授業科目名
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基礎電気化学
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時間割番号
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TAC214
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担当教員名
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葛目 陽義
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開講学期・曜日・時限
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後期・金・I
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単位数
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2
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<対象学生>
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(未登録)
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<授業の目的>
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電気化学は、電池や電気分解のように化学的現象のうち、とくに電気と深い関係を持つ分野が対象である。小型電池は携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラなどに、鉛蓄電池は車やバイクにと、我々の日常生活に必要不可欠である。低公害ハイブリッド車にはニッケル-水素蓄電池が搭載されている。また高効率でクリーンな新しい発電システムとしての燃料電池や太陽電池も活発に研究されている。 この講義では電気化学に関する理論と、それが実用電池にどのように活かされているのかを学ぶ。 ※本授業科目は「COC+専門科目」です。
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<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
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工学部(~2023年度入学生)>応用化学科向け | 記号 | コンピテンシー(能力・資質) | |
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AC-A | 専門 | 4.化学の専門知識・技術を活用し、新素材・エネルギー・環境等の分野における問題解決に取り組むことができる。 | F. 電気化学 | F1. 電解質溶液の伝導率、イオンの移動度、輸率、イオンの活量、デバイ-ヒュッケルの極限法則、起電力、電極電位、電極反応速度式を説明し、計算ができるとともに、実用電池や燃料電池への活用について説明できる。 | ◎ | AC-B | F3. 電荷の存在によって生じる電界や電位、その電荷が動くことによる電流、その電流の周りに生じる磁界など、物質との関係(誘電体や磁性体も含めて)を説明し、計算できる。 | ○ |
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<到達目標> 到達目標とは
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目標NO | 説明 | コンピテンシーとの対応 |
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AC |
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1 | 1. 電解質溶液の伝導率, イオンの移動度, 輸率を理解し、簡単な問題が解けるようになる。 | AC-A | 2 | 2. イオンの活量とデバイ-ヒュッケルの極限法則を理解し、簡単な問題が解けるようになる。 | AC-A | 3 | 3. 起電力、電極電位を理解し、簡単な問題が解けるようになる。 | AC-A | 4 | 4. 電極反応速度式を理解し、電流と電位の関係をグラフに書けるようになる。 | AC-A | 5 | 5. 項目1~4で学んだことが、実用電池や燃料電池、太陽電池などにどのように活かされているか理解する。 | AC-B |
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<成績評価の方法>
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目標No | 割合 | 評価の観点 |
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1 | 20% | 電解質溶液でのイオン伝導性、実在水溶液におけるイオンの挙動をを説明できるかを評価する。 | 2 | 30% | 標準酸化還元電位、ネルンストの式が説明できるかを評価する。 | 3 | 20% | バトラー・ボルマー式、ターフェル式、物質移動・電荷移動が理解できているかを評価する。 | 4 | 10% | 電気化学の原理が応用されているエネルギーデバイスについて説明できるかを評価する。 | 5 | 20% | 課題問題で自らの言葉で問題解答が出来たかどうかを評価する | 合計 | 100% | |
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<授業の方法>
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基礎物理化学I, 基礎物理化学II, 物理化学第二を履修し、理解していること。
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<受講に際して・学生へのメッセージ>
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講義の最後に課題1問を出します。復習を兼ねておりますので、必ず提出してください。 課題を理解することで、前回の講義の内容を思い出す助けになります。 また分からないところは、そのままにせず、必ずその場で理解・解決してください。
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<テキスト>
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- Peter Atkins, Julio de Paula著 ; 中野元裕 [ほか] 訳, アトキンス物理化学 上 第10版, 東京化学同人, ISBN:9784807909087,
(2017年出版)
- Peter Atkins, Julio de Paula著 ; 中野元裕 [ほか] 訳, アトキンス物理化学 下 第10版, 東京化学同人, ISBN:9784807909094,
(2017年出版)
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<参考書>
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- 岩倉千秋, 森田昌行, 井上博史共著, コンパクト電気化学, 丸善出版, ISBN:9784621303801,
(2019年出版)
- 大堺利行, 加納健司, 桑畑進著, ベーシック電気化学, 化学同人, ISBN:4759808612,
(2000年出版)
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<授業計画の概要>
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1 | タイトル | イントロダクションと電解質溶液の伝導率 |
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事前学習 事後学習 | 課題 |
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授業内容 | 電気化学の歴史と電気化学が担う産業・技術、クリーンエネルギー技術について。
電解質溶液の伝導率について |
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2 | タイトル | イオンの移動度・イオンーイオン相互作用 |
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事前学習 事後学習 | 課題 |
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授業内容 | 電気伝導率におけるイオン移動度、イオン独立移動、デバイ・ヒュッケル理論、イオン雰囲気について |
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3 | タイトル | イオンの活量、デバイ・ヒュッケルの極限法則 |
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事前学習 事後学習 | 課題 |
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授業内容 | 理想溶液から実在溶液へ。イオンの活量とイオン強度、イオンの化学ポテンシャルから
デバイ・ヒュッケルの極限法則を理解する。 |
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4 | タイトル | 電気化学電池と半反応、平衡電極電位、ネルンストの式 |
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事前学習 事後学習 | 課題 |
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授業内容 | ダニエル電池を利用した電池機構、電極毎の半反応式と電極電位の定義について。
電気化学ポテンシャルから平衡電極電位、ネルンストの式の導出 |
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5 | タイトル | 電池の起電力と過電圧 |
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事前学習 事後学習 | 課題 |
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授業内容 | 電池における電極反応の種類、過電圧、電池の起電力の測定方法の理解 |
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6 | タイトル | pH測定と濃淡電池 |
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事前学習 事後学習 | これまでの課題の総復習・応用問題 |
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授業内容 | イオン選択性電極、濃淡電池、ガラス電極によるpH測定、 |
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7 | タイトル | 中間テストと解説・応用問題の解説 |
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事前学習 事後学習 | 課題 |
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授業内容 | 中間テストの実施と解説 |
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8 | タイトル | 電極と溶液の固液界面構造 |
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事前学習 事後学習 | 課題 |
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授業内容 | 電気二重層モデル、電子回路、サイクリックボルタンメトリー |
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9 | タイトル | 電極反応速度式と交換電流・ターフェル式 |
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事前学習 事後学習 | 課題 |
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授業内容 | 電荷移動過程での反応速度、速度論的パラメータを用いた電流ー電圧関数・バトラー・ボルマー式の導出
過電圧とターフェル式 |
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10 | タイトル | 物質移動過程とボルタンメトリー |
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事前学習 事後学習 | 課題 |
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授業内容 | 物質移動過程におけるフィックの法則(第一、第二)、拡散・対流・泳動、可逆反応と非可逆反応
各種ボルタンメトリー(電気化学測定法)、参照電極、作用電極、対電極 |
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11 | タイトル | クロノアンペロメトリー、サイクリックボルタンメトリー、回転ディスク電極法 |
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事前学習 事後学習 | 課題 |
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授業内容 | コットレルの式、クロノアンペロメトリー、微細電極法、サイクリックボルタンメトリー、
パルス法、回転ディスク電極、交流インピーダンス法 |
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12 | タイトル | 燃料電池 |
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事前学習 事後学習 | 課題 |
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授業内容 | 燃料電池の基本、重要性と種類、構造、構成素材、電解質膜の特性、電極触媒の開発、 |
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13 | タイトル | リチウムイオン電池、太陽電池、腐食 |
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事前学習 事後学習 | 応用問題 |
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授業内容 | 二次電池の基礎と応用、鉛蓄電池、リチウムイオン電池、リチウム電池、太陽電池の基礎と機構、光起電力効果と
pn接合半導体、整流作用、色素増感太陽電池の機構と特徴 |
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14 | タイトル | 総復習 |
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事前学習 事後学習 | 課題、応用問題 |
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授業内容 | これまでに課題と応用問題の解説、講義全体に渡る重要な語句やコンセプトの見直し、質問受付 |
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15 | タイトル | 期末試験と解説 |
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事前学習 事後学習 | これまでの課題と応用問題の復習 |
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授業内容 | 期末試験の解説 |
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16 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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17 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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18 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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19 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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20 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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21 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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22 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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23 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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24 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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25 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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26 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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27 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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28 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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29 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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30 | タイトル | |
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事前学習 事後学習 | |
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授業内容 | |
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<前年度授業に対する改善要望等への対応> |
前年度と同様に実施 |
<備考>
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(未登録)
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