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授業科目名 分子生物学II
時間割番号 LBT216
担当教員名 幸田 尚
開講学期・曜日・時限 後期・木・II 単位数 2
<対象学生>
注意:コンピテンシー等が設定されていない学科の学生でも、
学生便覧の表記に基づき必要に応じて履修申告をしてください。
<授業の目的>
遺伝子工学は、医学、工学、農学等の幅広い分野で基礎から応用まで利用されている。本講義では、遺伝子クローニングに用いる酵素 やクローニングベクター、並びにクローニング方法や遺伝子等の検出・解析方法などの遺伝子工学の基礎について学ぶ。また、遺伝子組換え関連技術や法令等の知識も習得し、遺伝子工学の倫理的側面についても理解する。
なお、本授業は2018年4月以前入学生向けの科目「LBT314 遺伝子工学」の振替科目です。「LBT314 遺伝子工学」の単位を取得済みの場合、本科目で取得した単位は卒業要件の単位数に含まれませんのでご注意ください。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
生命環境学部>生命工学科向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
BT-A専門理解・検証生命工学分野における専門的な最新の研究内容を説明できる。
BT-B共通教養様々な学問分野の考え方当該科目の学問分野(人文・社会・自然・健康科学等)の考え方を説明できる。
生命環境学部>地域食物科学科向け
生命環境学部>環境科学科向け
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
BT
1分子生物学の基礎となる実験技術についてその基本原理を理解し、生命現象との関連で適切に応用するための基礎知識を記述できること。BT-A
2遺伝学やエピジェネティクスについて一般原理と基本概念を記述できること。BT-A
3分子生物学の知識を生物学全般に関連づけて説明できること。BT-B
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
140%テストで分子生物学の基礎となる実験技術についてその基本原理を理解し適切に回答できたか否かを評価する
240%テストで遺伝学やエピジェネティクスについて一般原理と基本概念を理解し適切に回答できたか否かを評価する
320%テストで分子生物学及びその実験技術の知識と他の生物学分野の知識との関連性を理解し適切に回答できたか否かを評価する
合計100% 
<授業の方法>
講義を中心とする。必要に応じて理解度を確認するためにmoodleを用いた小テストを行う。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
分子生物学の基礎となる実験手法について、十分な基礎知識を身につけることができるような講義を目指します。分子生物学Iを履修していることを前提とはしませんが、DNAの構造や複製、修復、転写、翻訳といった分子生物学の基礎的な知識を十分身につけていることを期待します。
<テキスト>
  1. 田村隆明著, 基礎から学ぶ遺伝子工学 第3版, 羊土社, ISBN:9784758121248,
    (2022年出版)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
1タイトル遺伝子進化、比較ゲノミクス
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容進化の過程で遺伝子がどのように変化するか、ゲノムはどのように進化するかについて概説する。
2タイトル細胞周期と細胞分裂、染色体のふるまい
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容細胞周期と細胞分裂についての概説するとともに、チェックポイントについて講義する。
3タイトル減数分裂
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容細胞周期についての講義の続きと、特別な細胞周期である減数分裂について概説する。
4タイトル遺伝マッピングと物理マッピング
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容減数分裂時の組換えとそれを用いた遺伝子のマッピング、遺伝学的距離、物理的なマッピングとの関係について講義する。
5タイトルエピジェネティクス
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容エピジェネティクスとはどのような学問分野なのか、エピジェネティックな修飾と遺伝子発現調節の機構について概説する。
6タイトル制限酵素、制限修飾系
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容分子生物学的実験でよく使われる制限酵素とDNA ligaseについて概説する。
7タイトル修飾酵素・ベクター
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容制限酵素の利用について解説する。制限酵素で切断したDNA断片をligaseで結合する手順に触れ、それに代わるギブソン・アセンブリについても解説する。またDNA polymeraseの利用について簡単にまとめる。最後に大腸菌で用いるプラスミドベクターについて概説する。
8タイトルライブラリーとクローニング
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容ゲノムライブラリーやcDNAライブラリーとは何か、相同性を用いてライブラリーをスクリーニングする手法について説明する。ベクターにDNAを挿入する際に用いる脱リン酸化酵素とその利用についても簡単に解説する。
9タイトルスクリーニング
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容遺伝子ライブラリーのスクリーニング、特に機能的スクリーニングの意味や、代表的なスクリーニング法を解説する。
10タイトルPCR
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容PCRの基本的な原理を概説し、反応条件やプライマーの設計について簡単に解説する。また、PCRに用いられる耐熱性のDNA polymeraseに多くの種類があること、それぞれの特徴について概観する。
11タイトル定量PCR、DNAシークエンス
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容第10回に引き続き、定量PCRについて概説する。また、サンガー法によるDNAシーケンスについて解説する。
12タイトル次世代シークエンス
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容近年急速に普及した次世代シーケンサーと呼ばれるシーケンサーの種類やその基本的なシーケンス反応の原理を概説する。
13タイトルゲノム編集
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容CRISPR/Cas9システムはバクテリアやアーキアでどのような働きをしている機構であるのかを説明するとともに、ゲノム編集にどのように使われているのか、さまざまな応用の可能性も含めて概説する。
14タイトル組換えDNA実験
事前学習
事後学習
授業後、moodleを用いて講義内容の理解度を評価する小テストを行います(10分)
授業内容組換えDNA実験における法律的な規制とその歴史について概説する。
15タイトル総括とテスト
事前学習
事後学習
授業内容分子生物学Ⅱの講義全体の振り返りを行うとともに、理解度を確認するためのテストを行う。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
?自発的に行った変更
第5回のエピジェネティクスについては範囲を狭めて理解を容易にするとともに最新の知見を加える。
?授業評価アンケートで学生から出された改善要望への対応
アンケート結果確認中。
<備考>
(未登録)