4-621-08252-2
<授業計画の概要>
1タイトルなぜ技術者倫理を学ぶのか
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容自然科学を基礎とし、人類の生活と社会構造の発展に寄与する工学・技術の発展史を通じて、大学教育に明示されるようになった経緯を述べ、端緒的な事例に対するディスカッションを行う。
2タイトル組織のなかでの個人の役割
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容現場の技術者、技術系管理者、経営者という組織内の役割応じた典型的な考え方と、それらの間の食い違いをどのようにマネジメントするかを技術者倫理の側面から事例に基づき考察する。
3タイトル未来に対する技術者の責任・SDGsの諸課題を例に
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容SDGsに凝縮されている未来世代に対する技術上の課題とその歴史的背景について述べる。主に「気候変動問題」を題材に、技術者、また市民としての責任について6週目のグループ発表をしてもらう。それを目途に、計画をグループでディスカッションする。
4タイトル気候変動問題と技術者の立場
事前学習
事後学習
グループ発表に関する調査、ディスカッションのまとめをし、発表の準備をする。
授業内容6週に実施するのグループ発表に関連して、気候変動問題の歴史的背景、問題解決の難しさと各界の動きを様々な角度から検討する。
5タイトル研究倫理
事前学習
事後学習
授業の復習と定着ため、卒論着手までに義務付けられている研究倫理のオンライン教材の学習を行う。
授業内容過去の研究不正の事例を踏まえ、人類知の蓄積に貢献するための研究作法、特に、研究発表・論文執筆において必要なルールを講義する。
6タイトル未来世代に対する技術者の責任に関するグループ討議の発表と意見交換
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容各班5分での発表を行う。他の班の発表に対する質疑を行うとともに、批評を短文にまとめる。
研究倫理について、過去の研究不正を例に、研究遂行上必要なルールを概説する。
7タイトル技術者の社会的責任に関するまとめ(前半部分の総括)
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容前回のグループ発表に対する教員からの批評、コメントを含め、技術者の社会的責任について総括的な講義を行う。
8タイトル「技術者倫理とは何か」再訪:現場の技術者の経験と技術士試験・JABEE認定制度から
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容8週から15週は企業での実務経験者が担当する。担当者の経験と、技術士試験、JABEEの認定制度の両側面から、改めて「技術者倫理とは何か」、「なぜ技術者倫理を学ぶのか」を講義する。
9タイトル失敗学
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容六本木ヒルズ回転ドア事故を例に、事故の未然防止、技術者の取るべき行動を「失敗学」という観点から述べる。
10タイトル技術者のあり方:役割と原則
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容倫理綱領の歴史(価値基準の7原則の成立経緯)、技術士会の技術士倫理綱領について解説する。
11タイトル法と倫理
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容法による規制と倫理の関係、法の役割について、事例をもとに講義する。
12タイトル組織の中の技術者・再訪
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容2週目の講義と述べた組織内におけるコンフリクトは、多方面から検討する必要があるので、企業での技術者・管理者としての経験を有する教員から、再度、問題の解明を試みる。
13タイトル利害相反と内部告発
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容技術者の役割原則や義務の間に生ずる矛盾、特に公衆優先原則と企業の利益のコンフリクトについて解説する。取るべき手段の一つである「内部告発」について考える。
14タイトル科学における不正行為
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容研究現場で起きうる不正行為について事例の検討を行う。
15タイトル技術者の法的責任
事前学習
事後学習
moodleに掲示する授業スライドを事前事後に各自学習する。
授業内容専門職としての技術者の責任を法規定との関係で述べ、技術者倫理の講義全体の内容を振り返る。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
アンケート結果確認中
<備考>
(未登録)