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授業科目名
担当教員
交通計画・設計
武藤 慎一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TCE229 2 (未登録) 2 後期 II
[概要]
交通計画・設計は,土木環境工学における計画系科目の応用分野の中心的科目の一つである.交通計画・設計では,まず交通計画の立案に必要な交通需要の将来予測手法と,どの交通計画案を採用するかを決定するための費用便益分析に関する理解を深め,それを踏まえて都市交通計画の基本的な流れを学習する.次に交,通設計のための交通流モデルの理論と,道路計画および道路設計の基礎的知識に対する理解を深め,道路設計の基本的な流れを学習する.
[具体的な達成目標]
本講義は,専門基礎学力,問題の把握および専門知識の応用力を身につけることを目標とする.具体的な達成目標は以下のとおりである.
1.交通計画立案のための調査について,それぞれの特徴が説明できる.
2.段階的交通需要予測手法の各段階の内容を理解し,各段階で用いられるモデルを用いた需要予測計算が行える.
3.費用便益分析の概要が説明でき,交通計画実施による便益計算が行える.
4.自動車交通の渋滞等の交通現象のメカニズムを理解し,交通流モデルの計算が行える.
5.道路設計の流れを理解し,実際の設計に必要な各種諸元の計算が行える.
[必要知識・準備]
必要知識として計画に関する基礎科目としての「計画学基礎」,「都市計画」を受講することが望ましい.それ以外にも,微分・積分,確率・統計といった数学の基礎知識,経済学や社会学といった社会科学の教養および時事問題に対する関心を持つことが望ましい.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %達成目標の4~5が達成できたかを評価する. 
2試験:中間期 40  %達成目標の1~3が達成できたかを評価する. 
3小テスト/レポート 20  %達成目標の達成度の確認のための演習課題,レポート課題を課す. 
[教科書]
  1. 秋山孝正,奥嶋政嗣,武藤慎一,井ノ口弘昭, すぐわかる応用計画数学, コロナ社, ISBN:9784339028799
[参考書]
  1. 久保田尚,大口敬,高橋勝美, 読んで学ぶ交通工学・交通計画, 理工図書, ISBN:9784844607540
[講義項目]
本講義では,前半で交通計画の内容を説明し,後半は交通設計の内容を説明する.
1.交通計画・設計の総論と交通調査
2.段階的交通需要予測の概要と生成,発生,集中交通量予測
3.分布交通量と分担交通量の予測
4.交通ネットワーク分析
5.最短経路探索と交通量配分
6.費用便益分析のための交通需要行動
7.費用便益計算
8.中間評価:中間総括・まとめ
9.交通流とそのモデル化
10.道路の交通容量と需要超過割合
11.平面交差点の容量と制御
12.ルート選定の概要
13.道路設計のための諸元計算
14.道路の平面設計計算
15.評価:総括・まとめ
予習:事前に掲示する講義資料をよく読んでおくこと.
復習:授業で行った内容の理解を深め,演習等の問題は自力で解けるようにしておくこと.
[教育方法]
講義ではスライドに教科書の要点および事例を示す.また,理解度の確認を兼ねて課題レポート提出や中間評価,期末評価を実施し,それらを併せて成績評価を行う.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《土木環境工学科》
(C) 専門基礎学力
 土木材料・力学一般、構造工学・地震工学、地盤工学、水工水理学、交通工学・国土計画、土木環境システムの基礎を理解して、これを説明することができる。
(F) 問題の把握および専門知識の応用力
 基礎科目で習得した知識・技術を課題探究、問題解決に応用することができる。
[その他]
本科目は以下のような位置づけである.
 計画学基礎および演習 → 都市計画 → 交通計画・設計 → 景観工学 → エンジニアリングデザイン