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授業科目名
担当教員
線形代数学II
服部 元信
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TPC104 C 2 (未登録) 1 後期 IV
[概要]
 線形代数は,自然科学はもとより,社会科学などの分野にも応用可能な極めて重要な科目である.本講義では,線形代数Iに引続き線形代数について学ぶ.具体的には,線形空間,線形写像,固有値及び固有ベクトルなどについて学習する.これらの理論を理解するとともに,定理を使いこなし正しく計算できるようになることを目標とする.抽象的な概念が多くなるが,線形代数の本質を理解し,応用をするのに欠くことができない内容である.
[具体的な達成目標]
(1)ベクトルの線形独立性,線形空間,線形部分空間に関する証明や計算ができる.
(2)線形空間の基底に関する計算ができる.
(3)線形写像について理解し,線形写像の表現行列の計算ができる.
(4)行列の固有値,固有ベクトルを求めることができる.
(5)線形変換の標準形を求めることができる.
(6)2次形式の標準形を求めることができる.
[必要知識・準備]
線形代数学Iの内容を全てしっかりと理解している必要がある.特に,行列の基本変形,逆行列の計算,行列の階数の計算,連立一次方程式の解法などが重要である.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 33  %目標(5),(6)について,行列を対角化する手順,グラム・シュミットの直交化法,2次形式を標準形へ変形する手順などについて理解度を評価する. 
2試験:中間期 47  %目標(1),(2),(3),(4)について,ベクトルの線形独立性,線形空間の基底,基底の変換行列,線形部分空間,線形写像の表現行列,固有値・固有ベクトルの求め方などについての理解度を2回の試験で評価する. 
3小テスト/レポート 20  %毎回の講義内容の理解度,講義内容に関する英語文献の理解度を評価する. 
[教科書]
  1. 石原園子, やさしく学べる線形代数, 共立出版, ISBN:4320016602
[参考書]
  1. 川原雄作 [ほか], 線形代数の基礎, 共立出版, ISBN:4320014766
  2. 川原雄作 [ほか], 詳解線形代数の基礎, 共立出版, ISBN:4320016750
  3. 薩摩順吉, 四ツ谷晶二, キーポイント線形代数, 岩波書店, ISBN:4000078623
[講義項目]
第1回:線形空間
第2回:線形部分空間
第3回:基底と次元
第4回:基底の変換
第5回:中間評価1:第1〜4回の総括とまとめ
第6回:線形写像
第7回:基底の変換と表現行列
第8回:固有値,固有ベクトル
第9回:中間評価2:第6〜8回の総括とまとめ
第10回:線形変換の標準形
第11回:ケーリー・ハミルトンの定理
第12回:グラム・シュミットの直交化法
第13回:実対称行列の対角化
第14回:2次形式
第15回:最終評価:第10〜14回の総括とまとめ
[教育方法]
・面接授業が実施できる状況にない場合は,ライブ配信で講義を行う予定である.
・穴埋め式の講義ノートを中心に講義を行う.受講者は,事前にe-learningのページから講義ノートを印刷しておくこと.
・毎回,講義の初めに前回の内容に関する10〜15分程度の小テストを行う.また,講義の最後にはその回の内容に関する小テストを行う(場合によっては,宿題とする).
・小テストの解答例,過去の試験問題とその解答例はe-learningのページに掲載する.
・中間評価1,2,最終評価は対面で実施する予定.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
・本科目は選択科目であるが,理工系学生に必須といえる内容を含んでいる.
・講義項目には,後続科目「知的システムI(3年前期,必修)」,「数値計算(3年前期,選択)」,「コンピュータグラフィックス及び演習(3年後期,選択)」の理解に必要な内容を含んでいる.
・毎回講義の後には必ず復習をして次回の小テストに備えること.
・線形代数に関する参考書は非常にたくさんあるので,演習問題が豊富にあるものを1冊用意することを勧める.