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授業科目名 環境情報学及び演習
時間割番号 LEV226
担当教員名 馬籠  純
開講学期・曜日・時限 前期・火・II 単位数 2
<対象学生>
環境科学科2年生以上
<授業の目的>
 環境科学の探求には、自身により取得する実験・観測データはもちろん、様々な地理空間情報やリモートセンシング情報を活用することで、環境の課題について分析・評価・発信することが必要不可欠である。本科目では、「環境学」と「情報学」の融合分野である「環境情報学」に関して、地理空間情報とリモートセンシング情報を中心として、基礎的な数理表現・分析・可視化とあわせて体験的に学びます。これにより、地域から地球規模の様々な環境問題を考える基礎を身につける。
 ここで習得した環境情報学の基礎的理解と技能は「環境モデリング実習(3年後期)」「データサイエンス及び演習(2年後期)」などの環境モデリング分野やデータサイエンス分野といった情報解析関連分野の科目を通じてより深められることに加え、多くの環境を取り扱う科目における基礎であることから、様々な専門科目や、卒業論文を含む研究活動に活かすことができる。
なお、本授業は2018年4月以前入学生向けの科目「LEV222 環境情報学及び実習」の振替科目です。「LEV222 環境情報学及び実習」の単位を取得済みの場合、本科目で取得した単位は卒業要件の単位数に含まれませんのでご注意ください。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
生命環境学部>環境科学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
EV-A専門専門環境評価:環境計測技術を用いてデータを収集し、自然環境の現状や人間活動の影響を分析・評価することができる
EV-B応用課題解決:環境科学の知識と技法を基に環境に関わる諸課題を見出し、論理的に解決策を導くとともに、他者と協調的に課題解決に取り組むことができる
EV-C共通汎用能力3・数量的リテラシーさまざまな情報を統計学的手法などにより、数理的に表現・分析できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
EV
1・環境情報学の基礎について説明できる。EV-A
2・環境データに対して、基礎的な数理表現・分析・可視化ができる。EV-C
3・地理情報システムと衛星リモートセンシングの基礎を説明できる。EV-A
4・様々な環境データの取得・活用方法を理解し、情報収集力・情報選択力・情報倫理力を身につける。EV-B
5・得られた解析結果を多面的・客観的に説明できる。EV-C
6・身近な環境に関する総合的な課題の実施を通して、環境問題の様々な課題について思考や考察を深めることができる。EV-B
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
110%演習の提出と確認問題により評価される
210%演習の提出と確認問題により評価される
310%演習の提出と確認問題により評価される
410%演習の提出と確認問題により評価される
510%演習の提出と確認問題により評価される
650%作成および提出された最終レポートに基づき評価される
合計100% 
<授業の方法>
【実施形態】
・「面接授業」が実施可能な状況下では、必要な感染対策を講じた上で、基本的に学内の演習室で実施します。
・ただし、新型コロナウイルスの感染拡大状況に応じた授業実施方針に伴い、実施方法が変更となる場合は「ライブ型」および「オンデマンド型」を用いて対応します。
・なお、事前学習および事後学習には、E-learningを活用することで、学内設置のコンピュータ、各自のコンピュータのいずれでも実施できます。

【概要】
・演習形式の授業です。
・講義形式による基礎事項の「解説」
・コンピュータおよびソフトウェエアを実際に利用して行う「演習」
・小課題の確認
・課題の実施・提出
・期末テストは実施しませんが、期末テストに相当する「最終課題(最終レポート)」が設定されており、提出は必須要件です。

【ソフトウェア環境(各自で購入は不要)】
・ArcGIS(地理情報システム)
・Python(上記ArcGISに含まれる環境を使用)
・R(統計ツールを含む総合的なプログラミングおよび実施環境)
・Microsoft Officeソフトウェア(Word, Excel等)
※いずれもWindows10での実施を想定しています。MacOSを使用したい場合は個別に相談して対応予定

【補足】
・大学のコンピュータを使用して実施することができます(個人のコンピュータが必須というわけではありません)。
・個人のコンピュータに授業で利用するソフトウェアをインストールしてから実施することもできます。
・ソフトウェアは大学で準備しております。各自でソフトウェアを購入する必要はありません。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
環境情報学について身近な例を題材として体験的に学んでいきます。
現在、環境情報のなかでも「地図」「衛星画像」はスマートフォン・コンピュータなどにより普通に利用されますが、環境を解析し、評価をするためには、これらの環境情報の活用が欠かせません。本科目では、このような空間情報を中心的にとりあげますが、様々な観測データや実験データの取り扱い方もあわせて、実践的に基本的な考え方と方法を身につけていきます。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 橋本雄一, GISと地理空間情報, 古今書院, ISBN:4772241922
  2. 野上 道男,貞広 幸雄,西川 治,岡部 篤行,隈元 崇, 地理情報学入門, 東京大学出版会, ISBN:4130225006
  3. 日本リモートセンシング学会, 基礎からわかるリモートセンシング, 理工図書, ISBN:4844607790,
    (おすすめです。)
<授業計画の概要>
1タイトル地理情報システムGIS(1)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容環境情報学の概要と到達目標、成績評価方法が理解できる。
地理情報システムを体験する。

【演習】実習:日本を含む「東アジアの地図作成」を通して、基本的な空間情報の表示やレイアウトができる。
2タイトル地理情報システムGIS(2)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容地理空間情報における「データモデル」について理解する。基本的な演算方法が実施できるようになる。

【演習】日本(山梨県)の人口密度図、土地利用図、住宅の構造毎の分布図の作成と評価
3タイトル地理情報システムGIS(3)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容測地系(準拠楕円体・座標系・ジオイド)および投影法の基本について理解する。

【演習】日本(山梨県)および世界(全世界)座標系・投影法の比較図を作成する。
4タイトル地理情報システムGIS(4)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容ベクタデータの編集の基本について理解する。

【演習】山梨大学甲府キャンパスのキャンパスマップの更新
5タイトル地理情報システムGIS(5)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容ベクタ解析の基礎(属性検索・空間検索、および、空間解析)を習得する。

【実習】 山梨大学周辺の引越し候補地の検索
6タイトル地理情報システムGIS(6)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容ラスタ解析の基礎(ラスタ演算、空間内挿、等値線)を習得する。

【実習】 山梨県の気温・降水量の分布の作成と評価
7タイトル地理情報システムGIS(7)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容ラスタ解析の基礎(再分類、ラスタ演算)を習得する。

【演習】 山梨県における"ぶどう"の生産適正地の分布を考える
8タイトル地理情報システムGIS(8)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容地理環境解析として、地形および水文解析を理解できる。
ビジュアルプログラミング(spatial modeler)による自動実行方法を習得する

【演習】地形解析・河川流域解析によって、地理・地形・水文環境を分析する方法を習得する。
9タイトル衛星リモートセンシング(1)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容衛星による環境分析の基礎について理解できる。

【演習】LANDDAT衛星による山梨の地表面温度(気象環境)の計測
10タイトル衛星リモートセンシング(2)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容画像分類の基礎について理解できる。
衛星リモートセンシングのデータの種類と形式について理解できる。

【演習】山梨県の土地利用を調べる
11タイトル衛星リモートセンシング(3)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容衛星を活用した環境解析に必要な応用について理解できる。
幾何補正・大気補正などの基本を理解する。
【演習】衛星画像の幾何補正
12タイトル衛星リモートセンシング(4)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容衛星を活用した植生指標(正規化植生指標NDVI)について理解できる。

【演習】NDVIの算出とNDVIの時系列変化の解析
13タイトルインターネットを活用した環境情報の取得と解析(1)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容・インターネットを活用した地理情報の取得と活用法について理解できるようになる。

【演習】インターネットを通じた地理情報の収集と基礎的解析1
14タイトルインターネットを活用した環境情報の取得と解析(2)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容・インターネットを活用した地理情報の取得と活用法について理解できるようになる。

【演習】インターネットを通じた地理情報の収集と基礎的解析2
15タイトルインターネットを活用した環境情報の取得と解析(3)
事前学習
事後学習
事前:実習内容を理解して授業に臨むために、「測量学実習指導書」の関連項目を熟読する。
事後:演習課題の実施・完了・提出ならびに確認問題の実施
授業内容インターネットを活用したリモートセンシング観測情報の取得と活用法について理解できるようになる。
実際の環境課題へ応用について理解を深める。

【演習】インターネットを通じたリモートセンシング観測情報の収集と基礎的解析
【課題】出身地を含む身近な環境についての分析
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
担当教員は公的研究機関(水循環解析・数値シミュレーション研究分野)での実務経験を有している。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
前年度と同様に実施
<備考>
(未登録)