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授業科目名 看護倫理学(連携開設科目)
時間割番号 GNCK03
担当教員名 米田 昭子/山下 早苗
開講学期・曜日・時限 後期・(未登録)・(未登録) 単位数 2
<対象学生>
医工農学看護学専攻
<授業の目的および概要>
看護における倫理の概念を概観するとともに、倫理原則、看護実践上の倫理的課題、倫理的問題解決技法などについて深く追求できるように教授する。
<到達目標>
(知識・理解)
1.看護倫理についての基本的知識、関連する概念、用語について学び、理解し、説明することができる。
2.倫理問題を検討するために必要となる法律や指針、倫理綱領、倫理原則などについて理解し説明することができる。
3.専門看護師が行う臨床における倫理的調整について理解することができる。

(思考・判断・表現/思考・技能・実践)
4.看護実践上の倫理的課題を提示し、その問題点を指摘することができる。
5.倫理的調整を必要とする事例について、その問題点に関する分析プロセス、解決方法などをプレゼンテーションし、討論することができる。

(態度・志向性)
6.上記を通して、看護職が持つべき倫理的姿勢と責務について学ぶことができる。
7.倫理的感受性を高めることができる。
<授業の方法>
倫理的に考える力をどのように高めていくことができるか内省行動を体験しながら、現場での倫理的側面の調整力や指導、教育への課題に気付くよう講義及び演習形式で(グループ学習・討論)学習する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 30  %(知識・理解) プレゼンテーション及び発表資料、レポート内容 
2受講態度 30  %(態度・志向性) 授業姿勢、グループ学習及びプレゼンテーションにおける積極的貢献 
3発表/表現等 40  %(思考・判断・表現/思考・技能・実践) プレゼンテーション及び発表資料の内容 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
【履修上の注意】
◎第1回から第5回の授業は、遠隔授業で、静岡県立大学看護学研究科大学院生とのコラボレーションで行います。
法律や指針、倫理綱領、倫理原則等の倫理的知識について、復習をし、参加してください。
プレゼンテーションは、自己の専門分野に関連する課題について、基本的な倫理の知識を用いながら発表してもらいますので、準備をして臨んでください。

【学生へのメッセージ】
講義及びプレゼンテーションを通して、看護実践において何が倫理的課題なのか、そして、それを解決するために何をすべきかを活発に討論しましょう。

連絡、相談は 以下へ
米田研究室 109 メール:yonedaok@yamanashi-ken.ac.jp
<テキスト>
  1. 小西恵美子編, 看護倫理 よい看護 良い看護師への道しるべ 第3版, 南江堂
<参考書>
  1. サラT.フライ メガン-ジェーン・ジョンストン著 片田範子・山本あい子訳, 看護実践の倫理 第3版 倫理的意思決定のためのガイド, 日本看護協会出版会
  2. 手島恵監修, 看護者の基本的責務2017年版 定義・概念/基本法/倫理, 日本看護協会出版会
  3. 井部俊子監修, 医療倫理のABC 第4版, メヂカルフレンド社
<授業計画の概要>
第1回 看護倫理の重要性(講義)(山下)
1)倫理学の分類
2)看護倫理とは何か
3)看護倫理のアプローチ
第2回 看護倫理に関係する重要な概念(山下)
1) 和
2) コンパッション
3)ケアリング
4)専門職
5)アドボカシー
6)協力と協働
第3回 看護専門職としての役割と責任(講義)(山下)
1)道徳的盲目
2)道徳的無関心
3)道徳的苦悩
4)道徳的ジレンマ
5)道徳的感受性
6)ICN「看護師の倫理綱領」
7)日本看護協会「看護者の倫理綱領」
第4回 倫理的問題に対する思考(講義)(山下)
1)倫理的意思決定モデルを理解する
第5回 倫理的問題に対する思考(事例演習)(山下)
2)事例検討を通して、倫理的問題に対する思考を深める
第6回 ワークショップ(演習) (米田)
1)インフォームドコンセント (ロールプレイ)
2)終末期ケア (ケースカンファレンス)
第7回 看護実践における倫理的調整―問題の認定・分析・解決・評価(講義・演習) (米田)
ペーパー事例を共有し、検討を通して、自己の考え(価値、判断)と他者の意見を比較考量する。
第8回 看護実践における倫理的調整―問題の認定・分析・解決・評価(講義・演習)(米田)
倫理的問題の解決に向けた倫理原則や概念などの知識及び倫理的調整の在り方について体系的に理解する。 ①解釈学的アプローチを学ぶ
第9回 看護実践における倫理的調整―問題の認定・分析・解決・評価(講義・演習) (米田)
倫理的問題の解決に向けた、倫理原則や概念などの知識及び倫理的調整の在り方について体系的に理解する。 ②解釈学的アプローチを用いて演習する
第10回 臨床における倫理的価値の対立としての葛藤が生じる背景を知る(講義)(米田)
専門看護師の倫理調整活動を通して、高度看護実践における倫理的調整の実際について学ぶ。
第11回 高度看護実践において倫理的調整を必要とする事例の検討 ①(米田)
(グループワーク、プレゼンテーション)
専門看護師が行う成人看護領域における倫理的調整を必要とする事例について討論を行い、解決の技法について学ぶ。
第12回 高度看護実践において倫理的調整を必要とする事例の検討 ②(米田)
(グループワーク、プレゼンテーション)
母性看護、小児看護、産婦人科・小児医療の場における倫理調整を必要とする事例について討論を行い解決の技法について学ぶ。
第13回 高度看護実践において倫理的調整を必要とする事例の検討 ③(米田)
(グループワーク、プレゼンテーション)
老年看護、在宅看護、高齢者医療における倫理的調整を必要とする事例について討論を行い解決の技法について学ぶ。
第14回 高度看護実践において倫理的調整を必要とする事例の検討 ④(米田)
(グループワーク、プレゼンテーション)
精神看護、精神医療の場における倫理調整を必要とする事例について討論を行い、解決の技法について学ぶ。
第15回 総括 看護職がもつべき倫理的責任と姿勢(討議 総評)(米田)
看護職がもつべき倫理的責務と姿勢について1回から14回までの講義、演習を振り返り、学びを深める。