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授業科目名 ディジタル信号処理
時間割番号 TCS322
担当教員名 小澤 賢司
開講学期・曜日・時限 集中・(未登録)・(未登録) 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
 コンピュータ関連のメディアでは,すべてディジタルデータとして記録や処理がなされているといっても過言ではない.本講義では,時系列データを対象としてとりあげ,1次元の信号処理を学ぶ.
 メディアに関連して最も身近な1次元の時系列データは,音である.周知のとおり,CD・携帯電話などは,音楽や音声をディジタル信号として記録・処理している.そこで,本講義では,音響信号のディジタル信号処理を念頭におき,数学的背景と信号処理の概念修得を目指す.具体的には,時間領域で観測される信号を周波数領域に変換しても,あくまで信号としての本質が保存されていることを理解する.そして,実世界の信号や雑音の多くは周波数領域で記述した方が本質的であることを理解する.
☆カリキュラム中での位置付け:CS学科のカリキュラム
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部(~2023年度入学生)>コンピュータ理工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
CS-A専門6.情報科学、及び、数学や自然科学等の知識と手法を用いて、以下のことができる。6c.各種のツールや手法に関する十分な知識をもち、それらをシステムの設計・開発・運用に応用できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
CS
1AD変換の原理である標本化・量子化の概念を理解できる.CS-A
2アナログ信号について,時間領域と周波数領域における情報表現を理解できる.また,フーリエ級数展開・フーリエ変換を実行し,時間波形からスペクトルを求めることができる.CS-A
3ディジタル信号について,時間領域と周波数領域における情報表現を理解できる.また,離散フーリエ変換 (DFT) を実行し,時間波形からスペクトルを求めることができる.CS-A
4ディジタル信号について,直線畳み込み演算を実行し,フィルタリングを行うことができる.また巡回畳み込み演算により,直線畳み込みと等価な演算を高速に実行できる.CS-A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
110%講義中の小テスト,中間評価において理解の程度を観る。
240%講義中の小テスト,中間評価において理解の程度を観る。
325%講義中の小テスト,期末評価において理解の程度を観る。
425%講義中の小テスト,期末評価において理解の程度を観る。
合計100% 
<授業の方法>
・反転授業として,受講者は授業前に教科書の指定範囲を読む。授業では,まずその予習で生じた疑問を解決することから始める。そして理解の程度を測るための小テストを毎回実施する。
・続いて,MATLABを用いて信号を図示する/処理するプログラミングに取り組む。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
信号処理は,理論としての学習はもちろん重要であるが,プログラミング演習を通じて実際に信号を観察/処理することが極めて重要である。
<テキスト>
  1. 岩田 彰, ディジタルシグナルプロセッシング (コンピュータサイエンス教科書シリーズ), コロナ社, ISBN:4339027138
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
1タイトルDSP(ディジタルシグナルプロセッシング)の概要,AD変換(標本化・量子化)
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容DSPを勉強することの必要性を理解する。AD変換の3つの過程(標本化・量子化・符号化)を理解する。
2タイトルアナログ信号の解析(その1:実フーリエ級数展開の原理)
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容周期波形が複数の正弦波成分により分解/合成できることを理解する。
3タイトルアナログ信号の解析(その2:フーリエ級数展開係数の計算)
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容周期波形を実際に複数の正弦波成分により分解し,スペクトルを算出する。
4タイトルアナログ信号の解析(その3:複素フーリエ級数展開の原理)
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容スペクトルを複素数として表現できるようにする。
5タイトルアナログ信号の解析(その4:フーリエ変換・逆変換,フーリエ変換の性質)
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容継続時間が有限な信号についてのスペクトル算出過程を理解する。
6タイトルアナログ信号からディジタル信号への変換(標本化定理と折り返しひずみ)
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容時間信号の標本化がスペクトルの周期化を引き起こすことを理解する。
7タイトル信号解析の基礎(その1:スペクトルの振幅,位相)
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容振幅および位相スペクトルの性質を理解する。
8タイトル信号解析の基礎(その2:時間周波数解析の基礎)
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容アナログシステムの入出力特性について理解する。
9タイトル中間評価:まとめ
事前学習
事後学習
講義第1回から8回の内容について復習を行う。
中間評価の自己採点を通じて,自身の理解度を把握する。理解が不足している部分について復習を行う。
授業内容アナログ信号処理に関する理解の程度を把握するため問題を解くことに挑戦する。
10タイトル離散時間信号システム(インパルス応答と畳み込み演算)
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容システムのインパルス応答を予め求めておけば,任意の入力に対する出力を算出できることを理解する。
11タイトルディジタル信号処理(差分方程式とディジタルフィルタの原理)
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容差分方程式とFIR・IIRフィルタの関係を理解する。
12タイトルディジタル信号処理(ディジタルフィルタの設計)
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容特にFIRフィルタについて,所望の周波数特性を実現するフィルタ係数算出手続きを理解する。
13タイトルディジタル信号の解析(その1:離散フーリエ変換 (DFT),高速フーリエ変換 (FFT))
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容ディジタル信号についてのスペクトル算出手続きを理解する。
14タイトルディジタル信号処理(その3:高速フーリエ変換 (FFT)を利用した畳み込み演算
事前学習
事後学習
教科書の指定範囲を読む。
その回の復習を行い,指定されたプログラミング課題に取り組む。
授業内容スペクトルを用いた処理により,時間波形の畳み込み処理を高速化する。
15タイトル期末評価:まとめ
事前学習
事後学習
講義第10回から14回の内容について復習を行う。
期末評価の自己採点を通じて,自身の理解度を把握する。理解が不足している部分について復習を行う。
授業内容ディジタル信号処理に関する理解の程度を把握するため問題を解くことに挑戦する。
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
担当教員は音響信号処理を専門としている。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
昨年度非開講
<備考>
特になし