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授業科目名 学校安全と危機管理
時間割番号 KCO630
担当教員名 平井 貴美代/尾見 康博/三井 一希/川本 静香
開講学期・曜日・時限 前期・月・III 単位数 2
<対象学生>
1・2年
<授業の目的および概要>
近年、学校はさまざまな危機管理上の問題への対応を迫られるようになった。本授業はそうした課題への対応能力を、理論と事例分析、および演習を通じて磨いていく。事例を分析するに当たっては、学校事故判例や統計資料、研究論文、行政文書など多様な資料を検討するとともに、現職教員学生の実践経験をプライバシーに配慮しつつ活用していく。演習では、学校運営の各領域における安全や学校危機管理上の課題を深堀りし、当該問題を構成する複雑な要因と解決の在り方を検討する。理論学習では、当該問題に関する最新の先行研究や著書などを講読するとともに、リスク学などの現代的理論基盤もあわせて学ぶこととする。
<到達目標>
【ストレートマスター】
将来のリーダーとして学校安全や危機管理上の課題について理解するとともに、採用後に担当することになる学級・授業・部活動において学校安全と危機回避のための適切な判断と行為がとれるような力を育成する。
【現職教員】
学校の危機管理におけるリーダーとして、自らが運営する学校全般、ないしは担当する学校・学級・授業・部活動および、自らがかかわる組織分掌や学年の安全や危機回避においてリーダーシップを発揮できるための知識・技能を育成する。
<授業の方法>
講義・演習
各授業者がそれぞれ、事例と理論を組み合わせた3回の授業を担当する
いずれの回でも主体的・対話的で深い学びを目指し、授業者と学生、学生相互のディスカッションを基本とした授業を行う。
実施形態
面接授業を基本とし、感染拡大の局面など必要に応じて、ライブ型やオンライン型を混用する。面接授業の実施にあたっては、マスク着用、学生間の距離を離す、定期的な換気、授業前後の消毒など、感染防止対策を徹底する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 30  %振り返りレポート 
2受講態度 30  %授業での質問、発言などの参加意欲、授業での課題に自らの意見を述べることなど 
3発表/表現等 40  %事例分析と発表 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
危機管理は、ふだんの教育活動と連続的に捉えられる部分と、まったく違う発想でアプローチしなければならない部分があります。
この授業を通じて、両者をどのように接合していけばいいのかを、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 畑村洋太郎, 危険な学校, 潮出版社, ISBN:9784267018695
  2. 尾見康博, 日本の部活, ちとせプレス, ISBN:9784908736117
  3. 堀田龍也・西田光昭(編), だれもが実践できる ネットモラルセキュリティ, 三省堂, ISBN:9784385362663
  4. 富士通エフオーエム, 教職員のための情報モラル&情報セキュリティ―事例でわかるトラブル回避法&対応策, FOM出版, ISBN:9784865102123
  5. 福岡県臨床心理士会・窪田由紀 (編), 学校コミュニティへの緊急支援の手引き(第2版), 金剛出版, ISBN:9784772415941
<授業計画の概要>
第1回:イントロダクション:教育とリスク(平井・尾見・三井)
第2回:事例研究(1)保護者対応のリーガル演習(平井)
第3回:学校危機管理の最新知識(平井)
第4回:演習(1)学校安全の推進に関する現状分析(平井)
第5回:部活動指導のリスク・マネジメント(尾見)
第6回:事例研究(2)部活動指導中の体罰やハラスメント(尾見)
第7回:演習(2)部活動指導におけるリスクヘッジを考える(尾見)
第8回:学校における自殺・自死に関わる基本知識(川本)
第9回:事例研究(3)事後対応(連携と個別対応)(川本)
第10回:演習(3)事後対応のための校内体制の構築とマネジメント(川本)
第11回:情報・セキュリティの基本知識とマネジメント(三井)
第12回:事例研究(4)ネット上のトラブルへの対応(三井)
第13回:演習(4)情報セキュリティ能力を高めるために(三井)
第14回:学校のリスクマネジメント(学校安全)に関する提案(平井・尾見・三井)
第15回:授業のまとめと振り返り(平井・尾見・三井)
定期試験は実施しない。