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授業科目名 つながりの数学
分類自然科学
時間割番号 CAN047
担当教員名 中村 拓司
開講学期・曜日・時限 後期・水・II 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的>
「つながり」をキーワードに計算だけではない「数学」という構造をグラフ理論やトポロジーの話題を通して理解し、問題にトライすることで論理的思考力と説明力を身につける。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A共通汎用能力3・数量的リテラシーさまざまな情報を統計学的手法などにより、数理的に表現・分析できる。
B4・論理的思考力情報を多面的・客観的にとらえ、筋道を立てて根拠を示しながら説明できる。
C5・問題解決力構想力多様な解決方法を案出・検討し、適切な方法を選択できる。
D実行力計画に従って解決に取り組むことができる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1話題の中の数学の構造を理解し、論理的に説明できること。B
2話題の中の数学の構造を理解し、多様な方法を検討することができること。C
3話題の中の数学の構造を理解し、多様な方法の中から筋道よく問題解決に取り組むことができること。D
4計算を含め正確な数学的記述ができること。A
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
140%各回の課題レポートなどの成果(論理的説明力を含む)を見る。
220%各回の問題解決・課題レポートへの取り組みを見る。
320%各回の問題解決・課題レポートへの努力と具体的成果を見る。
420%課題レポートなどへの数学的記述・説明力を見る。
合計100% 
<授業の方法>
面接授業で実施予定である。マスクの着用,学生間の距離(1m 以上離す),定期的な換気,授業前後の手洗い・手指消毒の徹底など感染拡大防止に努めて実施する.

状況によってはTeams 等のテレビ会議システムを利用した同時双方向リアルタイム動画配信授業等をおよびMoodleを利用した授業資料のアップロードと学生が解決課題を回答するオンデマンド授業も併用することがある.


各回とも問題の提示を行った後、自ら問題解決を実践する。
その後、授業内容に関して、問題の提示や理論的背景の解説、実践を行い、課題レポートを提出する。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
高校までの数学は計算が中心ですが、決して計算だけが数学ではありません。この授業では、なるべく計算をせずに、数学の持つ面白さを伝えるつもりです。ぜひ「試行錯誤してじっくり考える」数学を体験して欲しいと思います。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. R.J. ウィルソン, グラフ理論入門, 近代科学社, ISBN:978-4764902961
  2. 郡敏昭, 曲面の不思議, 日本評論社, ISBN:978-4535785335
  3. 村上斉, 結び目のはなし, 遊星社, ISBN:978-4434206146
<授業計画の概要>
1タイトルグラフ理論の話題から:握手補題
事前学習
事後学習
シラバスを読む。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容グラフ理論における「グラフ」を定義し、「数える」ことでその特徴をつかむことの大切さを学ぶ。
2タイトルグラフ理論の話題から:握手補題の応用
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容握手補題の応用で分かることをパズルを通してを学ぶ。
3タイトルグラフ理論の話題から:オイラーグラフ
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語と考え方について)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容一筆書きの数学を学ぶ。
4タイトルグラフ理論の話題から:オイラー回路の存在
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語と考え方について)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容一筆書きできる条件を考える。
5タイトルグラフ理論の話題から:ハミルトングラフ
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語と考え方について)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容一筆書きとは異なる効率の良い経路について学ぶ。
6タイトルグラフ理論の話題から:グラフの連結性・木・ラムゼイの三角形
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語と考え方について)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容グラフの基本構造である「木」について考える。
7タイトルグラフ理論の話題から:平面グラフ
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語と考え方について)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容グラフを平面上に辺の交差なく描けるかということについて考える。
8タイトルグラフ理論の話題から:点彩色
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語と考え方について)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容グラフの点彩色(辺でつながる点は違う色に塗る)について考える。
9タイトル組み合わせ数学の思考:鳩ノ巣原理
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語と考え方について)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容日常にもよく出てくる組み合わせ的な考え方「鳩ノ巣原理」について学ぶ。
10タイトルトポロジーの話題から:トポロジーの思考
事前学習
事後学習
これまで学んだ初等幾何についての復習しておく。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容これまで学んだ幾何学(初等幾何)とは異なる幾何の考え方を学ぶ。
11タイトルトポロジーの話題から:曲面の工作
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語と考え方について)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容正方形から曲面を作るにはどうするか?について考える。
12タイトルトポロジーの話題から:結び目の数学
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語と考え方について)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容数学において空間内の自分自身とぶつからない閉曲線を結び目という。
この結び目の数学についてその考え方を学ぶ。
13タイトルトポロジーの話題から:結び目の3彩色
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語と考え方について)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容結び目の3彩色という不変量を考え、結び目が区別できることを学ぶ。
14タイトルトポロジーの話題から:結び目のp彩色
事前学習
事後学習
前回の復習(特に専門用語と考え方について)をする。
復習をし、課題に取り組む。
授業内容結び目の3彩色を奇素数pを用いたp彩色に拡張する。pを取り換えることで様々な結び目が区別できることを学ぶ。
15タイトル総括:まとめ
事前学習
事後学習
これまでの復習(特に専門用語)をする。
最終レポートに取り組む。
授業内容「つながり」をキーワードに行ったこれまでの講義をまとめる。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
「前回授業の課題返却に時間がかかりすぎ」という意見が多かった。
毎回一人ひとりに名前を確認しながら返却したため、15分ほどかかってしまった。

ただ、この方法を取ったのは、序盤の数回の授業で「出席システムにカードをかざし、授業には出ない」という学生が頻出したため、出席確認を厳密にするためであった。
そうでない学生にとっては無駄な時間であり、改善の方策を考えたい。
具体策を提示してくれたアンケート回答もあり、参考にしたい。

ペアワークなど学生同士の話し合いの時間を増やすという意見もあった。
これも導入できる内容のときは考えていきたい。
<備考>
(未登録)