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授業科目名 保育内容(人間関係)
時間割番号 EEI244
担当教員名 秋山 麻実
開講学期・曜日・時限 前期・水・II 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
本科目では、園生活の中で子どもたちが、ともに生きる仲間の大切さや楽しさを学び、同時に様々な人間関係において自己形成をするプロセスについて学ぶ。それをふまえて、主体としての育ちや、人とともに生き、生活をよりよくしていく力の育ちを促し、仲間と協同的に遊び、活動する保育実践について学ぶ。また、子どもを生きる主体として捉え、主体的で対話的で深く感じ考える人と社会を構築するという理念に照らして、保育カリキュラムの計画と実践、評価のサイクルをもって保育を進めるとき、人間関係はそのなかでどのように位置付けられるのか、教師の役割は何かという問題を実践記録に即して考える。
また、近年のICTの利用により、遊びや関係がどのように再構築される可能性があるかについても理解する。
子ども同士だけでなく、保育者や保護者といった大人同士の協同的関係についても理解する。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質) 
A専門他者との協働保護者や地域との連携・協力の重要性を理解している。
B子ども理解子どもたちの発達段階や生活年齢を考慮して、適切に接することができる。
C子どもの意思を真摯に受けとめ、受容的な態度で接することができる。
D教科等の専門教養取得見込みの教員免許に対応する学習指導要領の活用の仕方を習得している。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
11)幼児が園生活のなかで自分を表現しながら主体として育つプロセスについて理解する。B
22)身近な人との関わりを深めたり、衝突や好意や協力を含む友達との関係を作りながら、考え語り合い生活を作る集団として子どもたちが育つプロセスを、実践に即して理解する。ICT活用との関連についても理解する。D
33)愛情や信頼感といった基本的な社会生活に必要な心理状態について理解する。C
44)社会生活におけるルールと個々の子どもたちとの葛藤を乗り越える方法を保育実践例に即して学び、多様で対話的な関係づくりをうながす教師の役割を理解する。A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
130%最終レポートによって評価する
225%授業内のディスカッションへの参加態度、発言によって評価する
320%ミニテストによって評価する
425%授業内ディスカッションおよびミニレポートによって評価する
合計100% 
<授業の方法>
講義形式を中心とする。随時ディスカッションを取り入れる。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
保育において、人間関係は円滑であることが目標というわけではない。また、幼児は人間関係に関する能力を一つずつ身につけていくのではなく、さまざまな関係の経験をし、それを深めたり多様に展開して、集団として育っていく。乳幼児の発達段階に応じて、必要な体験としての人間関係と保育内容・活動内容との関係を学んで欲しい。
<テキスト>
  1. 福元真由美ほか, 子ども教育の原理, 有斐閣
  2. 幼稚園教育要領 
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
1タイトルイントロダクション―人間の生物学的特性:関係のなかで育つ
事前学習
事後学習
配布資料を読みなおす
授業内容関係のなかで育つ人間の生物学的特徴について学ぶ
2タイトル0歳児の発達と人間関係 ―安心と興味・関心
事前学習
事後学習
発達の表を読み、分からない点を調べる
配布資料を読み返す
授業内容身体的・知的・情緒的発達が、相互に連関して起こることについて学ぶ
3タイトル1歳児の発達と人間関係―自我の発達と他者
事前学習
事後学習
発達の表を読み、分からない点を調べる
配布資料を読み返す
授業内容自我発達と知性、感情の発達について学ぶ
4タイトル2歳児の発達と人間関係―自己中心的な世界の理解と共感の広がり
事前学習
事後学習
発達の表を読み、分からない点を調べる
配布資料を読み返す
授業内容2歳児の発達特徴と、自我発達のなかで主体として尊重されることの重要性について学ぶ
5タイトル3歳児の発達と人間関係―未満児までの育ちと、ものごとへの関心を介した関係の広がり
事前学習
事後学習
配布資料を読み、子どもの「気持ち」「つもり」について考える
配布資料を読み返し、保育者の対応の意味を考える
授業内容3歳児の発達の特徴と、物・ことへの関心を軸とした人間関係の広がりについて学ぶ
6タイトル4歳児の発達と人間関係―感情・認知・想像力の発達と友だち関係
事前学習
事後学習
配布資料を読み、子どもの「気持ち」「つもり」について考える
配布資料を読み返し、保育者の対応の意味を考える
授業内容4歳児の発達の特徴と、友だちへの関心と想像世界の広がりとの関連について学ぶ
7タイトル5歳児の発達と人間関係―論理と感情の主体同士がともに生きるということ
事前学習
事後学習
配布資料を読み、子どもの「気持ち」「つもり」について考える
配布資料を読み返し、保育者の対応の意味を考える
授業内容5歳児の発達の特徴と、子どもの理屈や感情を尊重することがどのように育ちにつながるかについて学ぶ
8タイトル直線的でない子どもの育ちと保育者や友だちとの関係
事前学習
事後学習
配布資料における子どもの気持ちについて考える
自分なりの子どもへの対応の仕方を考えてまとめる
授業内容子どもの育ちは、行きつ戻りつするが、その道筋がを丁寧に通ることがなぜ子どもにとって大切なのかについて考える
9タイトル各種保育記録の方法と用途と人間関係
事前学習
事後学習
事前に指定された動画を見る
学んだことについてミニレポートにまとめる
授業内容映像・動画記録やドキュメンテーション、ラーニングストーリーなど、各種の記録とICT活用が、育ちを保護者や子どもたち自身と共有することにおいてどのような意義をもつのかを学ぶ
10タイトル幼稚園教育要領、保育所保育指針、認定こども園教育保育要領における領域「人間関係」と保育評価
事前学習
事後学習
要領・指針の指定範囲を読む
配布資料と10の姿を関連づけてレポートを書く
授業内容5領域、10の姿、接続期教育といった概念の捉え方と子どもを生きる主体として捉えることとの関係について考える
11タイトル「人間関係」と「社会性」
事前学習
事後学習
配布資料を読む
課題資料のなかで、子どもへの対応の仕方を考える
授業内容ルールや我慢、喧嘩、意地悪など、子どもの自由にならないことや道徳性と子どもの主体性をどのように結びつけて考えるかについて学ぶ
12タイトル保育記録と振り返りから、子ども理解を深める
事前学習
事後学習
文化形成事例について配布資料を読む
研究会への参加(任意)
授業内容保育者や保護者の「学び」と保育文化の形成について学ぶ
13タイトル子どもの思考力と人間関係
事前学習
事後学習
指定された映像を見る
授業で学んだことについてミニレポートにまとめる
授業内容すべての子どもたちがもっている生活的背景のなかから、子どもの思考がどのように育ちへとつながるかについて学ぶ
14タイトル語りがつなぐ子どもと大人の世界とICTの活用
事前学習
事後学習
事前に配布された資料を読む
学んだことをミニレポートにまとめる
授業内容保育実践におけるICTの活用には、触って楽しみ創造するアプリの利用だけでなく、自分たちの存在をバーチャルでとらえなおす、世界の子どもたちとバーチャルに接触するほか、保護者と保育者が有機的につながる方法としても着目されている。そうしたICTを活用した保育理解と実践の可能性について学ぶ
15タイトル協同性と創造性の接点で育つ子ども
事前学習
事後学習
授業全体で学んだことについてまとめる
授業内容関係のなかから、葛藤や感情的揺れ、世界に対して真摯に向き合うことによって、たくましく生活を創っていく子どもたちの力について総合的に学ぶ
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
保育現場経験のあるゲストティーチャーを迎えて、保育における「リアル」と「バーチャル」、保護者と保育者の連携といった観点からICTの活用に関する講義を行う。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
ICT機器の活用についての関心が高かったので、事前に配布する資料を充実させ、保育現場で利活用できる準備を手厚くする。
<備考>
(未登録)