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授業科目名
担当教員
量子力学
内山 智香子
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TEE314 2 (未登録) 3 前期 II
[概要]
トンネル効果をはじめ、原子や電子などのミクロレベルでは我々の直観と反する現象が多く存在する。このようなミクロレベルでの現象を記述するために必要な数学的道具を提供するのが、量子力学という分野である。この講義では、演習問題やコンピュータシミュレーションを利用しつつ、量子力学の基本原理を学ぶことを目的とする。
[具体的な達成目標]
1.光や物質の波動性と粒子性の意味について説明できること。
2.不確定性関係を波束を用いて説明できること。
3.シュレディンガー方程式と波動関数の意味について説明できること。
4.波束と群速度について説明できること。
5.1次元ポテンシャルに対するシュレディンガー方程式の解を求めることができること。
6.調和振動子に対するシュレディンガー方程式の解の意味を説明できること。
7.量子力学の一般的な枠組みを説明できること。
[必要知識・準備]
線形代数、微分方程式、波動力学
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 80  %電気電子工学を学ぶために必要な三角関数、複素数、フェーザー、微分・積分、微分方程式等について到達目標の6割以上を理解している 
2小テスト/レポート 20  %演習問題についての理解度 
[教科書]
  1. 小野寺 嘉孝, 演習で学ぶ量子力学, 裳華房, ISBN:478532211X
[参考書]
  1. 猪木 慶治、川合 光, 量子力学1, 講談社, ISBN:406153209X
  2. 松下 栄子, 量子論のエッセンス, 裳華房, ISBN:4785328282
[講義項目]
【講義項目】
第 1 回 量子力学誕生までの歴史(1)光の波動性・水素原子の発光スペクトル
第 2 回 量子力学誕生までの歴史(2)原子模型・物質の波動性と粒子性
第 3 回 量子力学誕生までの歴史(3)黒体輻射
第 4 回 量子力学誕生までの歴史(4)固体の比熱
第 5 回 量子力学誕生までの歴史(5)気体分子運動論
第 6 回 量子力学誕生までの歴史(6)解析力学
第 7 回 量子力学誕生までの歴史(7)確率分布
第 8 回 量子力学の特徴:不確定性関係・波動性と粒子性
第 9 回 シュレディンガー方程式・波動関数の確率的解釈
第10回 シュレディンガー方程式・自由粒子に対する解法
第11回 物理量の期待値
第12回 調和振動子・不確定性関係
第13回 1次元ポテンシャルに対するシュレディンガー方程式の解(1)
第14回 1次元ポテンシャルに対するシュレディンガー方程式の解(2)
第15回 総括および評価
【達成目標】
第 1 回 光の波動性と粒子性について理解し、説明できる。
第 2 回 物質の波動性と粒子性について理解し、説明できる。
第 3 回 黒体輻射について理解し、説明できる。
第 4 回 固体の比熱について理解し、説明できる。
第 5 回 気体分子運動論について理解し、説明できる。
第 6 回 解析力学の概略について理解し、例を用いて説明できる。
第 7 回 確率分布について理解し、説明できる。
第 8 回 量子力学の特徴:不確定性関係について理解し、説明できる。
第 9 回 シュレディンガー方程式・波動関数の確率的解釈について理解し、説明できる。
第10回 自由粒子に対するシュレディンガー方程式の解法について理解し、説明できる。
第11回 量子力学における物理量の期待値の求め方について理解し、説明できる。
第12回 量子的な調和振動子の表現方法について理解し、説明できる。
第13回 1次元井戸型ポテンシャルに対するシュレディンガー方程式の設定方法を理解し、説明できる。
第14回 1次元井戸型ポテンシャルに対するシュレディンガー方程式の解法を理解し、説明できる。
第15回 総括および評価
[教育方法]
演習問題やコンピュータシミュレーションを多用して、量子力学の原理を学ぶ。
[実務経験のある教員による授業科目の概要]
担当教員は、理化学研究所にて基礎科学特別研究員として勤務した経験を有する。その際、フォトンの媒介による原子間の量子コヒーレンスの生成と消滅のダイナミクスについて、フォトンを表す調和振動子や電子等の量子力学的性質に基づく量子統計力学的手法を用いた研究を行った。本講義では、上記研究の経験を生かし、量子力学の初歩がどのように研究の最前線に生かされるのか、演習などの実践を交え、折に触れて説明を行う。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
(未登録)