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授業科目名 文化とコミュニケーション
分類人文科学
時間割番号 CACK05
担当教員名 橋本 憲幸
開講学期・曜日・時限 後期・木・III 単位数 2
<対象学生>
全学部生
<授業の目的>
この科目は「連携開設科目(主幹大学:山梨県立大学)」です。

 本科目の目的は、自身とは異なる文化をまとった他者を把握しようとしてきた様々な思想や立場について理解するとともに、人間や出来事の別様の可能性に思考を及ぼし、その自らの思考をも反省的に捉え直すことができるようになることである。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー>(能力・資質)
全学共通教育科目向け
記号コンピテンシー(能力・資質)説明 
A共通教養多様な知識の獲得単位を取得した教養教育科目の概要と、重要な基礎的事項を説明できる。
B批評力学んだ内容を自らの言葉で的確に論評・伝達できる。
C異文化理解と外国語リテラシー自文化と異文化に対する知識と理解を基に、自己や社会のあり方について相対的視点から意見を述べることができる。
「英語」で自らの専攻分野の内容を理解し、その内容について簡単に表現することができる。
「ドイツ語・フランス語・スペイン語・中国語」で基礎的な内容について読み書き、口頭でのやりとり・意思疎通ができる。
D汎用能力5・問題解決力省察力取り組みを評価し、解決方法や計画を改善できる。
<到達目標>  到達目標とは
目標NO説明コンピテンシーとの対応
共通
1他者への眼差しに関する様々な思想や立場について理解している。A
2他者を理解しようとする思想や立場の問題点を指摘することができる。B
3他者理解の困難を理解しながらも、それでも他者を理解しようとすることができる。C
4他者に関わる自身の経験や思考を省み、その眼差しを更新することができる。D
<成績評価の方法>
目標No割合評価の観点
140%提出物等において他者に関する思想や立場を適切に説明できているか。
220%提出物等において他者に関する思想や立場の問題点を指摘できているか。
320%提出物等において他者理解の困難を引き受けながらもそれでも他者を理解しようとしているか。
420%提出物等において自身の経験を相対化し自身に批判的思考を向けられているか。
合計100% 
<授業の方法>
 本科目が連携開設科目であることに鑑み、講義はオンライン同時双方向型で実施します。Google ClassroomとGoogle Meetを使用します。「文化とコミュニケーション」のClassroomにはクラスコード【 65e775l 】を入力して参加してください。使用するMeetへのリンクはClassroomに掲出されています。
 講義に関する連絡や課題の掲示・回収もGoogle Classroomを通じて行ないます。Google Formsを活用することもあります。FormsへのリンクもClassroomに掲出します。
 毎回Classroomを通じてリフレクションを提出してもらいます。
 最終課題はレポートとし、試験は実施しない予定です。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
  1.  使用しません。各回で資料を配信する予定です。
<参考書>
  1. 橋本憲幸, 『教育と他者――非対称性の倫理に向けて』, 春風社,
    (2018年)

  2. ほか授業内で随時紹介します。
<授業計画の概要>
1タイトルなぜ文化とコミュニケーションなのか――導入
事前学習
事後学習
自身の問題意識と本科目との関係の意識化
自分の問題意識と講義を関連づけたリフレクションの提出
授業内容文化とコミュニケーションの問題系を説明する。
2タイトル文化とは何か
事前学習
事後学習
文化という言葉の使われ方の反省とその意味内容の推論
文化に関するリフレクションの提出
授業内容文化の諸定義について検討する。
3タイトルコミュニケーションとは何か
事前学習
事後学習
コミュニケーションという言葉の使われ方の反省とその意味内容の推論
コミュニケーションに関するリフレクションの提出
授業内容コミュニケーションの意味内容と成立可能性について批判的に吟味する。
4タイトル他者を理解するとはどういうことか
事前学習
事後学習
他者ならびに理解という言葉の使われ方の反省とその意味内容の推論
他者と理解に関するリフレクションの提出
授業内容他者とは誰のことなのか、他者を理解することはできるのか、根本から再考する。
5タイトル教育において他者とは誰か
事前学習
事後学習
自身の教育ないし被教育体験の反省と教育の意味内容の整理
教育と他者に関するリフレクションの提出
授業内容教育とは他者にどのように関わることであるのかを批判的に検討する。
6タイトルケアにおいて他者とは誰か
事前学習
事後学習
ケアの意味内容の探索
ケアと他者に関するリフレクションの提出
授業内容ケアとは他者にどのように関わることであるのかを批判的に吟味する。
7タイトル未来の他者とどのように向き合えばよいか
事前学習
事後学習
環境問題等で主題化される未来について知識を獲得する。
未来の他者に関するリフレクションの提出
授業内容まだ見ぬ他者に対してわれわれは何をすべきなのかを検討する。
8タイトル文明化において他者とは誰か
事前学習
事後学習
文明化の意味内容の探索
文明化に関するリフレクションの提出
授業内容文明と野蛮という二項対立的な他者への眼差しの構図と問題点を吟味する。
9タイトルオリエンタリズムにおいて他者とは誰か
事前学習
事後学習
オリエンタリズムの意味内容の探索
オリエンタリズムに関するリフレクションの提出
授業内容オリエンタリズムにおける他者表象の構図と問題点を検討する。
10タイトル文化相対主義において他者とは誰か
事前学習
事後学習
文化相対主義の意味内容の探索
文化相対主義に関するリフレクションの提出
授業内容本質主義との対比において文化相対主義を批判的に把握する。
11タイトルポストコロニアリズムにおいて他者とは誰か
事前学習
事後学習
ポストコロニアリズムの意味内容の探索
ポストコロニアリズムに関するリフレクションの提出
授業内容同化とは異なる他者関与がいかに可能かを模索する。
12タイトル優生思想において他者とは誰か
事前学習
事後学習
優生思想の意味内容ならびに現代社会との接点の探索
優生思想に関するリフレクションの提出
授業内容優生思想が他者をどのように遇するのかを批判的に吟味する。差別と排除に触れる。
13タイトル他者に寛容であるべきか
事前学習
事後学習
寛容の意味内容の推論
寛容に関するリフレクションの提出
授業内容寛容という他者への態度について批判的に検討する。多文化主義にも触れたい。
14タイトル他者と共に生きるとはどういうことか
事前学習
事後学習
共生の意味内容ならびに現代社会との接点の探索
共生に関するリフレクションの提出
授業内容共生とは誰が誰に対し何をすることなのか、思想的系譜を踏まえ検討する。
15タイトル総括
事前学習
事後学習
これまでの講義内容を踏まえた疑問点と論点の整理
講義全体のリフレクションの提出
授業内容講義全体を振り返り、「文化とコミュニケーション」の問題系を捉え返す。
<前年度授業に対する改善要望等への対応>
授業評価アンケート対象外
<備考>
状況に応じて授業計画を変更する可能性があります。