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授業科目名 理科の本質と目標・内容構成
時間割番号 KSU503
担当教員名 佃 俊明/山下 和之/長島 礼人/森長 久豊/宮崎 淳一/芹澤 如比古/福地 龍郎/杉山 雅俊/佐々木 智謙
開講学期・曜日・時限 前期・金・V 単位数 2
<対象学生>
1・2年
<授業の目的および概要>
初等,ならびに中等の理科授業における目標・内容構成を検討するために,学習指導要領をふまえて,学習の柱となる各分野(エネルギー,粒子,生命,地球)の背景にある自然科学(物理学・化学・生物学・地学)に関する理解を深める。さらに,それらをふまえた理科の教授・学習論(理科教育学)に関する理解を深めていく中で,理科の目標・内容構成に沿った理科授業デザインのための単元構想を立案する能力とそれらの実施上の課題について省察する能力を高める。
<到達目標>
(ストレートマスター)
・自然科学(物理学・化学・生物学・地学)の本質やそれらから見出される理科の見方・考え方とその育成に関する所論(理科教育学)について理解し、理科の目標・内容構成に沿った授業デザインのための単元構想を行うことができる。
(現職院生)
・自然科学(物理学・化学・生物学・地学)の本質やそれらから見出される理科の見方・考え方とその育成に関する所論(理科教育学)について理解し、理科の目標・内容構成に沿った授業デザインのための単元構想を行い,それらについて実践的な見地から考察することができる。
<授業の方法>
学習指導要領における理科の目標・主な内容・全体構造、個別の理科学習内容についての指導上の留意点(含:発展的な内容)、理科の学習評価に対する考え方、及び教科理科と自然科学との関係性を理解するとともに、「理科の見方・考え方」に関する理解が深化・拡大するように、講義と演習を行う。
さらに,上記の各学修内容をふまえた理科学習指導の具体的実践を想定した単元構想と授業デザインに関する演習を通して,理科授業デザイン能力の向上を目指す。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 40  %単元内容構想と理科授業デザインに関するレポートにより理解度を評価する。 
2受講態度 20  %ディスカッション等の積極的参加状況を評価する。 
3発表/表現等 40  %単元内容構想に関する発表内容やその改善に向けた取り組みを評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
  1. 特に指定しない。
<参考書>
  1. 文部科学省, 小学校学習指導要領,および小学校学習指導要領解説 理科編(文部科学省,2017)
  2. 文部科学省, 中学校学習指導要領,および中学校学習指導要領解説 理科編(文部科学省,2017)
  3. 文部科学省, 高等学校学習指導要領,および高等学校学習指導要領解説 理科編(文部科学省,2018)
<授業計画の概要>
第1回:オリエンテーション(理科教育の目的や問題点等に関する基本的事項の把握)(山下・佐藤・蘒原)
【講義】理科教育の目的や問題点等に関する現状を紹介し,学修に対する見通しをもつ。

第2回:学習指導要領にみる理科の目標と学習評価の在り方(含:歴史的変遷)(松森・佐藤・蘒原)
【講義】理科の目標や学習評価の在り方に関する講義を基に,理科の学力観を検討する。

第3回:学習指導要領にみる理科の内容と指導上の留意点(エネルギー)(長島・山下・蘒原)
【演習】エネルギーを柱とする学習の内容や指導上の留意点をまとめ,それらのつながりを考える。

第4回:エネルギーを柱とする学習で身につけさせるべき物理学での見方・考え方(山下・長島・蘒原)
【講義・演習】エネルギーを柱とする学習と関連した物理学の内容の理解から物理学での自然事象の見方・考え方を検討し,子どもが学習で働かせる「理科の見方・考え方」について検討する。

第5回:学習指導要領にみる理科の内容と指導上の留意点(粒子)(佃・佐藤・蘒原)
【演習】粒子を柱とする学習の内容や指導上の留意点をまとめ,それらのつながりを考える。

第6回:粒子を柱とする学習で身につけさせるべき化学での見方・考え方(佃・森長・蘒原)
【講義・演習】粒子を柱とする学習と関連した化学の内容の理解から,化学での自然事象の見方・考え方を検討し,子どもが学習で働かせる「理科の見方・考え方」について検討する。

第7回:学習指導要領にみる理科の内容と指導上の留意点(生命)(宮崎・佐藤・蘒原)
【演習】生命を柱とする学習の内容や指導上の留意点をまとめ,それらのつながりを考える。

第8回:生命を柱とする学習で身につけさせるべき生物学での見方・考え方(宮崎・芹澤・蘒原)
【講義・演習】生命を柱とする学習と関連した生物学の内容の理解から,生物学での自然事象の見方・考え方を検討し,子どもが学習で働かせる「理科の見方・考え方」について検討する。

第9回:学習指導要領にみる理科の内容と指導上の留意点(地球)(福地・山下・蘒原)
【演習】地球を柱とする学習の内容や指導上の留意点をまとめ,それらのつながりを考える。

第10回:地球を柱とする学習で身につけさせるべき地学での見方・考え方(福地・松森・山下・蘒原)
【講義・演習】地球を柱とする学習と関連した地学の内容の理解から,地学での自然事象の見方・考え方を検討し,子どもが学習で働かせる「理科の見方・考え方」について検討する。

第11回:自然科学の本質と理科の学習内容との関連に関するディスカッション(山下・佐藤・蘒原)
【演習】これまでの学修内容をふまえ,理科学習を通して自然科学の本質にどのように迫るべきかをディスカッションし,各校種や学年において育むべき「理科の資質・能力」を考える。

第12回:単元内容構想の検討と単元内容構想図の作成(山下・佐藤・蘒原)
【演習】これまでの学修内容をふまえ,単元内容を構想し単元内容構想図を作成する。

第13回:単元内容構想図の発表とディスカッション(松森・佐藤・蘒原)
【演習】単元内容構想図の内容を発表・ディスカッションするなかで,単元構想の視点を共有する。

第14回:単元内容構想図の再構成と理科授業デザイン(松森・佐藤・蘒原)
【演習】前回のディスカッションを通して見出された改善点をもとに,単元内容を再構成し,授業デザインに必要な要素を見出す。

第15回:本講義の振り返りと総括(山下・佐藤・蘒原)
【演習】本講義の到達目標と照らし合わせて,講義内容を振り返り,成果と課題を明らかにする。