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授業科目名 日本語中級IIA
時間割番号 CJA303
担当教員名 井上 敬子
開講学期・曜日・時限 後期・水・V 単位数 2
<対象学生>
2024年9月19日(木)に行われる日本語プレイスメント・テストで、中級レベルと判定された留学生/日本語非母語話者。詳細は<受講に際して・学生へのメッセージ>参照。
<授業の目的>
1.中上級,上級レベルに向け、読み物から必要な情報を入手し、日本語で発信するための技能を身につける。
2.クリティカル・リーディングを通して、物事をさまざまな角度から検討する力、批判的思考力を身につける。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A共通教養異文化理解と外国語リテラシー自文化と異文化に対する知識と理解を基に、自己や社会のあり方について相対的視点から意見を述べることができる。
「英語」で自らの専攻分野の内容を理解し、その内容について簡単に表現することができる。
「ドイツ語・フランス語・スペイン語・中国語」で基礎的な内容について読み書き、口頭でのやりとり・意思疎通ができる。
B汎用能力1・コミュニケーションスキル読解力情報の正確さや分析の妥当性などについて吟味しながら学術的な文献を読むことができる。
C文章表現力適切な手順を踏んで学術的な文章を書くことができる。
D討議力他者の意見を的確に捉え、理解の深まりや内省につながる対話ができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1現代社会の多様性について理解を深め、それを踏まえた自分の意見を日本語で述べられる。A
2読解教材をさまざまな角度から分析し、必要な情報の的確な入手、新たな問いが立てられる読みができる。B
3語彙・文法・表現を正確かつ適切に用い、自分の考えを日本語で書くことができる。C
4教材および専門的な話題について、他者の意見を的確に捉え、コミュニケーションができる。D
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
110%現代社会の多様性について理解を深め、それを踏まえた意見を日本語で述べることができたか否かを評価する。
250%読解教材の総合的な理解度を、2回の到達度試験により評価する。
330%語彙・文法・表現を正確かつ適切に用いることができたか否かを語彙テストおよび課題の内容により評価する。
410%教材および専門的な話題について、他者の意見を的確に捉え、コミュニケーションができたか否かを評価する。
合計100% 
<授業の方法>
・アカデミックな文章を読むための、文法・語彙・表現の知識を学ぶ。
そのために、講義内容の確認理解を深めるための,質疑応答,語彙確認テストなどをおこなう。
・多様な読解教材の内容を、さまざまな角度から読み取り、それを基にして、自分の意見を述べたり書いたりする。
 そのために、複数回、ブレイクアウトルームなどでグループディスカッションをおこなう。
・語彙確認などの事前の準備によって、授業が学びの確認の場となるようにする。
 そのために、授業終了時に指示する次回授業のための事前学習を必須とする。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・課題については、提出前にG-フィロス(B1-222)で日本語サポートSA(Student Assistant)のチェックを必ず受けてください。

 <交換留学生>
  毎学期、日本語プレイスメント・テストを受けてください。
 <学部生、大学院生、研究生>
 入学時(4月/9月)に実施される日本語プレイスメント・テストを必ず受けてください。
 一度受験した後は、どのレベルの日本語科目を受講すればいいか自分で判断できる場合は、
 テストを改めて受ける必要はありません。ただし、当該科目のレベルと、受講を希望する
 学生の日本語力が離れている場合は、受講をお断りする可能性があります。
 どのレベルが自分に合っているか迷う場合は、テストを受けてください。

 <山梨県立大学の学生>
 ・日本語プレイスメント・テストを毎学期受けてもらう必要があります。
 ・日本語プレイスメント・テストの日時や方法は、山梨県立大学から案内があります。
 ・授業の形式は、基本的には面接授業ですが、オンラインで実施する場合はオンラインでの受講 
<テキスト>
  1. 竹田悦子 [ほか] 編著, 読む力 中上級, くろしお出版, ISBN:9784874245842,
    (2011年出版)
<参考書>
  1. 近藤安月子・丸山千歌(編), 中・上級日本語教科書 日本への招待 第2版, 東京大学出版会, ISBN:978-4130820110
<授業計画の概要>
1タイトルオリエンテーション,「プロローグ クリティカル・リーディングへの扉」
事前学習
事後学習
1.シラバスを読んで学習内容を理解してくる  2.テキストP1~P5を読んでくる。
1.授業を振り返って、講義全体の目標と、自身の目標を明快にする。 2.第1課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・オリエンテーション(テキストの使い方などの説明含む)。質疑応答。
・「プロローグ クリティカル・リーディングへの扉」の本文内容を確認する。
・次回の授業内容の確認及び課題を確認する。
2タイトル第1課 「私のニュースの読み方」  池上彰(著) ※教養書 社会科学分野
事前学習
事後学習
1.語彙調べおよび読解の予習・復習。2.ニュースから得る情報をどのように捉えているか考えてくる。3.課題の提出
1.巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。 2.第2課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・本文を読んだ後、問題を解きながら内容が把握できているか確認する。
・著者の主張するメディアリテラシーとは何か理解する。
・筆者が読者に期待しているものは何か、ディスカッションする。
3タイトル第2課 「価値の一様性」  河合隼雄(著) ※教養書 エッセイ
事前学習
事後学習
1.語彙調べ2.これまでに受けてきた教育はどのようであったか、筆者の主張と比較してくる。3.課題の提出
1.巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。 2.第3課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・本文を読んだ後、問題を解きながら内容が把握できているか確認する。
・「価値」の一様性と多様性について、それぞれどのような結果をもたらすと考えられるか考察する。
・ディスカッションによって、筆者の問題提起は何かを考察する。
4タイトル第3課 「言葉の起源をもとめて」   岡ノ谷一夫(著) ※教養書の前書き エッセイ
事前学習
事後学習
1.語彙調べおよび読解の予習・復習。 2.課題の提出
1.巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。2.第4課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・本文を読んだ後、問題を解きながら内容が把握できているか確認する。
・筆者がどのように論理を展開しているのか把握する。
・筆者の主張についてどのように思うか、自分の考えをまとめる。
5タイトル第4課 「経済学とは何か」  辻正次・八田英二(著) ※入門書 経済学
事前学習
事後学習
1.語彙調べおよび読解の予習・復習。 2.課題の提出
1.巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。 2.第5課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・本文を読んだ後、問題を解きながら内容が把握できているか確認する。
・筆者の述べる「経済学」について、身近な例を考えてみる。
・「経済学」をマスターしたいと思うかどうか感想を述べ合う。
6タイトル第5課 「思いやり」 清ルミ(著) ※エッセイ
事前学習
事後学習
1.語彙調べおよび読解の予習・復習。 2.日本のデパートやレストラン、また客室乗務員のサービスについてどのように思うか考えてくる。3.課題の提出
1.巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。 2.第6課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・本文を読んだ後、問題を解きながら内容が把握できているか確認する。
・論点を把握しながら、筆者が主張のために本文で用いた例が効果的か否か検討する。
・「思いやり」と日本人・日本文化との関係を話し合う。
7タイトル第6課 「住まい方の思想」  渡辺武信(著) ※エッセイ
事前学習
事後学習
1.語彙調べおよび読解の予習・復習。 2.生活に絶対必要なものは何か考えてくる。 3.課題の提出
1.巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。 2.第7課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・本文を読んだ後、問題を解きながら内容が把握できているか確認する。
・筆者の主張に共感できるかどうか、具体例を挙げながらディスカッションする。
8タイトル前半授業のまとめ・到達度の確認
事前学習
事後学習
1.前半授業内容の復習 2.巻末の「スキル一覧表」をまとめ、達成できたスキルの確認をしてくる。
総括評価をもとに、後半の学習目標を立てる。
授業内容1、前半授業内容のまとめ
2.到達度確認テスト①
9タイトル第7課 「決まった道はない。ただ行き先があるのみだ ―獣医師・齊藤慶輔」 NHK「プロフェッショナル」制作班(著) ※ドキュメンタリー
事前学習
事後学習
1.語彙調べおよび読解の予習・復習。 2.課題の提出
1.巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。 2.第8課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・本文を読んだ後、問題を解きながら内容が把握できているか確認する。
・筆者が挙げた複数の情報を関連付けながら論がどのように展開されているか考える。
10タイトル第8課 「メディアがもたらす環境変容に関する意識調査 ―電車内の携帯電話使用を例にして」 石川幹人(著) ※学術論文(抄録)
事前学習
事後学習
1.語彙調べおよび読解の予習・復習。 2.レポートや学術論文を書くときに困っている点を考えてくる。 3.課題の提出
1.巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。 2.第9課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・本文を読んだ後、「認知タスク」を解きながら教材(研究概要)の内容が理解できているか確認する。
・研究の概要を述べ方について理解しているか確認する。
11タイトル第9課 「改訂 介護概論 」 小池妙子(編著)・丸山美知子 他(共著) ※概論書(目次)
事前学習
事後学習
1.語彙調べおよび読解の予習・復習。 2.課題の提出
1.巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。2.第10課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・本文を読んだ後、問題を解きながら内容が把握できているか確認する。
・目次を読んで、本文の内容を推量したり概要をつかんだりできるか確認する。
・今回の学びが、レポートや論文を書くときの資料探しにどのように役立つか考える。
12タイトル第10課 「ことばの構造、文化の構造 ―共時的展開と通時的展開」  鈴木孝夫(著) ※新書 言語社会学
事前学習
事後学習
1.語彙調べおよび読解の予習・復習。 2.課題の提出
1.巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。 2.第11課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・本文を読んだ後、問題を解きながら筆者の主張や意図が把握できているか確認する。
・図式化されたものを見て、本文の内容と一致するか、また、その逆で、内容を図式化できるかなどを学ぶ。
・本文で比較されているイタリアと日本の食文化の違いを理解しながら、自国の食文化と比較して話し合う。
13タイトル第11課 「観光で行きたい国はどこ」  平松貞実(著) ※教養書 調査の方法
事前学習
事後学習
1.語彙調べおよび読解の予習・復習。 2.課題の提出
1.巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。 2.第12課の本文を読み全体の流れを把握する。
授業内容・本文を読んだ後、問題を解きながら内容が把握できているか確認する。
・いくつかの資料を読み取りながら、それぞれを比較できるか確認する。
・論点を外さないで筆者の主張を要約する。
14タイトル第12課 「化粧する脳」  茂木健一郎(著) ※教養書 脳科学
事前学習
事後学習
1.語彙調べおよび読解の予習・復習。 2.課題の提出
・巻末の「スキル一覧表」にチェックを入れて、スキルの向上を確認する。
授業内容・本文を読んだ後、問題を解きながら内容が把握できているか確認する。
・内容を読んで、論点をまとめたり副題をつけたりできるか確認する。
・主張・根拠・前提を読み取り、論敵文章の書き方に必要な知識を確認する。
15タイトル総まとめ・総括評価
事前学習
事後学習
1.授業内容の復習 2.巻末の「スキル一覧表」をまとめ、達成できたスキルの確認をしてくる。
総括評価をもとに、日本語のスキルを向上させるための今後の学習目標を立てる。
授業内容1、授業内容のまとめ
2.到達度確認テスト②
3.総括評価
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《土木環境工学科》
(A) 技術者の責務の自覚
 様々な知識を修得し、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者の社会に対する責任を理解して、これを説明することができる。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
前年度と同様に実施。
<備考>
1.シラバスの内容については、受講生の理解度や定着度に応じて、進度調整および内容を変更する可能性がある。
  その際は、学生に理由を説明し共有してから実施する。
2.2~3課ごとに語彙の確認テストがある。