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授業科目名 数値計算
時間割番号 TCS309
担当教員名 鈴木 智博
開講学期・曜日・時限 前期・金・I 単位数 2
<対象学生>
コンピュータ理工学科3年生
<授業の目的>
数値計算は古典的応用分野であるとともに、コンピュータの本来の計算能力そのものを引き出す方法であるという意味で基本的でもある。既習科目である、微分積分学、線形代数学との関連について明らかにしながら、以下について基本的な考え方の理解と計算能力を身につけることを目標とする。浮動小数点数と丸め誤差、数値積分、連立一次方程式の直接解法、反復解法と行列の性質、最小二乗法とQR分解、非線形方程式の解法、行列の固有値問題。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部(~2023年度入学生)>コンピュータ理工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
CS-A専門6.情報科学、及び、数学や自然科学等の知識と手法を用いて、以下のことができる。6a.解決すべき問題を形式化することができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
CS
1丸め誤差、打ち切り誤差、桁落ちとは何か理解し、得られる数値の精度を評価できる。CS-A
2基本的な数値計算アルゴリズムの知識を身につけていること。CS-A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
120%定期試験と小テストにより、基礎的な知識と具体的な計算結果を評価する。
280%定期試験と小テストにより、基礎的な知識の有無を評価する。
合計100% 
<授業の方法>
微分積分学I, II、線形代数学I, II を習得していること。
毎回小テストを行う。
面接授業で実施する。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
  1. 杉浦洋, 数値計算の基礎と応用(新訂版), サイエンス社, ISBN:978-4-7819-1240-0
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
1タイトル数値計算の基礎
事前学習
事後学習
計算機アーキテクチャ、オペレーティングシステムで学習した浮動小数点数の復習
講義ノートの演習
授業内容単精度、倍精度浮動小数点数。四則演算による誤差伝搬
2タイトル関数計算
事前学習
事後学習
微分積分学Iで学習したテイラー展開
アルゴリズムの計算量の算出法
授業内容多項式の計算。テイラー展開法。ラグランジュ補間
3タイトル数値積分1
事前学習
事後学習
微分積分学Iで学習した初等関数の微積分の復習。第2回のラグランジュ補間
補間型積分則の誤差
授業内容補間型積分公式の定式化。
4タイトル数値積分2
事前学習
事後学習
微分積分学Iで学習した初等関数の微積分の復習
台形則、中点則、シンプソン則の精度
授業内容台形則、中点則、シンプソン則の導出
5タイトル線形変換の誤差解析
事前学習
事後学習
線形代数のノルムと行列、ベクトル演算。微分積分学の点列の収束の復習
公理、定理の復習
授業内容ベクトルのノルムと行列のノルム。線形変換の誤差伝搬
6タイトル線形方程式の直接解法
事前学習
事後学習
線形代数のガウスの消去法の復習
前進代入、後退代入、前身消去の計算量の復習
授業内容前進代入、後退代入。前身消去。ピボット選択
7タイトル線形逆変換の構成
事前学習
事後学習
第6回の復習
LU分解の計算量。逆行列の問題点
授業内容LU分解
8タイトル線形方程式の反復解法
事前学習
事後学習
ベクトルノルムの復習
疎行列の格納方法
授業内容ヤコビ法、ガウス・ザイデル法、SOR法
9タイトル中間評価(中間試験および解説)
事前学習
事後学習
第1回から第8回までの復習
授業内容第1回から第8回までの基礎的な知識を確認する
10タイトル最小二乗法 1
事前学習
事後学習
線形代数の連立方程式の復習
ハウスホルダー変換と正規方程式の導出方法の復習
授業内容過剰条件線形方程式と最小二乗解。ハウスホルダー変換
11タイトル最小二乗法 2
事前学習
事後学習
第10回の復習
正規方程式の不安定性、QR分解の復習
授業内容ハウスホルダーQR分解
12タイトル非線形方程式
事前学習
事後学習
二分法、Newton法、割線法の特徴の復習
授業内容数値解の精度(誤差基準と残差基準)、二分法、Newton法、割線法
13タイトル固有値問題の解法 1
事前学習
事後学習
線形代数の固有値、固有ベクトルの復習
べき乗法の復習
授業内容べき乗法(累乗法)
14タイトル固有値問題の解法 2
事前学習
事後学習
第13回の復習
逆反復法の復習
授業内容逆反復法
15タイトル期末評価(総括とまとめ)
事前学習
事後学習
第1回から第14回までの復習
授業内容第1回から第8回の重要事項と、第9回以降の基礎的な知識を確認する
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
毎回実施している小テスト以外の演習課題の要求があった。これについてはほとんど実現することができなかった。
引き続き、来年度の課題とする。
<備考>
対面形式で実施する。