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授業科目名 環境微生物資源学特論
時間割番号 GLB504
担当教員名 大槻 隆司
開講学期・曜日・時限 前期・月・II 単位数 2
<対象学生>
生命環境学専攻の学生
<授業の目的および概要>
地下資源の枯渇が懸念される今日、地球規模で循環する資源の有効利用は喫緊の課題である。鉱物を含む地球上の資源は、様々な生物が織りなす生態系の中で循環している。近年、地球上の資源の有効利用のために、生物多様性を維持することが不可欠なことが理解されつつある。本講義では、様々な環境に適応した微生物について、その動態や生態系における役割を理解し、微生物の機能を活用した環境資源の効率的利用技術について論じる。
<到達目標>
一部の生物は構成有機物を他者には利用しにくい形で蓄積する。これら難利用性のバイオマスを資源として用いるのは容易ではなく、従来の産業では効率的な利用技術の開発はおざなりにされてきた。また、メタンハイドレートの生成や鉱物資源の循環にも微生物が関与していることが明らかにされている。生物は進化の過程で、環境資源を利用する様々な機能を発達させてきた。これらの生物の生存戦略を理解し、分子および細胞レベルで機能を活用する技術等を学ぶ。
<授業の方法>
講義形式を基本とするが、必要に応じて講義に沿ったテーマについての議論や発表を行う。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1受講態度 50  %修得した知識を整理し、自身の論理的主張を形成することを主眼とするため、主体的な行動姿勢を重視する。 
2発表/表現等 50  %講義の進行に伴い、必要に応じて受講者自身の考えを発表する機会を設ける。論理に基づく戦略的な主張を高く評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
微生物学、培養工学、生化学、分子生物学等について学部専門科目で修得した程度の基礎知識を要する。
<テキスト>
  1. 指定しない
<参考書>
  1. 指定しない
<授業計画の概要>
第1回 講義の概要と課題提示
第2回 物質循環と微生物
第3回 生物多様性の意義
第4回 環境微生物の解析手法1 核酸の解析
第5回 環境微生物の解析手法2 微生物機能の解析
第6回 生態系とバイオマス
第7回 バイオマス利用の過去と未来
第8回 分子レベルでみた生物機能の理解と利用
第9回 細胞レベルにおける生物機能の理解と利用
第10回 生物産業と生物機能1 生物機能の工業利用
第11回 生物産業と生物機能2 環境保全と生物工学
第12回 生物産業と生物機能3 生物利用資源技術と経済性
第13回 多様性を生かした生物工学
第14回 次世代の環境調和型プロセスの可能性
第15回 総括