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授業科目名 教育課程の内容と編成
時間割番号 KCO500
担当教員名 梶原 郁郎
開講学期・曜日・時限 前期・金・I 単位数 2
<対象学生>
1・2年
<授業の目的および概要>
教師に必要な資質である教育内容開発と教育課程編成の基礎となる知識・技能を理解・獲得することができる。これを目的とする本授業の概要は次の通りである。(1)近年の教育課程行政の論議動向、(2)一般的・形式的能力(〇〇力、見方・考え方)の仮定と汎用性の吟味(学的知見を踏まえた吟味)、(3)「わかる」学力と「できる」学力の相違、および「わかる」学力保障を目的とする教育内容の開発事例、(4)「わかる」学力を児童生徒に保障するための教師の要件、(5)教科横断・教育課程編成を学習保障の水準で考える。
<到達目標>
本授業は上記目的の下、次の点の理解を到達目標とする。(1)近年の教育課程行政の論議動向、(2)一般的・形式的能力(〇〇力、見方・考え方)の仮定と汎用性の吟味(学的知見を踏まえた吟味)、(3)「わかる」学力と「できる」学力の相違、および「わかる」学力保障を目的とする教育内容の開発事例、(4)「わかる」学力を児童生徒に保障するための教師の要件、(5)教科横断・教育課程編成を学習保障の水準で考えるとはどういうことか。
≪ストレートマスター≫以上の諸点を、自らの学校経験を振り返りつつ理解できる。
≪現職教員≫以上の諸点を、自らの授業実践を振り返りつつ理解できる。
<授業の方法>
・授業資料とWS(ワークシート)を準備・配布して、授業内容を理解するための問題を五問程用意するので、受講生はそれを思考してWSに回答する(WSは15回目の授業時に回収するので、受講生はそれまで各自保管しておくこと)。
・授業内容のよりよい理解のために、随時みなさんの経験(参観あるいは実践した授業の経験)を省察していただきながら授業を進める。必要な資料は随時配布する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %授業内容の理解 
2小テスト/レポート 40  %WS 
3受講態度 20  %受講状況(学習意欲と授業内容の理解) 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・大学の教員も含めて私たち教師は、教育課程に関する用語である教科横断やカリキュラムマネジメント等を、(1)私たち自身の教科等の知識理解の問題から離れた、(2)教育課程の制度設計として見てはいないでしょうか。本来(1)は(2)の土台であるはずです。また〇〇力や見方・考え方に、無根拠に汎用性の言葉をくっつける傾向があります。こうした点に正面から【向き合うmind】を持って、まずは私たち自身の学力(教科の知識理解)を正面から省察できるように、問題を出題する形式で授業内容を準備します。
・試験はレポートに代える可能性があります。
・授業中は通信機器の電源は切って受講して下さい。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. J.デューイ著、宮原誠一訳, 学校と社会, 岩波書店
  2. J.Sブルーナー著、鈴木祥蔵・佐藤三郎訳, 教育の過程, 岩波書店
  3. 石井英真, 今求められる学力と学びとは-コンピテンシー・ベイスのカリキュラムの光と影-, 日本標準(900円),
    (授業開始前の週に読んでおくとよいと思います。)
<授業計画の概要>
授業15回分の内容は以下の通りです(この各項目は各時間を必ずしも指すものではない)
1. 授業のガイダンス-自らの授業経験の省察-(梶原,○○)
2. 近年の教育課程行政の論議動向(1)-〇〇力を発揮させるという教育観-(梶原,○○)
3. 近年の教育課程行政の論議動向(2)-見方・考え方を働かせるという教育観-(梶原,○○)
4. 知識と思考との関係に関する学的知見(1)-ブルーナー等の知見-(梶原,○○)
5. 知識と思考との関係に関する学的知見(2)-近年の各論者の知見-(梶原,○○)
6.「わかる」学力と「できる」学力(1)-国語算数の事例-(梶原,○○)
7.「わかる」学力と「できる」学力(2)-理科社会の事例-(梶原,○○)
8.「わかる」学力を保障する教育内容開発-教師の要件-(梶原,○○)
9. 教科横断論の実際-近年の文学教育論に見る教科横断の吟味-(梶原,○○)
10.教育課程編成論(1)-総合学習と教科学習との関係-(梶原,○○)
11.教育課程編成論(2)-各教科学習間の関係-(梶原,○○)
12.教育課程編成論(3)-総合学習・教科学習と道徳教育-(梶原,○○)
13.教育課程編成論儀における資質・能力論の整理(梶原,奥田)
14.教育の目標と評価の方法-機器の活用と授業記録・事前事後質問-(梶原,○○)
15.試験と総括(梶原,○○)