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授業科目名
担当教員
ディジタル音声処理特論
小澤 賢司
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
GTK510 2 (未登録) 1 後期 IV
[概要と目標]
音声は人間同士のコミュ二ケーション、さらにはヒューマンマシンインタフェースにおいても重要な役割を果たしている。またテレビなどのメディアでは音楽・環境音なども含めて音声信号と呼んでいることから,ディジタル音声処理は広く音響信号処理全般を意味する。本講義では,Pythonによるプログラミング演習を通じて,実際に音声信号処理を行う技術を修得する。
なお,本講義はコンピュータ理工学コースのディプロマポリシーで定めた専門知識・技術(C1)に対応する。
[到達目標]
1.離散フーリエ変換による音のスペクトル解析技術を理解し,時間波形からスペクトルを導出できる。
2.ディジタルフィルタの機能を理解し,フィルタの設計から実行までをプログラミングできる。
3.音声信号の基礎を理解し,自動認識と合成の基礎に関するプログラミングができる。
[必要知識・準備]
・フーリエ級数展開等の信号解析の基礎知識がないと,単位修得は困難です。
・何らかのプログラミング言語によるプログラミング経験が必要です(Pythonプログラミングの経験がない人は,この受講機会に修得しましょう)。
[評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 100  %小テストにより、毎回の講義内容について理解の程度を観る。レポートにより、授業後半に到達目標に退位する達成度を観る。 
[教科書]
  1. 小澤賢司, ディジタル音響信号処理入門 : Pythonによる自主演習, コロナ社, ISBN:9784339013108,
    (初回授業に教室にて販売)
[参考書]
  1. 岩田彰編著 ; 黒柳奨著, ディジタルシグナルプロセッシング, コロナ社, ISBN:9784339027136,
    (2008年出版 コンピュータサイエンス教科書シリーズ / 曽和将容, 岩田彰, 富田悦次編集委員, 13)

  2. 荒木雅弘著 ; 講談社サイエンティフィク編集, イラストで学ぶ音声認識, 講談社, ISBN:4061538241,
    (2015年出版)

  3. 森勢将雅著, 音声分析合成, コロナ社, ISBN:4339011371,
    (2018年出版 音響テクノロジーシリーズ / 日本音響学会編, 22)
[講義項目]
【コロナ禍の状況によっては,Zoomによるライブ型の授業と,Moodleを用いた小テストなどインタラクティブな授業を組み合わせて行う。】
第1回 ガイダンス,ディジタル音声処理の概観,演習環境立上げ (1章)
第2回 A/D変換 (2章)
第3回 フーリエ級数展開・スペクトル (3章前半)
第4回 複素フーリエ級数展開・複素スペクトル表現 (3章後半)
第5回 離散フーリエ変換 (4章前半)
第6回 高速フーリエ変換,窓関数 (4章後半)
第7回 フーリエ変換 (3章コラム,4章終盤)
第8回 中間レポート作成演習
第9回 インパルス応答と畳み込み (5章前半)
第10回 FIRフィルタ・IIRフィルタ (5章中盤)
第11回 種々の音響処理1 (5章終盤),期末レポート作成演習1
第12回 種々の音響処理2 (6章前半)
第13回 マイクロホンアレイ (6章後半)
第14回 音声の認識と合成 (7章)
第15回 期末レポート作成演習2
[前年度授業に対する改善要望等への対応]
・「動的なスライドや動画などが授業後にも見れるとよい」という要望をいただいたが,海外から時間遅れで受講している学生用に録画は公開済みである。
・他に単発の要望として「他にも応用例がある場合は紹介する」や「説明資料をわかりやすくする。どんな背景があって説明した技術によりどのように改善できるかをさらに強調する」があった。→ 授業資料をさらに充実するように努力したい。
・一方で,「現在の授業スタイルを支持します。評価方法はレポート課題で問題ないと考えます。」という積極支持もいただいたので,大幅な変更は避けたいと考えている。