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授業科目名
担当教員
技術者倫理
手塚 芳一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TJM207 2 (未登録) 2 後期 V
[概要]
科学技術の進歩を人間社会の適切な発展に結びつける役割を担う技術者には高い倫理観が求められるが、これまでの歴史上、倫理観の欠如で各種の問題が発生し、科学技術の急速な発展に支えられるソサエティー5.0に向かうこれからもその恐れがある。これからの技術者はさらに発展する科学技術に携わるにあたり、一層充実した倫理的自律性が求められる。これまでに発生した事例などを教訓として技術者倫理の必要性と在り方を理解し、倫理問題を解決する方法や対処の仕方が身につけられる。
[具体的な達成目標]
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者が社会に対して負っている責任について理解し、さらに技術者として自己の社会的責任を認識し、それに基づき実際にどのようになすべきかを自ら考え行動できるようになる。
(1)技術者倫理の意義を理解できること
(2)技術者が倫理的に適切な役割を果たすために必要な義務と責任を理解できること
(3)技術者の倫理的なあり方を理解できること
(4)科学技術の各分野の倫理的課題に対する技術者の役割を理解できること
[必要知識・準備]
社会で起きていることに関心をもち、それに対する自分なりの見方や考え方で考察し、技術者が与えている影響について具体的に調べてみる。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 30  %技術者倫理全般に関する理解と自分の考えや意見をしっかり表現できる 
2小テスト/レポート 20  %事例等について自分なりの考えをもとに適切な判断および表現ができる 
3受講態度 50  %振り返りシート(OPP)を用いて、講義の内容について自分の考えや意見を表現できる 
[教科書]
  1. 杉本泰治  高城重厚, 技術者の倫理入門, 丸善, ISBN:4621075640
[参考書]
  1. 畑村洋太郎, 失敗学のすすめ, 講談社
[講義項目]
各回の講義内容
第1回「技術者倫理とは?」なぜ技術者は倫理的責任があるのか
第2回「法と倫理」法と倫理の関係及びPL法等の限界
第3回「技術の危険と魔性」技術の危険とは?魔性への対処とは?
第4回「技術の限界」科学技術の巨大化による問題点と方法論について
第5回「工学技術とは」工学技術の不完全性と不確実性
第6回「役割と義務」技術者の役割原則(NSPE)と義務とは?
第7回「専門職」技術者が専門職であるために
第8回「組織の中の技術者」スペースシャトル事故に学ぶ
第9回「内部告発」利害の相反と内部告発
第10回「過去に学ぶ」技術者倫理実現の方法
第11回「失敗の知識化」失敗学の要点
第12回「SDGsとCSR:技術者の使命」企業の社会的責任と技術者に求められる課題
第13回「研究倫理」不正行為の現状と研究室の倫理
第14回「研鑽の必要性」技術者は継続研鑽で倫理観を維持
第15回 総括評価・まとめ
[教育方法]
・テーマに沿った講義と映像資料を用いた事例紹介で理解を深める
・毎回振り返りシート(OPP)を記入することにより、技術者としての倫理感を身につける
・レポートでは自分の考えを簡潔にわかりやすく表現する力を身につける
・R3年2月時点で、授業の実施形態はTeamsを使った「ライブ型」で行う予定です
・Moodleに関連資料の提示及びOPPシートの提出を行います
[実務経験のある教員による授業科目の概要]
外資系企業に13年間勤務し、その間アメリカのエンジニアリング部門でシステム開発のプロジェクトリーダーとして製品開発に携わった。また山梨県品質管理研究会のTQM部会員として品質管理の在り方に関する検討や研修会等の講師を務めている。これらの経験を通して、技術者として必要とされる倫理観について具体的な事例を参考に、わかりやすく講義を進めいていく。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
(未登録)