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授業科目名 データサイエンス入門
時間割番号 CDS002 B
担当教員名 鈴木 一克
開講学期・曜日・時限 前期・火・IV 単位数 2
<対象学生>
医学部医学科1年生Bグループ(A/Bのグループ分けは学科の指示に従うこと)
<授業の目的>
科学と技術の急速な進歩により、日常生活や様々な仕事において様々なディジタルデータが世にあふれています。また、コンピュータを使った作業が手作業に取って代わりつつあります。この授業ではデータから有益な知見を引き出すための手法であるデータサイエンスの基礎知識と基本技能の習得を目指します。具体的には、適切なデータを収集・選択する方法、データの分析に必要な統計学の基礎、代表的なデータ分析手法の知識、コンピュータ(プログラミング言語Python)を使ってデータを整理、可視化、分析するための基礎を身に付けることを目指します。また、AIと機械学習の仕組みについても概観します。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A共通汎用能力2・情報リテラシー情報収集力図書館やインターネットなどから多様な文献や資料を入手できる。
B情報選択力収集した文献や資料から、適切な情報を選択し、活用できる。
C3・数量的リテラシーさまざまな情報を統計学的手法などにより、数理的に表現・分析できる。
D4・論理的思考力情報を多面的・客観的にとらえ、筋道を立てて根拠を示しながら説明できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1データサイエンスの活用事例や日常生活との関連を説明できることA
2統計と確率の様々な概念(データの代表値、統計量、確率分布など)の定義と意味を説明できることC
3様々な統計グラフの使い分け方を説明できることD
4プログラミング言語Python(パイソン)を使って統計グラフの作成と代表値・統計量の計算ができることC
5問題解決に必要な信頼できるデータや情報を文献、資料、インターネットなどから探して取得できることB
6代表的なデータ分析手法(相関や回帰分析など)の目的と分析手順を説明できることD
7AI(人工知能)と機械学習の仕組みを説明できることA
8CSVファイルの仕組みを理解し、CSVファイルを操作・活用することができること
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
115%レポート・記述問題で自らの言葉で具体的に説明できたか否かを評価する
215%小テスト・課題で該当する項目を正しく説明できたか否かを評価する
315%小テスト・課題で適切な統計グラフ形式を選択できたか否かを評価する
420%課題でPythonを使って代表値の計算や統計グラフの作成ができたか否かを評価する
510%課題でデータや情報を適切に取得できたか否かを評価する
615%課題で適切にデータ分析手法ができたか否かを評価する
75%記述問題で自らの言葉で具体的に説明できたか否かを評価する
85%課題でCSVファイルの操作・活用ができたか否かを評価する
合計100% 
<授業の方法>
実施形態:
「面接授業」の形態で授業を行います。
ただし、感染症の状況により、以下の対策を講じることがあります。
・学生間の距離はできるだけ空ける。
・定期的に窓を開けて、換気を行う。
・授業の前と後に手洗い・手指消毒を徹底する。
・授業実施形態を「ライブ型」と「面接授業」のハイブリッド、または「ライブ型」のみに変更する。

授業の進め方:
・講義とパソコン演習を行います。
・各自、所有するノートパソコンを持参してください。教室に備え付けのパソコンを利用することもできます。
・学習管理システム(Moodle)を用いて授業資料の配布、事前学習動画の公開、小テスト、パソコン演習課題の提出、授業の振り返りの提出を行います。
・パソコン演習ではプログラミング言語Python(パイソン)とその実行環境のひとつであるGoogle Colaboratory(グーグル・コラボラトリー)を使用します。使い方は授業で説明します。
・Pythonに関する参考書は授業で紹介します。
・授業の進み具合に応じて授業の内容や順序が変更になる場合があります。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
情報通信技術の進化に伴って生活環境が急速に変化する現代において、データサイエンスは、文系・理系に関係なくより良い生活を送るうえで必要な技能です。その考え方や基本的な手法を身に付けておけば、日常の様々な場面でも役に立つはずです。知識を吸収するだけでなく、物事を様々な角度から眺め、自分で深く考える姿勢を養いましょう。
<テキスト>
  1. 竹村彰通, 姫野哲人, 高田聖治編 ; 和泉志津恵 [ほか] 共著, データサイエンス入門 第2版, 学術図書出版社, ISBN:9784780607307,
    (2021年出版 データサイエンス大系)
<参考書>
  1. 景山三平監修/大田靖, 宿久洋編修, 教養のための統計入門, 実教出版, ISBN:9784407332841,
    (事例でわかる統計シリーズ)

  2. 北川源四郎, 竹村彰通編 ; 内田誠一 [ほか] 著, 教養としてのデータサイエンス, 講談社, ISBN:9784065238097,
    (2021年出版 データサイエンス入門)

  3. 東京大学教養学部統計学教室編, 統計学入門, 東京大学出版会, ISBN:9784130420655,
    (基礎統計学 / 東京大学教養学部統計学教室編, 1)

  4. 小寺平治著, ゼロから学ぶ統計解析, 講談社, ISBN:9784061546561,
    (ゼロから学ぶシリーズ)
<授業計画の概要>
1タイトル授業ガイダンス、データサイエンス概論
事前学習
事後学習
(授業前)なし
(授業後)授業内容の振り返り(※)と復習を行う。
※振り返り:授業を通じて理解し説明できるようになったこと、理解が足りておらず未だ適切な説明ができないこと、これに対する自身の対応方針などを整理すること
授業内容・授業ガイダンス
・データサイエンス概論の講義
2タイトルデータサイエンスとプログラミング、Google Colaboratoryを用いたPythonプログラミング
事前学習
事後学習
(授業前)データサイエンスとプログラミングに関する事前学習動画を視聴する。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・前回授業および事前学習動画の内容に関する小テスト
・Google Colaboratory上でPythonを電卓のように使ってみる演習
・Pythonのモジュール、パッケージ、ライブラリの使用に関する演習
3タイトルPythonプログラミングの基礎1
事前学習
事後学習
(授業前)事前配布資料を読む。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・Pythonの変数、関数、演算子に関する演習
・Pythonのリスト、配列に関する演習
4タイトルPythonプログラミングの基礎2
事前学習
事後学習
(授業前)事前配布資料を読む。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・Pythonの数学関数に関する演習
・Pythonを用いた制御構文(if文、for文、while文)プログラムの作成に関する演習
5タイトルオープンデータの取得と整理、e-Statからのデータ取得
事前学習
事後学習
(授業前)オープンデータの取得と整理に関する事前学習動画を視聴する。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・事前学習動画の内容に関する小テスト
・政府統計の総合窓口(e-Stat)にインターネットを介してアクセスし、そこから必要なデータを検索して取得するパソコン演習
・Pythonを用いたCSVファイルの読み書きに関する演習
6タイトル統計グラフ、Pythonで統計グラフを作成する
事前学習
事後学習
(授業前)統計グラフに関する事前学習動画を視聴する。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・事前学習動画に関する小テスト
・Pythonを用いた棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、積み上げ棒グラフ、ヒストグラムなどの作成に関する演習
7タイトルデータの代表値、Pythonでデータの代表値を計算する
事前学習
事後学習
(授業前)データの代表値に関する事前学習動画を視聴する。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・事前学習動画に関する小テスト
・Pythonを用いた平均、中央値、最頻値、分散、不偏分散、標準偏差などの計算に関するする演習
8タイトル箱ひげ図、Pythonで箱ひげ図を作成する
事前学習
事後学習
(授業前)箱ひげ図に関する事前学習動画を視聴する。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・ 事前学習動画に関する小テスト
・ Pythonを用いた四分位数の計算と箱ひげ図の作成に関する演習
9タイトル散布図と相関係数
事前学習
事後学習
(授業前)散布図と相関係数に関する事前学習動画を視聴する。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・事前学習動画に関する小テスト
・相関係数、相関と因果、疑似相関に関する講義
・Pythonを用いた散布図の作成と相関係数の計算に関する演習
10タイトル回帰直線と決定係数、相関関係と因果関係、Pythonで回帰直線を計算する
事前学習
事後学習
(授業前)回帰直線と決定係数、相関関係と因果関係に関する事前学習動画を視聴する。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・事前学習動画に関する小テスト
・Pythonを用いた回帰直線の計算に関する演習
11タイトルPythonで回帰分析を行う
事前学習
事後学習
(授業前)回帰分析に関する事前配布資料を読む。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・Pythonを用いた回帰分析に関する演習
12タイトル確率と仮説検定、Pythonで仮説検定を行う
事前学習
事後学習
(授業前)確率、確率変数、確率分布、仮説検定に関する事前学習動画を視聴する。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・事前学習動画に関する小テスト
・Pythonを用いた仮説検定に関する演習
13タイトルデータサイエンスの手法
事前学習
事後学習
(授業前)データサイエンスの手法に関する事前学習動画を視聴する。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・データサイエンスの手法(クロス集計、決定木分析、アソシエーション分析、クラスタリング)に関する講義
・Pythonを用いた決定木分析およびクラスタリングに関する演習
14タイトル機械学習・AI概論、ニューラルネットワーク
事前学習
事後学習
(授業前)事前配布資料を読む。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・機械学習とAIに関する講義
・Pythonを用いたニューラルネットワークに関する演習
15タイトル機械学習・AI概論、ニューラルネットワーク、Pythonで手書き数字識別AIを作る
事前学習
事後学習
(授業前)事前配布資料を読む。
(授業後)授業内容の振り返りと復習を行う。
授業内容・前回の講義内容に関する小テスト
・Pythonを用いた手書き数字識別用AIの構築に関する演習
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
授業時間中にPythonの演習の時間を十分に確保するために、授業で扱う話題の分量を調整しました。また、各回の内容と順序を整理し直しました。
<備考>
(未登録)