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授業科目名 計量経済学
時間割番号 LSS322
担当教員名 渡邉 靖仁
開講学期・曜日・時限 後期・金・III 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
家計や企業の様々な個別情報をもとに分析するミクロ計量経済学は経済社会を理解するために欠かせません。本講義では、主にミクロ経済学の分野における経済理論の実証分析とその注意点を学びます。計量経済分析はまず「習うより慣れよ」です。このため、座学による理論的な解説に加えて、例題を用いて回帰分析を学生自らパソコンで行い、その結果を吟味するトレーニングの機会を多数設けます。計量経済分析用のパッケージソフトの進化により、理論の正確な理解と統計データの適切な処理の必要性はいっそう高まりました。理論に照らした結果の解釈の妥当性も厳しく問われます。こうした要素を解説し、経済理論と統計的手法をセットで扱い、ともにこれらを操作できるレベルにまで習熟することを目的とします。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
生命環境学部>地域社会システム学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
SS-A専門経済学の基礎と発展経済活動の仕組みや市場の役割を理解し、経済政策や制度の意義を基礎的な専門知識を用いて説明できる。
SS-B課題解決の意欲と態度地域社会で生じる諸課題を発見し、その課題の解決に向けて、多様な観点から考察し、その考え方を表現できる。
SS-C共通汎用能力3・数量的リテラシーさまざまな情報を統計学的手法などにより、数理的に表現・分析できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
SS
1計量経済学の根幹である回帰分析と比較静学の意義を説明できること。SS-A
2回帰分析を経済データに応用する際に生じる問題と対処法を説明できること。SS-B
3データと統計ソフトを使い、自ら実証分析ができること。SS-C
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
150%実習・講義中の質問で該当する項目を正しく説明できたか否かを評価する。
210%実習・講義中の質問で該当する項目を正しく説明できたか否かを評価する。
340%実習・講義中の質問で該当する項目を正しく説明できたか否かを評価する。
合計100% 
<授業の方法>
・実習を伴う講義なので、原則として対面で行います。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
ミクロ経済学・公共経済学・基礎統計学・基礎統計学演習・データサイエンスおよび実習を履修していること 
<テキスト>
  1. 山本勲, 実証分析のための計量経済学, 中央経済社, ISBN:978-4502168116
<参考書>
  1. Jeffrey M. Wooldridge, Introductory Econometrics, 5. e, South-Western Pub;, ISBN:978-1111530587
  2. 浅野皙 中村二朗, 計量経済学, 有斐閣, ISBN:9784641160804
  3. 松浦克己 コリン・マッケンジー, ミクロ計量経済学, 東洋経済新報社, ISBN:978-4492313923
  4. 縄田和満, EViewsによる計量経済分析入門, 朝倉書店, ISBN:978-4254121759
  5. 高橋青天, 北岡孝義, Eviewsによるデータ分析入門, 東京図書, ISBN:978-4489021619
<授業計画の概要>
1タイトル計量経済学とはどのような学問か
事前学習
事後学習
専門用語の復習
授業内容・ 授業の最初に、 この授業全体の到達目標、授業の進め方、課題提出の仕方、成績評価の仕方に関するガイダンスを行います。
・ 次に、計量経済学固有のアプローチの概要を講義します。
2タイトルSTATAの操作
事前学習
事後学習
事前学習 前回提示した専門用語の復習。
事後学習 パッケージソフトSTATAの使い方を復習
授業内容・経済学の基礎的な事項の再確認。
・STATAによるデータ操作の基礎を実習。
・データ分析の準備として行うデータの特徴の把握。STATAによる基本統計量、ヒストグラム、散布図の作成
3タイトル回帰分析と比較静学
事前学習
事後学習
事前学習 STATAによるデータ分析の基礎
事後学習 回帰分析の意義
授業内容・回帰分析の意義の再確認と比較静学との親和性
・身近なテーマによる回帰分析の実習
4タイトル単回帰分析による企業の特徴のデータ検証
事前学習
事後学習
事前学習 回帰分析の意義
事後学習 外れ値とするかどうかの判断
授業内容・外れ値の取り扱いの実習による確認
5タイトル非線形分布データの取り扱い
事前学習
事後学習
事前学習 外れ値の取り扱い
事後学習 非線型分布データの線型変換
授業内容・非線形分布データの線型変換による回帰分析の展開
6タイトル複数の説明変数による分析・重回帰分析の活用
事前学習
事後学習
事前学習 回帰分析の意義
事後学習 重回帰分析の結果の解釈に関する注意点
授業内容・店舗の立地問題、途上国支援の優先順位などのデータによる重回帰分析の実習
7タイトルダミー変数を用いた重回帰分析の活用
事前学習
事後学習
事前学習 重回帰分析の結果の解釈に関する注意点
事後学習 ダミー変数の適用対象
授業内容・デ一タの中の異常値や季節性を取り除く場合の処理:一時的ダミー・定数項ダミー
・構造変化が観察される場合の処理:係数ダミー
8タイトル質的データのダミー変数を用いた重回帰分析
事前学習
事後学習
事前学習 ダミー変数の適用対象
事後学習 質的データのダミー変数を活用する際の注意点
授業内容・数量化が困難な質的データを処理する場合のダミー変数
9タイトル重回帰分析の総合復習
事前学習
事後学習
事前学習 重回帰分析の注意点
事後学習 重回帰分析の意義
授業内容・総合復習:重回帰分析による鉄道新線創設の経済効果の析出
10タイトルパネルデータ分析
事前学習
事後学習
事前学習 重回帰分析の意義
事後学習 パネルデータ分析の意義
授業内容・パネルデータの意義とこれを用いた企業経営分析の実習
11タイトルパネルデータ分析の応用
事前学習
事後学習
事前学習 パネルデータ分析の意義 事後学習 パネルデータ分析のモデル選択の要件
授業内容・パネルデータを用いた分析モデルの選択ための検定手法。
12タイトル質的データ分析
事前学習
事後学習
事前学習 ダミー変数の意義 事後学習 質的データ分析の意義
授業内容・離散変数を被説明変数とする質的データの回帰分析の実習
13タイトル制限従属変数の場合の分析
事前学習
事後学習
事前学習 質的データ分析の意義 事後学習 打ちきりデータ、サンプルセレクションモデルの回帰分析結果の解釈
授業内容・打ちきりデータ、サンプルセレクションモデルの解説と実習。
14タイトルサバイバル分析
事前学習
事後学習
事前学習 プロビットモデルの復習 事後学習 サバイバル分析の意義
授業内容・サバイバル分析の解説と実習。
15タイトル総合復習と総括評価
事前学習
事後学習
事前学習 回帰分析モデルの整理 事後学習 計量経済分析の意義総括
授業内容・講義で取り上げた論点の総合復習と総括評価のための実習
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
保険事業の運営に携わり、保険理論を基礎としたリスク分散事業の展開に当たって、理論の適用と、その限界を踏まえた実現可能な運用ルールの策定に関与してきた実務経験がある。講義では、経済学や保険学の理論を解説するなかで、理論の有効領域と限界、理論と実践の橋渡しとなる分析視点を学生に提供する。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
前年度と同様に実施
<備考>
(未登録)