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授業科目名 病弱児心理学
時間割番号 EEH204
担当教員名 川池 順也
開講学期・曜日・時限 前期・月・IV 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
身体的な疾患と精神的な疾患、そして影響を受ける家族(きょうだい)の事例をVTRから知見を広め、どのような心理的な課題に直面したり、その後の生活上の困難に直面するのかを意見交換することができることを目的とします。さらに、共有した意見から自らが考える心理教育的支援のよりよい方策について検討することができるようになることを目標とします。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
教育学部向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A専門教職教養教職の意義や職務内容、子どもに対する責務を理解している。
B子ども理解子どもたちの発達段階や生活年齢を考慮して、適切に接することができる。
C子どもの意思を真摯に受けとめ、受容的な態度で接することができる。
D共通汎用能力1・コミュニケーションスキル文章表現力適切な手順を踏んで学術的な文章を書くことができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
教育
1身体的な疾患と精神的な疾患の具体例から子どもが直面する心理的課題について省察することができる。C
2身体的な疾患と精神的な疾患の具体例から子どもに対する心理的支援の方策について検討することができる。A
3事前課題において自分の考えの根拠となった引用文献等を示しながら論述することができる。D
4発達や年齢を考慮した心理教育的援助について提案することができる。B
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
150%疾患ごとの発生する心理的不安の特徴や支援の方策について、期末テストによって評価する。
230%毎時ごとに学んだ疾患別の心理的不安の特徴について自分の考えをプリントに記入して提出することで評価する。
315%毎時ごとに提示した事前課題について根拠に基づいた自分の考えを投稿することができる。
45%聴講者同士で意見交換する。
合計100% 
<授業の方法>
身体的な疾患と精神的な疾患、そして影響を受ける家族(きょうだい)の事例をVTRを活用しながら紹介して、どのような心理的な課題に直面したり、その後の生活上の困難に直面するのかを受講者で意見を出したり、話し合ったりしながら、心理教育的支援のよりよい方策について検討していきます。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
この授業では、実際に病気がある子どもがおかれている心理的不安の現況について取り扱います。自分自身や親・きょうだいなどに闘病の経験がある場合には、辛い気持ちになることがあるかもしれません。意見を述べることや他者の意見を聞くことで前向きに捉えられることができるように配慮しますが、話を聞くこと自体に辛い心情がある場合は担当に申し出てください。
<テキスト>
  1. 全国特別支援学校病弱教育校長会(編著), 病弱教育支援冊子Web版「病気の子どもの理解のために」, https://www.nise.go.jp/nc/study/others/disability_list/health/supportbooklet
<参考書>
  1. 文部科学省 [編], 特別支援学校教育要領・学習指導要領解説 総則編(幼稚部・小学部・中学部), 開隆堂出版, ISBN:9784304042294,
    (2018年出版)

  2. 文部科学省 [編], 特別支援学校学習指導要領解説 各教科等編(小学部・中学部), 開隆堂, ISBN:9784304042300,
    (2018年出版)

  3. 文部科学省 [編], 特別支援学校教育要領・学習指導要領解説 自立活動編(幼稚部・小学部・中学部), 開隆堂出版, ISBN:9784304042317,
    (2018年出版)
<授業計画の概要>
1タイトルがん当事者の教師としての子どもへの関り方
事前学習
事後学習
【事後学習】がんに罹患した子どもの心理的な不安や特徴について調べ、自分が講ずる心理教育的援助について提案することができる。
授業内容がんに罹患した児童生徒の教育に携わり、自らもがんに罹患した経験のある当事者の体験談から、がんに罹患した子どもがもつ心理的な不安について理解を深めることができる。
2タイトルがんに罹患した子どもへの心理教育的支援
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容がんに罹患した生徒の心理的な不安について省察し、教師としての子どもに対する支援方法について検討する。
3タイトルAYA世代のがんと心理的援助について
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容AYA世代のがんについて事例から省察し、学友や今後の生活の出会う当事者との関係について検討する。
4タイトルこどもホスピスの役割と課題について
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容こどもホスピスの役割と課題について、ゲストティーチャーの話から把握することができる。そして、自らが実践できることについて把握や整理を行う。
5タイトル食物アレルギーについて
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容アレルギー疾患がある子供の現状について公表されているデータから整理を行い、アレルギー疾患がある子どもへの心理的支援について考察することができる。
6タイトル心疾患のある子どもとAEDについて
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容心疾患のある子どもの心理的不安について把握する。また、学校におけるAEDを使用したより有用な訓練の方法について検討することができる。
7タイトル吃音がある子どもの心理について
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容注文に時間がかかるカフェの取り組みについて、ゲストティーチャーの話から把握することができる。そして、自らが吃音がある人への正しい関わり方について把握し整理を行う。
8タイトル災害時における子どもが直面する心理的不安について
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容能登半島地震や東日本大震災から災害時に子どもが置かれる環境とそれに伴い生ずる心理的不安について知見を広め、教師として行うべき心理教育的援助について考察することができる。
9タイトル起立性調節障害(OD)について
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容起立性調節障害について知見を広め、診断された子どもが直面する心理的課題について省察することができる。そして、教師として講ずるべき心理教育的援助について提案することができる。
10タイトルゲーム障害がある子どもの心理について
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容ゲーム障害について知見を広め、診断された子どもが直面する心理的課題について省察することができる。そして、教師として講ずるべき心理教育的援助について提案することができる。
11タイトル病気がある子どものきょうだいの心理について
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容病気がある子どものきょうだいが直面する課題について知る。そして、自ら実践できるきょうだいさんに対する支援について提案することができる。
12タイトルヤングケアラーの子どもと心理について
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容ヤングケアラーの実態について公表されているデータから整理を行い、その状態に置かれている子どもへの心理的支援について考察することができる。
13タイトルLGBTQの子どもへの心理的支援について
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容LGBTQの子どもの実際についてVTR等から知見を広める。そして、教師として講ずるべき心理教育的援助について提案することができる。
14タイトル不安障害があるこどもへの心理的支援について
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】次回の講義前日までに調べ提出するテーマについて参考・引用元を明らかにしてレポートを提出する。
授業内容不登校の2次的な障害として発生しやすい病気について知見を広める。そして、不安障害があるこどもへの心理教育的援助について提案することができる。
15タイトル本講義の振り返りと総括テスト
事前学習
事後学習
【事前学習】前回の講義で説明したレポートを提出する。
【事後学習】授業評価アンケートを提出する。
授業内容本講義で取り扱ってきた疾患と共通する心理的な特徴について把握する。総括として心理的支援に関する記述式のテストに臨む。
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
病弱特別支援学校の教師として実際に心理的な支援が必要な児童生徒に関わってきた事例や支援の実際について、疾患や場面ごとに整理して取り上げます。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
・自分の考えを掲示板に投稿する意見の交換に慣れてきたら、実際に周りの受講者と意見交換を行います。
・毎時提示したスライドについては集約してTeams上に掲載します。
・ゲストティーチャーを呼んで実際に話を聞く機会を設定します。
<備考>
(未登録)