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授業科目名 生物資源論
時間割番号 LPC211
担当教員名 村松  昇/矢野 美紀
開講学期・曜日・時限 前期・水・IV 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
衣食住の普段の生活の中で、人々がどのような生物をどのように利用してきたか現在および過去の利用形態と、加工・生産の手法についての概略を理解する。これらの知識をもとに今後の生物資源の利用や保護の在り方がどうあるべきかについて、自分なりの考え方を持つことができるようにする。
 ※本授業科目は、「地域課題・専門科目」です。
<到達目標>
自然との係わり中で狩猟・採集の生活を送ってきた我々の祖先が、定住し一部の有用植物は栽培化するようになり、またその一部は、他の材料で代替するように変化してきました。この道のりにいて概説するとともに、主要な生物については、その利用法、栽培法、加工法について述べます。
<授業の方法>
講義形式で行う。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %15回目に行う総括的なまとめによって評価する 
2試験:中間期 40  %8回目に行う中間的なまとめによって評価する 
3小テスト/レポート 15  %講義終了時に提出された小レポートにより評価 
4受講態度 5  %日頃の受講態度 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
毎回の講義時間中に書いていただくリアクションペーパーの内容、中間評価及び期末評価の得点を総合的に評価して評点とします。テキストは特に使用しませんが、学習を進めるにあたって、参考図書を見た方が分かりやすいと思います。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 天野卓ほか著 , 生物資源とその利用 , 三共出版
  2. 後藤雄佐ほか著, 作物学の基礎I 食用作物 , 農文協
  3. 中村 聡ほか著 , 作物学の基礎II 資源作物 飼料作物 , 農文協
  4. 鈴木正彦著 , 園芸学の基礎 , 農文協
  5. 秋田県立大学木材高度加工研究所, コンサイス木材百科, 有限会社パレア発行。秋田文化出版(編集協力・販売), ISBN:978-4-87022-540-4
<授業計画の概要>
第1回:(村松)半年間に及ぶ講義の概略について述べ、講義の目的、到達点、参考図書など、講義を進めるにあたっての必要事項について述べます。
第2回:(矢野)樹木が生産する「木質バイオマス」は地球上のバイオマスの9割以上を占め、古くから幅広い用途で利用されてきました。木質バイオマスの用途や利用の歴史について概観します。
第3回:(矢野)木材には他の建築用材にはない優れた特質や機能を持つと同時に短所も持ちます。建材としての木材の性質を学ぶとともに、その性質の元となる生物としての樹木の構造や生長の特性を学びます。
第4回:(矢野)木材は建材のほかにも様々な用途に用いられています。その用途と、各々の用途に利用される樹種の性質を学びます。
第5回:(矢野)竹は中空の茎(稈)を持ち、草本植物でありながら木質化するなど、いくつかの特異な性質を持っています。その性質と、その性質を活かした様々な利用法について学びます。
第6回:(矢野)雑草は人間活動を妨害する植物として嫌われていますが、以前は土壌の生産力を高める資材として農業に利用されていました。その効果が最近再び注目されています。雑草の性質とその活用方法を学びます。
第7回:(矢野)生ごみは水分を多く含むため、焼却の際に大量のエネルギーを消費し、多量の二酸化炭素を放出しますが、土に還せば有用な土壌改良資材となります。生ごみを始めとした生物由来の廃棄物の活用例を見ながら、これらの廃棄物の生物資源としての活用について考察します。
第8回:(矢野)講義の理解度を評価するため、中間試験を行います。
第9回:(村松)農耕は約1万年前から始まったとされていますが、どこで、どのような作物を栽培化してきたのかについて概説します。
第10回:(村松)現在、様々な作物が生産されていますが、その起源地と現状について概説します。
第11回:(村松)日本における標準的なコメの栽培法を紹介するとともに、特殊栽培についても概説します。日本人は、これまでイネの種実だけではなくワラも利用してきました。そこで、イネの利用について概説します。
第12回:日本では、「麦」という一つの言葉でくくられていますが、小麦や大麦、エンバク、ライムギなど様々な麦類があります。世界の麦類とその利用法について概説します。その他、トウモロコシ、ソルガムと雑穀についてその種類と利用法について概説します。
第13回:食用作物のうち豆類についてその種類と利用法について概説します。
第14回:イモ類は、食用にするほか、デンプンの材料となるなど資源作物としての側面があります。そこで、今回は、食用になるイモ類についてその種類と利用法について概説します。
第15回:講義の理解度を評価のため、まとめの試験を行います。
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
担当教員の一部は、独立行政法人において、作物栽培の研究を行ってきたことから、その経験を生かして、実物や映像を駆使して、講義を行っていく予定ある。