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授業科目名 教育政策の理論と実践
時間割番号 KCO541
担当教員名 鴨川 明子
開講学期・曜日・時限 後期・水・II 単位数 2
<対象学生>
1・2年
<授業の目的および概要>
 本授業では、諸外国や日本の他の自治体における教育政策の現状と実践上の課題について、比較研究の理論と手法を用いながら検討する。

 まず、受講生は、教育政策の歴史と現状を理解した上で、先駆的な教育政策の目的、基本的な考え方や枠組み、それに基づく実践事例について比較の理論と手法を用いながら現状分析する。

 次に、先駆的な教育政策や事例に関わる実践上の成果と課題を探究する過程を通じて、現実の学校で生じている教育課題や問題点を把握し、それを乗り越える方法を検討することによって、教育政策についての深い理解と実践的指導力の向上を目指す。その際、学校管理職や海外の事例に詳しいゲスト等を招いたり、実際に学校等に赴いたりして、生の声を聞く機会を設けることとする。

 最終的に、現職教員学生は、政策ないしは具体的施策の立案か、勤務する地域の実態や勤務校における実践事例と照らし合わせながら、より改善されたプログラムを開発することを目指す。ストレートマスターは、興味関心のある政策課題について、日本の他の自治体や諸外国の先駆的取り組みと比較しながら現状分析し考察を深める。
<到達目標>
【ストレートマスター】
 教育政策の目的や内容に関する知識・理解を深めるとともに、現実の学校で生じている具体的な問題点や課題、それを乗り越える方法について、日本や諸外国の先駆的取組などと比較し学びながら、自分なりの考えをもつことができる。

【現職教員学生】
 自らの経験に照らし合わせ、教育政策の目的・内容および機能に関する知識・理解を深める。また、自らが興味関心を持つ教育政策や具体的施策に関して、勤務している地域の実態や勤務校での実践事例と日本の他の自治体および諸外国の実践事例などと照らし合わせながら、教育現場で生じる問題点を把握しそれを乗り越えるために、具体的な政策提案(あるいは実践プログラムの開発)ができるようになる。
<授業の方法>
講義・演習
 まず、受講生は、教育政策の歴史と現状を理解した上で、先駆的な教育政策の目的、基本的な考え方や枠組み、それに基づく実践事例について比較の理論と手法を用いながら現状分析する。

 次に、先駆的な教育政策や事例に関わる実践上の成果と課題を探究する過程を通じて、現実の学校で生じている教育課題や問題点を把握し、それを乗り越える方法を検討することによって、教育政策についての深い理解と実践的指導力の向上を目指す。その際、学校管理職や海外の事例に詳しいゲスト等を招いて生の声を聞く機会を設けることとする。

(2020年度は中高一貫校と外国籍児童の多い学校訪問、2021年度は地域連携に関するオンライン学校訪問と県内出身の文科省官僚をゲストスピーカーとして招へい、2022年度はコミュニティスクールに関するゲストスピーカーの招へいによる講義を実施しました。)

 最終的に、現職教員学生は、政策ないしは具体的施策の立案か、勤務する地域の実態や勤務校における実践事例と照らし合わせながら、より改善されたプログラムを開発することを目指す。ストレートマスターは、興味関心のある政策課題について、日本の他の自治体や諸外国の先駆的取り組みと比較しながら現状分析し考察を深める。

 *対面型を基本とします。オンライン(主としてライブ)を併用して実施する可能性があります。ただし、大学全体の方針により、講義の方式を変更する場合があります。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 40  %教育政策の現状分析と政策(あるいは実践プログラム)の提案(レポート):40% 
2受講態度 30  %受講への参加態度 :30%  授業での質問、発言などの参加意欲、授業での課題に自らの意見を述べることを重視する。 
3発表/表現等 30  %国内・国外の政策研究・事例調査・先行研究に関する発表: 30%  学期中1~2回を予定 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 政策や制度は実践とはかけ離れて、少しとっつきにくいかもしれません。ですが、政策や制度に関わる大きな枠組みだけでなく、その立案や実施に携わる人々のキモチを考えると、自らの実践にもつながり役に立つと思います。
 受講生と相談しながら、何らかの形で、実際に問題の現場に赴く機会を設けたいと思っています。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 長島啓記編著, 『基礎から学ぶ比較教育学』, 学文社、2014年.
  2. 鴨川明子編, 『テキストブックアジアを学ぶ 海外調査研究の手法』, 勁草書房、2011年.
  3. 江原武一・南部広孝編, 現代教育改革論ー世界の動向と日本のゆくえ―, (財)放送大学教育振興会、2011年.
<授業計画の概要>
*受講生の興味・関心に応じて、内容や順番について柔軟に対応する。
第1回:オリエンテーション(鴨川・客員教員)
第2回:教育政策の歴史と現状―比較理論と方法を実践に役立てるために(鴨川・客員教員)
第3回:教育政策の目的や内容―チーム学校として対応等(鴨川・客員教員)
第4回:演習 教育政策と実践的課題の焦点化、現状分析と問題の把握(鴨川・客員教員)
第5回:教員政策の国家間比較分析
―アジアにおける教員評価と教員研修、その日本的特質(鴨川・客員教員)
第6回:学力政策の国際比較分析
―PISAと学力政策、次期学習指導要領と21世紀スキル(鴨川・客員教員)
第7回:日本の学校現場における実践的課題の国内比較
―児童生徒の進路選択の多様化、国際バカロレアと留学政策(鴨川・客員教員)
第8回:日本の学校現場における実践的課題の国内比較
―外国人児童生徒と多文化理解、貧困問題とジェンダー(鴨川・客員教員)
第9回:山梨県の学校現場における国際化への対応
―山梨県の政策動向と課題をつかむためのヒアリング・実践報告―(鴨川・客員教員)
第10回:山梨県の学校現場における国際化への対応
―ヒアリング・実践報告を踏まえた討議―(鴨川・客員教員)
第11回:演習 教育政策と実践的課題の再焦点化(鴨川・客員教員)
第12回:演習 実践的課題の構造化(鴨川・客員教員)
第13回:教育政策の比較分析と今後への提案1(鴨川・客員教員)
第14回:教育政策の比較分析と今後への提案2(鴨川・客員教員)
第15回:これからの教育政策と教育課題(鴨川・客員教員)