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授業科目名 入門化学I
時間割番号 TAM106
担当教員名 佐藤 哲也/武井 貴弘/綿打 敏司/三宅 純平/米崎 功記/長尾 雅則/丸山 祐樹/齋藤 典生
開講学期・曜日・時限 前期・金・III-IV 単位数 3
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
高校の化学の範囲から、大学の一般化学の範囲を習得する導入的な授業である。身近にあり日常生活に不可欠な工業製品や、地球環境やエネルギー等における化学の役割や重要性を理解する。一般化学の主要基礎事項を各教員が解説し、それに対応したトピックス紹介や基礎的実験を通して「化学することの面白さ」を体感する。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
工学部(~2023年度入学生)>先端材料理工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
AM-A専門1.基礎的知識化学
AM-B2.専門的知識・技術材料科学
AM-C融合科学技術
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
AM
11)原子の構造と電子配置について説明することができる。AM-A
22)原子量と元素単体の物理化学的性質に見られる周期性を説明することができる。AM-A
33)化学反応や化学平衡の基本原理を説明することができる。AM-A
44)化学結合と物質構造について説明することができる。AM-B
55)気体の性質、溶液の性質を説明できる。AM-A
66)酸化と還元、電子移動、エネルギーについて説明することができる。AM-B
77)現代社会における種々の課題(地球環境問題、エネルギー問題など)について考え、その背後にある化学の原理を検討できる。AM-C
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
120%小テストレポート:授業理解力、知的好奇心と探求力、問題を解くためのアプローチの仕方 (目標1~7)
220%中間試験;論理的思考能力、問題解決能力 (目標1~7)
320%期末試験;論理的思考能力、問題解決能力 (目標1~7)
410%実験技術:適正な器具を取り扱い方、安全・環境に配慮した作法と基本的知識 (目標1~7)
510%実験レポート:実験・観察記録、レポートのまとめ方 (目標1~7)
610%受講態度:授業理解力、自発的勉学 (目標1~7)
710%発表/表現等:学習意欲 (目標1~7)
合計100% 
<授業の方法>
授業は講義と実験の連続2コマの授業で構成されている。1コマ目の授業では物理化学、無機化学など一般化学の基礎につい
て解説する。2コマ目の授業は、1コマ目の授業と関連した内容の入門的な化学実験を取り上げ、簡単な基礎実験を通じて化
学の面白さを体験するとともに、実験器具の基本的な使用方法や、器具の操作方法について習得する。教科書・参考書や手引
書で事前に学習し、“アクティブラーニング”により理解を深める。毎回、授業課題と実験レポートを提出する。
「面接授業」を基本とする。状況に依り「ライブ型」、「オンデマンド型」で行う。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
講義と入門的な実験をセットにした連続授業。教科書・実験手引書を予習して臨むこと。
<テキスト>
  1. Theodore L. Brown, et. al., 荻野和子 監訳, ブラウン一般化学I 物質の構造と性質 原著13版, 丸善出版, ISBN:978-4-621-30010-7,
    (3000円(税別))

  2. Theodore L. Brown, et. al., 荻野和子 監訳, ブラウン一般化学II 反応・熱力学 化学の広がり 原著13版, 丸善出版, ISBN:978-4-621-30011-4,
    (3200円(税別))
<参考書>
  1. 化学同人編集部 編, 実験を安全に行うために(第8版), 化学同人, ISBN:978-4-7598-1833-8
  2. 化学同人編集部 編, 続 実験を安全に行うために ー基本操作・基本測定 編ー(第4版), 化学同人, ISBN:978-4-7598-1834-5
<授業計画の概要>
1タイトル授業および実験のガイダンス(佐藤)
事前学習
事後学習
事前学習:授業で学習する教科書・参考図書の該当箇所を確認する。
事後学習:「実験を安全に行うために」の指定された箇所を復習する。
授業内容ガイダンス:授業の進め方、一般化学に関する導入を行う。
実験ガイダンスⅠ:実験ノート・レポートの書き方、安全教育を行う。
2タイトル原子の電子構造(佐藤)
事前学習
事後学習
事前学習:教科書「原子の電子構造(6章)」を予習しておく。
事後学習:「実験を安全に行うために」の指定された箇所を復習する。授業のレポート課題に取り組む。
授業内容原子の電子配置、電子スピン、角運動量について学ぶ。
実験ガイダンスⅡ:化学薬品の取扱・廃液・ガラス器具等の取り扱い他
3タイトル元素の周期的な性質(佐藤)
事前学習
事後学習
事前学習:教科書「原子の周期的な性質(7章)」を予習しておく。
事後学習:授業および実験のレポート課題に取り組む。
授業内容元素の周期律と元素の性質について理解する。
炎色反応の実験
4タイトル分子間力と液体(武井)
事前学習
事後学習
分子模型の作成結果をまとめ、レポートを提出することで 分子の形状の関する理解を深める。
授業内容分子の構造と形状の関係性、および分子間相互作用について学び、分子模型を使って実際の分子の形状を確認する。
5タイトル反応速度 (齋藤)
事前学習
事後学習
事前学習:反応速度論に関するオンデマンド動画を聴講して配布資料で事前に学習する。
事後学習:実験の結果を整理して、レポートをして提出することで確実に問題を解ける力を涵養する。
授業内容化学反応の反応速度に関する課題解決の考え方を学び、セッコウの硬化速度測定の実験で理解度を把握する。
6タイトル化学平衡 (丸山)
事前学習
事後学習
事前学習:教科書の該当箇所と配布資料をよく読んで事前に学習する。
事後学習:配布資料を復習してレポート課題に取り組む。
授業内容化学平衡に関する講義と結晶の成長と観察に関する実験を行う。
7タイトル熱化学 (綿打)
事前学習
事後学習
事前学習:高校化学の熱化学分野、熱力学講義のエンタルピーを復習する。
事後学習:配布資料を復習した上で、実験結果に基づき実験レポートを作成する。
授業内容熱化学に関する講義と実験を行う。
8タイトル中間試験
事前学習
事後学習
前半の授業を復習しておく。
授業内容中間試験を行い前半を総括する。
9タイトル酸塩基平衡(米崎)
事前学習
事後学習
前日までに開示する資料を予習しておく
授業時に開示する課題レポートに取り組む
授業内容様々な酸塩基の定義を理解する。
酸化還元滴定実験を行う。
10タイトル水溶液平衡(米崎)
事前学習
事後学習
前日までに開示する資料を予習しておく
授業時に開示する課題レポートに取り組む
授業内容水溶液に関する平衡反応の取り扱いや、平衡反応が共存する場合の取り扱いについて学ぶ。
アルカリ土類金属イオンの定性実験を行う。
11タイトル電気化学:酸化還元反応の講義と電気分解の実験 (長尾)
事前学習
事後学習
講義前の事前予習
レポート課題による復習
授業内容酸化還元反応に関する講義とニッケルメッキに関する実験
12タイトル電気化学:電池の講義と電池の実験(長尾)
事前学習
事後学習
講義前の事前予習
レポート課題による復習
授業内容電池の仕組みや種類に関する講義とボルタ電池作製に関する実験
13タイトル核化学 (佐藤)
事前学習
事後学習
事前学習:教科書「核化学(21章)」を予習しておく。
事後学習:授業および実験のレポート課題に取り組む。
授業内容放射性線、放射能、放射線壊変、核分裂反応とエネルギーについて学ぶ。
「霧箱」の実験により、放射線の飛跡を観察する。
14タイトル環境の化学(I限、佐藤)、有機化合物の反応:基礎(Ⅱ限、三宅)
事前学習
事後学習
・「環境の化学」(18章)を予習しておく。
・授業前に、実験手引書の該当箇所について目を通しておくこと。
・レポートを課すので、それをうまく活用する等、授業内容をよく復習しておくこと。
授業内容・環境、エネルギー問題について学ぶ。
・アルコールの酸化反応について実験。
15タイトル期末試験(I限、佐藤)、有機化合物の反応:応用(Ⅱ限、三宅)
事前学習
事後学習
・後半の授業内容を復習しておく。
・授業前に、実験手引書の該当箇所について目を通しておくこと。
・レポートを課すので、それをうまく活用する等、授業内容をよく復習しておくこと。
授業内容・試験と総括評価
・エステルの合成について実験。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
1)授業課題の分量は概ね同等になるように配慮する。
2)課題の採点結果および解答例を提示する。
3)課題の提出方法を統一する(基本的にmoodleへ提出する)
4)各授業資料(スライド等)の閲覧期限を2ヶ月以上とする。
5)実験に関する説明を1コマ目に授業を含め充分に行う。
6)ディスカッションする時間を増やす。
<備考>
(未登録)