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授業科目名 化学工学
時間割番号 TAM401
担当教員名 綿打 敏司/武井 貴弘
開講学期・曜日・時限 前期・月・I 単位数 2
<対象学生>
2018年度以前の入学生対象
<授業の目的>
日常生活で使用する材料は、高効率な生産技術によって大量かつ安価に生産され、我々の日常生活の中にもたらされている。この高効率な大量生産に、化学プロセスが重要な役割を果たしており、この化学プロセスを体系化したものが、化学工学である。環境・エネルギー問題が顕在化した今日、生産プロセスにおける環境負荷低減も必須となってきており、その意味からも化学工学の重要性は以前にもまして高まってきている。こうした現状を踏まえ、本講義ではまずは化学工学の一般的知識を身につけ基礎的な計算をできるようにするため、化学プロセスを構成する基礎的な要素プロセスにおける物理的化学的現象の数量的取り扱い方を習得する。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部(~2023年度入学生)>応用化学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
AC-A専門4.化学の専門知識・技術を活用し、新素材・エネルギー・環境等の分野における問題解決に取り組むことができる。G. 化学工学G1. 化学プロセスを構成する基礎的な要素プロセスにおける物理的化学的現象の数量的取り扱い方、流れの状態、境膜、伝熱などの基礎事項と、ガス吸収や蒸留を例とする熱と物質の同時移動操作について説明し、計算できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
AC
1学生が工業技術者として最低限必要な化学工学の基礎的事項を身につけることを目標としている。AC-A
2○対象となる系における物質収支、エネルギー収支を理解し、説明できる。AC-A
3○反応容器の特徴を理解し、設計方程式を適切に用いて適切な反応容器の大きさを算出できる。AC-A
4○蒸留塔の特徴を理解し、理論段数や最小還流比などを求められるようになる。AC-A
5○二境膜モデルの特徴を理解し、説明できる。AC-A
6○流体の流れや熱伝導を説明できること。
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
110%物質収支・エネルギー収支に関する理解度
220%反応容器・設計方程式への理解度
320%蒸留塔や理論段数などに関する理解度
410%ガス吸収に関する理解度
520%三角線図の使い方や摩擦係数の計算方法に関する理解度
620%湿度図表の理解や乾燥過程の計算に関する理解度
合計100% 
<授業の方法>
原則「面接授業」を実施するが,状況により,「ライブ型」あるは「オンデマンド型」とすることがある.
<受講に際して・学生へのメッセージ>
物理一般および化学一般に関する基礎知識を整理しておくこと。とりわけ物理化学の基礎知識は重要。また、物理量の算出、単位の換算も行うことから、それらの数式、数量的取り扱いに慣れておくことも必要。
<テキスト>
  1. 橋本健治著, ベーシック化学工学 増補版, 化学同人, ISBN:9784759820478,
    (2020年出版)
<参考書>
  1. 竹内、松岡、越智、茅原共著, 解説 化学工学 改訂版, 培風館, ISBN:4563045624
<授業計画の概要>
1タイトル化学工学とは 物質収支とエネルギー収支の導入
事前学習
事後学習
熱力学・化学熱力学のエンタルピーの定義、反応エンタルピーの温度依存性などについて復習しておく。
解答解説を見ないで物質収支エネルギー収支の例題を解くように努める。
授業内容1.化学工学とは 物質収支(綿打担当) 2.エネルギー収支(綿打担当)
2タイトル物質収支とエネルギー収支例題演習と反応速度と反応器の導入
事前学習
事後学習
解答解説を見ないで物質収支エネルギー収支の例題を解く。反応速度論の復習をしておく。
解答解説を見ないで反応速度と反応器の例題を解くように努める。
授業内容2.エネルギー収支(綿打担当) 3.反応速度と反応器I(綿打担当)
3タイトル反応速度と反応器例題演習と設計方程式の導入
事前学習
事後学習
反応速度論の復習をしておく。反応率と濃度の関係式の適用条件を理解する。
設計方程式に関する理解を深める。設計方程式に関わる例題を解く。
授業内容4.反応速度と反応器II(綿打担当)
4タイトル設計方程式例題演習と単蒸留の導入
事前学習
事後学習
設計方程式に関わる例題を解く。気液平衡状態図やラウールの法則を復習する。
単蒸留過程における物質収支に関する理解を深める。
授業内容4.反応速度と反応器II(綿打担当) 5.分離I 蒸留(綿打担当)
5タイトル単蒸留例題演習と連続蒸留塔の導入
事前学習
事後学習
単蒸留過程における物質収支に関する理解を深める。
連続蒸留塔における物質収支や還流に関する理解を深める。
授業内容5.分離I 蒸留(綿打担当)
6タイトル連続蒸留塔例題演習と二重境膜モデルの導入
事前学習
事後学習
連続蒸留塔における物質収支や還流に関する理解を深める。ヘンリーの法則を復習する。
二重境膜モデルの理解を深める。
授業内容5.分離I 蒸留(綿打担当) 6.分離II ガス吸収(綿打担当)
7タイトル中間評価
事前学習
事後学習
物質収支・エネルギー収支、反応器・反応速度、蒸留、ガス吸収の講義内容を復習する。
中間評価に基づき、物質収支・エネルギー収支、反応器・反応速度、蒸留、ガス吸収の講義内容の理解を深める。
授業内容7.中間評価 (綿打担当)
8タイトル液液抽出の計算方法と三角線図
事前学習
事後学習
講義資料を閲覧し、物質収支を復習する
授業後の小テストを行い、内容を復習する。
授業内容8.分離III 液液抽出 (武井担当)
9タイトル流体の流れと摩擦損失
事前学習
事後学習
講義資料を閲覧し、流体の流れについて予習する。
授業後の小テストを行い、内容を復習する。
授業内容9.流体の流れ (武井担当)
10タイトル熱伝導・熱放射による熱の移動
事前学習
事後学習
講義資料を閲覧し、特に熱伝導についてよく読んでおく。
授業後の小テストを行い、内容を復習する。
授業内容10.熱の移動I (武井担当)
11タイトル対流による熱の移動と熱交換器の設計
事前学習
事後学習
講義資料を閲覧し、熱交換器についてその効果を理解する。
授業後の小テストを行い、内容を復習する。
授業内容11.熱の移動II (武井担当)
12タイトル湿度図表の使い方と乾燥過程の解析
事前学習
事後学習
講義資料を閲覧し、湿度図表の予習をする。
授業後の小テストを行い、内容を復習する。
授業内容12.調湿と乾燥 (武井担当)
13タイトル流体からの粒子の分離方法
事前学習
事後学習
講義資料を閲覧し、粒子分離の種類を理解する。
授業後の小テストを行い、内容を復習する。
授業内容13.流体からの粒子の分離 (武井担当)
14タイトル期末評価
事前学習
事後学習
特に8~13回までの内容を復習しておく
授業内容14.期末評価 (武井担当)
15タイトル追評価
事前学習
事後学習
講義内容を振り返り、理解を深めておく。
理解が十分でなかった点について復習し、理解を深める。
授業内容第1回から第14回までの内容を振り返り、その理解内容を確認する。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
・各講義の到達目標・要点をより簡潔に明示し,演習解説を丁寧に取り組むよう心掛けたい.
<備考>
(未登録)