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授業科目名
担当教員
流体工学I
角田 博之
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TME215 2 (未登録) 2 後期 IV
[概要]
 空気や水などの流体に関連する諸現象と流体運動を支配する基本原理との因果関係を明確にするための考え方を学び,流れに関する基本法則や定理を確実に使いこなすことを目指して,以下の基本項目に関して講義する.
 1)物理量に対する次元と単位
 2)流体の性質と物性
 3)静止した流体に対する力学(静水力学)
 4)流体の質量保存とエネルギー保存
 5)流体に働く力と運動量理論
[具体的な達成目標]
本講義では,『機械工学の基礎』の一つとして「流体工学」について学ぶ.特に,流体静力学ならびに動力学に関して以下の4つの基本的問題を解決する能力を身に付けることを達成目標とする.
 1)流体がもつ粘性の意味を理解し,流れに伴うせん断応力の大きさを求められること.
 2)圧力について理解し,静止した流体に働く圧力(静水圧)の大きさを求められること.
 3)静止流体中の平板に作用する圧力による力(全圧力)ならびにその作用点(圧力中心)を求められること.
 4)連続の式ならびにベルヌーイの定理の物理的意味を理解し,簡単な流れに適用できること.
 5)運動量理論の意味を理解し,それらを簡単な流れに適用できること.
[必要知識・準備]
『基礎教育』部門に相当する科目の中で特に「数学(微積分学)」と「物理(力学)」に関しての基礎知識を修得しておくこと.また,『基礎工学』部門の中で「材料力学」と「熱力学」に関して本講義と関係する内容を修得していることが望ましい.具体的な科目名と必要知識を以下に列挙する.
 1)微分積分学及び演習(特に,微分・積分の定義と工学的意味)
 2)基礎物理学I(特に,ベクトルの意味と内積ならびに力学初歩)
 3)材料力学I(特に,応力とひずみの関係)
 4)熱力学及び演習(特に,熱力学第1法則)
本科目に続き「流体工学IIおよび演習」,「流体工学III」が開講されている.これらの科目を履修する前提として,本科目の単位を取得することが望ましい.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 30  %達成目標と関連した問題を課し,目標の理解度を評価 
2試験:中間期 30  %達成目標と関連した問題を課し,目標の理解度を評価 
3小テスト/レポート 40  %Moodle小テスト,講義項目毎に課すレポート課題 
[教科書]
  1. 日本機械学会 編, JSMEテキストシリーズ 流体力学, 日本機械学会, ISBN:4888981191
[参考書]
  1. 吉野章男,菊山功嗣,宮田勝文,山下新太郎, 流体工学演習, 共立出版, ISBN:4320080505,
    (演習書として講義の参考にすることが望ましい)

  2. 古屋善正,村上光清,山田 豊, 流体工学, 共立出版, ISBN:4254230346,
    (朝倉書店)

  3. 中村育雄,大坂英雄, 機械流体工学, 共立出版, ISBN:432008022X
  4. 望月修, 図解流体工学, 朝倉書店, ISBN:4254230982
[講義項目]
 1.講義の概要と目標,第1章 はじめに,第2章 次元と単位
    ☆流体工学で学ぶこと,様々な流れ,SI単位と工学単位,次元
 2.第3章 流体の性質と物性
    ☆流体の特徴,流体の物性(密度と比重,粘性と粘性係数,ニュートン流体)
 3 第4章 静止した流体の力学(その1)
    ☆流体に作用する力,圧力の等方性,静水圧
 4.第4章 静止した流体の力学(その2)
    ☆液柱高さによる圧力表示,液柱圧力計,静止流体における圧力の釣り合い条件
 5.第4章 静止した流体の力学(その3)
    ☆等圧面,浮力と浮揚体
 6.第4章 静止した流体の力学(その4)
    ☆面に働く全圧力と圧力中心
 7.第4章 静止した流体の力学(その5)
    ☆面に働く全圧力と圧力中心
 8.*** 中間総括評価・まとめ ***
 9.第5章 流れの基礎理論(その1)
    ☆流れの表記法と座標系,流れを表す線
10.第5章 流れの基礎理論(その2)
    ☆流線と流管,流跡線と流脈線
11.第5章 流れの基礎理論(その3)
    ☆質量保存則と連続の式,エネルギ保存則
12.第5章 流れの基礎理論(その4)
    ☆ベルヌーイの式
13.第5章 流れの基礎理論(その5)
    ☆ベルヌ-イの定理の応用(粘性摩擦や外部仕事がある場合)
14.第5章 流れの基礎理論(その6)
    ☆運動量の法則
15.*** 期末総括評価・まとめ ***
[教育方法]
2021 年度はコロナ感染防止対策のために,以下の教育方法をとる.
1) 講義ビデオを Microsoft Stream で配信する.講義前日の午後にアップロードするので,都合の良い時間帯に視聴すればよいが,下で説明するオンライン講義が始まるまでに視聴を終えること.
2) 講義時間帯の 15:45 頃に zoom によるオンライン講義を開始する.講義ビデオの中で数名(ランダムに指定)に質問をするので,指された学生はオンライン講義に参加して質問に答えること(特別な理由なくオンライン講義に欠席して質問に答えなかった場合は,下記の小テストを受験したかどうかにかかわらず,当日の講義に欠席したものとみなす).質問を受けていない場合にはオンライン講義への参加は自由であるが,講義内容に関して質問がある,あるいは,講義資料の隠してある部分の答えを知りたい場合にはオンライン講義に参加する.
3) ビデオ配信した講義内容の理解度をみることと,講義出欠の確認のために,講義時間帯の 16:00 頃から Moodle で小テストを行う.小テストにはパスワードを設定し,パスワードは講義ビデオの中で知らせる.小テストを受験できる時間は 30分間( 16:00 〜 17:00の間の30分)に限定する.小テストの受講をもってその日の講義に出席したとみなす.また,評価基準で説明したように,小テストの点数を評価点に加点する.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
●オフィスアワー: 講義終了後または月曜日第V限(A1-109-2室)