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授業科目名 住まいの地方性
分類・系統社会科学 社会系
時間割番号 CAS004
担当教員名 田中 勝
開講学期・曜日・時限 前期・火・I 単位数 2
<対象学生>
受講人数制限あり(35名→40名)
<授業の目的>
日本の住まいは地域の気候・風土、歴史、文化、生活様式などと深く関わりながら現在に至っている。また、歴史的町並み・集落の保存や生活文化の伝承を目的とした重要伝統的建造物群保存地区は全国に127ヶ所あり、地区の特性や創意工夫を活かした持続可能な住まい・まちづくりに取り組んでいる。この授業では山梨県を含む日本各地の多様な住まい(民家)を取り上げ、住居の材料・構法、間取り、空間構成、住居規模・水準、外観デザイン、住み方等にみる「地方性・地域性」の実態とその形成要因について理解する。特に本授業では民家ペーパークラフトづくりを通して地域の住文化や地域に根ざした住まい・まちづくりへの理解を深める。

本授業は地域(山梨)に関する講義を含みます。
※本科目は、令和3年度以前の入学者に対しては「地域課題解決人材育成プログラム対象科目」です。
※本科目は、令和3年度以前の入学者に対しては「やまなし未来創造教育プログラム対象科目」です。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A共通教養地域理解自らの生活の場である地域の特色・課題を説明できる。
B汎用能力2・情報リテラシー情報収集力図書館やインターネットなどから多様な文献や資料を入手できる。
C4・論理的思考力情報を多面的・客観的にとらえ、筋道を立てて根拠を示しながら説明できる。
D5・問題解決力構想力多様な解決方法を案出・検討し、適切な方法を選択できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1講義、課題、演習(ペーパークラフトづくり)等により、住まい(民家)にかかわる建築学、住居学、都市計画学等の基礎的事項を身につけ、地方性・地域性の視点から山梨県を含む日本各地の住まいについて深く理解し、各地の住まいの伝統文化とその多様性について説明することができること。A
2図書館やインターネットなどから、課題に対応した多様な文献・資料(統計データを含む)を入手・分析することができることB
3課題レポート作成にあたって、入手した情報をもとに課題を多面的・多角的に考え、客観的・論理的に説明することができることC
4地域に根ざした住まい・まちづくりの観点から伝統的民家・町並み・集落等の継承方法についての問題解決力を養い、目標に向けた具体的な方法論を展開することができること。D
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
150%授業理解度、住文化理解力等
210%情報リテラシー、情報収集及び分析力
320%論理性、説得力
420%快適な住生活の創造や住文化継承に向けた問題解決のための提案力(独創性、構想力、表現力)等
合計100% 
<授業の方法>
15回の授業の前半部分はパワーポイント、DVD、プリント等を用いて講義形式で進める。数回の課題レポートを課す。後半部分では青森県、岐阜県、沖縄県、山梨県等の各地を代表する民家・町並み・集落の解説と、それらをモデルとしたペーパークラフトづくりなどの演習等を行う。
授業方法は現時点では対面形式を基本とし、新型コロナウイルス感染状況等を見ながら最も適切な方法(Teams 等を使ったライブ型、オンデマンド型等)を選択して実施する。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(1)建築学、住居学、小・中・高校の家庭科住教育に関心のある学生の受講を歓迎します。
(2)教材費(ペーパークラフト代、900円程度/人)がかかります。
(3)ペーパークラフトの組立に必要な道具(カッターマット、カッターナイフ、はさみ、定規、接着剤、ピンセット等)は各自用意してください。
(4)成績評価では出欠状況及びレポート課題への取組を重視します。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 眞嶋二郎、田中勝, 住まいの地方性・地域性, 日本統計協会, ISBN:4822325458
  2. 住田昌二ほか, 現代住宅の地方性, 勁草書房, ISBN:4326700254
  3. 玉置伸吾ほか, 地域と住宅, 勁草書房, ISBN:4326700459
<授業計画の概要>
1タイトル住まいの地方性・地域性とは何か
事前学習
事後学習
授業内容に関連した住居学・建築学、住まいの地方性・地域性の図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容本授業の目的、内容、到達目標、実施方法、成績評価方法等の説明
2タイトル日本の住宅事情(1)
事前学習
事後学習
授業内容に関連した住居学・建築学、住まいの地方性・地域性の図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容政府統計資料等を用いて、住まいのキーナンバーから日本の住宅事情を読み解く
3タイトル日本の住宅事情(2)
事前学習
事後学習
授業内容に関連した住居学・建築学、住まいの地方性・地域性の図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。住宅統計分析の課題レポートを作成する。
授業内容政府統計資料等を用いて、住まいのキーナンバーから日本の住宅事情を読み解く
4タイトル地域の住まいと住生活(1) 北海道 
事前学習
事後学習
北海道の住居や町並みに関連した図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容北海道の住まい・町並み・住生活について解説する。
5タイトル地域の住まいと住生活(2)  富山県
事前学習
事後学習
富山県の住居・町並み・集落に関連した図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。「民家調査」の課題レポートを作成する。
授業内容富山県の住まい・町並み・集落・住生活について解説する。
6タイトルペーパークラフトの制作(1)
事前学習
事後学習
制作するペーパークラフトのモデルとなった民家に関連した住居学・建築学の図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容選択したペーパークラフトを実際に組み立てながら、建築的特徴や住まい方について考える。
7タイトルペーパークラフトの制作(2)
事前学習
事後学習
制作するペーパークラフトのモデルとなった民家に関連した住居学・建築学の図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容選択したペーパークラフトを実際に組み立てながら、建築的特徴や住まい方について考える。
8タイトルペーパークラフトの制作(3)
事前学習
事後学習
制作するペーパークラフトのモデルとなった民家に関連した住居学・建築学の図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容選択したペーパークラフトを実際に組み立てながら、建築的特徴や住まい方について考える。
9タイトル地域の住まいと住生活(3)  青森県
事前学習
事後学習
青森県の住居・町並み・集落に関連した図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容青森県の住まい・町並み・集落・住生活について解説する(伝建地区の制度と事例紹介を含む)。
10タイトル地域の住まいと住生活(4) 岐阜県 
事前学習
事後学習
岐阜県の住居・町並み・集落に関連した図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。「住まいの地方性・地域性リーフレット作成」の課題レポート作成に着手する。
授業内容岐阜県の住まい・町並み・集落・住生活について解説する。
11タイトル地域の住まいと住生活(5) 沖縄県
事前学習
事後学習
沖縄県の住居・町並み・集落に関連した図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容沖縄県の住まい・町並み・集落・住生活について解説する。
12タイトル地域の住まいと住生活(6) 山梨県
事前学習
事後学習
山梨県の住居・町並み・集落に関連した図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容山梨県の住まい・町並み・集落・住生活について解説する。
13タイトル地域に根ざした住まいづくりの実践(山梨県の例)
事前学習
事後学習
地域型木造住宅やエコハウス(環境共生住宅)に関連した図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容山梨県における地域に根ざした住まいづくりの例として「甲斐の家」プロジェクトや「エコハウスやまなし」の取組について解説する。
14タイトル持続可能な住まい・まちづくりとしての民家再生
事前学習
事後学習
民家再生に関連した図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容民家再生の意義、考え方、手法と、山梨県を含む全国の事例について解説する。
15タイトル総括評価:まとめ
事前学習
事後学習
各回の授業内容で特に興味をもったテーマに関連した住居学・建築学、住まいの地方性・地域性の図書等を読む。
振り返りシートに学習内容を整理する。
授業内容これまでの授業のまとめ、及び各課題レポートに対する評価
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《土木環境工学科》
(A) 技術者の責務の自覚
 様々な知識を修得し、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者の社会に対する責任を理解して、これを説明することができる。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
授業内容の理解を深めるために、学生からの質問タイムやグループワークの時間を設けるなどの工夫・改善を図りたい。
授業のふり返りシートや感想シートなどを引き続き導入し、学生とのコミュニケーションを図るとともに、知識の定着や疑問の解消等につなげていきたい。
<備考>
※本科目は、令和3年度以前の入学者に対しては「地域課題解決人材育成プログラム対象科目」です。
※本科目は、令和3年度以前の入学者に対しては「やまなし未来創造教育プログラム対象科目」です。