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授業科目名 確率論
時間割番号 EEM231
担当教員名 中村 宗敬
開講学期・曜日・時限 前期・水・I 単位数 2
<対象学生>
科学教育コース
<授業の目的>
確率の基礎的事項を説明し、具体的事例に即して計算ができる。またその結果の意味するところを説明できる。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門教科等の専門教養取得見込みの教員免許に対応する教科の目標や内容に関する知識を習得している。
B持続的変態力教師として学び続ける意志と課題探求力を身につけている。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1確率とは何かを平易に説明できる。A
2確率変数の意味が理解でき具体的に述べることができる。A
3種々の分布の性質やグラフの概形を理解し、平均・分散を計算できる。A
4大数の法則および中心極限定理の意味を説明するとともに,応用計算ができる。B
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
125%授業に伴うレポートに個々の項目の理解度を見る
225%授業全体のまとめのレポートに概括的理解度と応用力を見る
325%授業全体のまとめのレポートに概括的理解度と応用力を見る
425%授業全体のまとめのレポートに概括的理解度と応用力を見る
合計100% 
<授業の方法>
主に講義による。適宜,演習の時間を設け、グループワークで問題に取り組み、その結果を発表する機会設ける。また、それに関する質問をする。適宜宿題を課す。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
データ調査の際にはランダムな揺らぎが起こるのが一般的である。統計学はそうした不確実な要素をどう取り扱うかを問題にする科学であり、その数学的基礎となるのが確率論である。名前の通りこの「確率論」が講義の中心的テーマである。まず日常漠然と捉えている「確率」という概念を数学的に明確に定式化する。次に具体的な現象に触れながら、大数の法則、中心極限定理の理解を深めてほしい。
1年次の微分積分学、線形代数学の既習事項を頻繁に用いるので、復習をしっかりしておくこと。日頃から問題を積極的に解決する姿勢を持ってほしい。質問は歓迎する。
<テキスト>
  1. 大内俊二著, データサイエンス指向の統計学 第2版, 学術図書出版社, ISBN:478060916X,
    (2021年出版)
<参考書>
  1. A. コルモゴロフ, コルモゴロフの確率論入門, 森北出版, ISBN:4627095112
  2. 松本裕行,宮原孝夫, 数理統計入門, 学術図書出版, ISBN:4873611741
  3. 中西 寛子, 竹内 光悦, 中山 厚穂, スタンダード 文科系の統計学, ISBN:4563010197
  4. スティーヴン セン, 確率と統計のパラドックス, 青土社, ISBN:4791761642
  5. グンナー ブロム,デニス サンデル,ラルス ホルスト, 確率論へようこそ, シュプリンガー・フェアラーク東京, ISBN:4431711457
<授業計画の概要>
1タイトル順列と組み合せ、確率
事前学習
事後学習
高校時に学習した順列と組み合せについて復習しておく
順列、組合せとそれを用いた確率の計算ができるようにする。
授業内容確率の基礎になる順列と組み合せを振り返り学ぶ。次にそれに基づいて確率の計算をする。
2タイトル近似計算の基礎
事前学習
事後学習
順列、組合せとそれを用いた確率計算を復習しておく。
スターリングの公式を用いて、確率の近似計算の練習をする。
授業内容確率計算の基礎となる二項定理とスターリングの公式を学習する。
3タイトル確率とは何か
事前学習
事後学習
「確率」という言葉の意味をあらかじめ考えておく。
現実に照らして、さまざまな種類の確率を判別し、その意味を説明できるようにする。
授業内容頻度的確率,主観的的確率,公理的確率を学習し、確率とは何かを考察する。
4タイトル条件付き確率
事前学習
事後学習
高校時に学んだ条件付き確率の問題を復習しておく。
より高度な条件付き確率の問題を解く。
授業内容条件付き確率の計算の練習とともに、直感に反するような結果の説明を学習する。
5タイトル確率変数とその分布
事前学習
事後学習
確率の計算の復習をしておく。
確率変数とその分布を具体的に記述できるようにする。
授業内容さまざまな確率を生み出すもとになる確率変数と、その分布を学習する。期待値、分散も学ぶ。
6タイトル離散型確率分布
事前学習
事後学習
与えられた確率の問題を計算しておく。
二項分布について説明できるようにする。
授業内容離散型確率分布とは何かを学び、その代表的なものである二項分布を学習する。分布の概形を見るとともに、期待値、分散を計算する。
7タイトル連続型確率分布
事前学習
事後学習
正規分布について説明できるようにする。
授業内容連続型確率分布とは何かを学び、その代表的なものである正規分布を学習する。分布の概形を見るとともに、期待値、分散を計算する。
8タイトルその他の分布
事前学習
事後学習
与えられた確率の問題を計算しておく。
ポアソン分布、幾何分布の応用問題を解く。
授業内容二項分布から派生するポアソン分布、幾何分布について、概形を見るとともに、期待値、分散を計算する。
9タイトル2次元の確率変数
事前学習
事後学習
与えられた確率の問題を計算しておく。
2次元正規分布の説明ができるようにする。
授業内容多次元の確率変数について学ぶ。特に、2次元の正規分布について、その種々の特性量を計算するとともに、概形を見る。
10タイトルポアソンの小数の法則
事前学習
事後学習
与えられた確率の問題を計算しておく。
ポアソン分布を使った問題を解く。
授業内容二項分布に関連して、その極限としてポアソン分布を学ぶ。現実への応用としてポアソンの小数の法則を調べる。
11タイトルExcelを用いた確率計算
事前学習
事後学習
Excelの使い方について事前に調べておく。
Excelにより確率を計算できるようにする。
授業内容確率統計処理ソフトである、Rの使い方の初歩を学習する。
12タイトル大数の法則
事前学習
事後学習
「大数の法則」について調べておく。
大数の法則を用いた問題を解く。
授業内容大数の法則についてその理論的根拠を学習するととともに、Rにより可視化することを学ぶ。
13タイトル中心極限定理
事前学習
事後学習
「中心極限定理」について調べておく。
中心極限定理を用いた問題を解く。
授業内容中心極限定理とは何かを学ぶ。その理論的根拠を学習するととともに、Rによりこれを可視化することを学ぶ。
14タイトルχ^2分布
事前学習
事後学習
与えられた問題をRにより解いておく。
χ^2分布とは何か、またその概形を説明できるようにする。
授業内容正規分布から派生するχ^2分布について学習し、Rを用いてそれらの概形、期待値、分散を計算する。
15タイトルF分布, T分布
事前学習
事後学習
与えられた問題をRにより解いておく。
F分布, T分布とは何か、またその概形を説明できるようにする。
授業内容正規分布、χ^2分布から派生するF分布, T分布について学習し、Rを用いてそれらの概形、期待値、分散を計算する。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
<備考>
(未登録)