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授業科目名 観光地域計画論
時間割番号 LST325
担当教員名 菊地 淑人
開講学期・曜日・時限 後期・水・IV 単位数 2
<対象学生>
3年生
<授業の目的および概要>
 観光地域計画とは、観光地づくり、観光を活かした地域づくりのための指針であるとともに、ステークホルダーが目標を共有し、協働して実行していくためのプロセスでもある。
 本講義では、観光地経営という観点から「観光計画(観光地域計画)」及び「観光地計画」立案の意義や理論、実際の策定手法について、演習を交えながら検討する。一連の学習を通じて、観光地域計画に関する基礎的な知識と策定のための基本的な技術を修得する。

※本科目は、「地域課題・専門科目」である。
※本科目は、「未来創造・専門科目」である。
<到達目標>
1)観光地域計画の意義及び立案に関する基本的な考え方を理解できる。
2)計画策定演習を通じて、観光地域計画立案のための基本的な技術を修得する。
3)計画という観点を通じて、観光政策・観光経営・観光資源の結びつきについて理解したうえで、観光地域マネジメントの全体像を理解できる。
<授業の方法>
※※授業実施方法は2021年2月現在の予定であり、今後の状況で変更する可能性がある※※
本科目は、【面接授業】として実施する予定。教室換気のうえ、マスク着用・座席間隔の遵守などの感染対策を徹底すること。

スライド、映像等を用いた講義形式の授業と計画策定に関連する演習、また演習課題の合評会を併用して授業を構成する。計画策定演習では、講義内容を踏まえ、対象地域の現地調査から計画立案に至る一連の計画策定プロセスを実践し、合評会を経ることで、策定にあたっての基本的な考え方や技術を主体的に身につける。詳細は初回授業時に説明する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1受講態度 20  %講義内容に対する課題意識(授業への参加意欲) 
2発表/表現等 80  %演習課題についての提出物/合評会でのプレゼンテーション 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・本講義は、観光政策・観光経営・観光資源・地域計画等に関する基本的な知識を前提とすることから、観光分野の講義(「観光政策科学概論」「観光政策論」「観光産業論」等)を履修済であることが望ましい。
・観光地を訪れる際には訪問先の観光関連計画に目を通してから訪問するなど、観光と計画の関係について日頃から考えるように努めること。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 公益財団法人日本交通公社, 観光地経営の視点と実践, 丸善出版, ISBN:978-4621087268
  2. 山田拓, 外国人が熱狂するクールな田舎の作り方, 新潮社, ISBN:978-4106107481
  3. 大社充, 地域プラットフォームによる観光まちづくり: マーケティングの導入と推進体制のマネジメント, 学芸出版社, ISBN:978-4761525460
  4. 日本政策投資銀行 地域企画部, 観光DMO設計・運営のポイント――DMOで追求する真の観光振興とその先にある地域活性化, ダイヤモンド社, ISBN:978-4478084274
  5. 西村幸夫/‎ 野澤康, まちを読み解く ─景観・歴史・地域づくり─, 朝倉書店, ISBN:4254266464
<授業計画の概要>
1 ガイダンス:何のための計画か
2 観光計画の概念と計画策定(1):観光計画の意義と目的/観光計画の歴史的変遷
3 観光計画の概念と計画策定(2):観光計画の構造/内容構成と策定プロセス
4 観光計画における着眼点(1):地域の特性/地域資源の保全と活用/滞在環境のしかけづくり
5 観光計画における着眼点(2): 観光地ブランディングとプロモーション/観光地域づくりと財源
6 【演習課題1(説明/作業)】観光ウェブサイトの分析
7 【演習課題1(発表)】観光ウェブサイトの分析

※※以下の内容についてはコロナウィルス感染症をめぐる今後の状況次第で課題内容を変更する可能性がある※※
8 【演習課題2(説明)】富士河口湖町における観光地計画の策定(課題説明)
9  【演習課題2(作業)】富士河口湖町における観光地計画の策定(基礎調査/方向性等の検討):各自で作業を進める(必要に応じて個別に相談)
10  【演習課題2(中間報告会)】富士河口湖町における観光地計画の策定
11-14  【演習課題2(作業)】富士河口湖町における観光地計画の策定(調査・立案作業の実施)
15 【演習課題2(合評会)】


<演習課題2について>
・複数回現地を訪問し、地域の観光課題を発見し、解決策を提案するものである。
・実施にあたり、全員で、富士河口湖町観光課担当者へのヒアリング及び現地視察を実施する(半日程度の予定)。
・その後、各自で富士河口湖町を訪れ、計画策定のための調査を行う。
・成果については、富士河口湖町観光担当者及び受講学生で合評会を行う。
・山梨大学と富士河口湖町の包括的連携協定に基づき、現地までの調査旅費の一部について補助を行う。多くの成果が出せるように、積極的な調査を実施すること(詳細は初回授業時に説明する)。
・演習課題については授業時間外でも随時指導を行う。

※授業の具体的なスケジュールについては、受講人数等を踏まえ、変更する場合がある。
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
独立行政法人の研究所にて文化遺産を中心とした地域資源の保全・継承とそのための計画策定等に関する調査研究・実務等に従事していた。また、現在も市町村との共同研究として、地域資源の調査及び計画策定に関する実務に従事している。こうした実務経験、実践的感覚を活かした授業を展開する。