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授業科目名 地域食物科学実験I
時間割番号 LFS338
担当教員名 鈴木 俊二/奥田  徹/舟根 和美/望月 和樹/柳田 藤寿/乙黒 美彩/岸本 宗和/久本 雅嗣/三木 健夫/矢野 美紀/山下 裕之/榎 真一/斉藤 史恵
開講学期・曜日・時限 前期・月/火/水・III-IV/III-IV/III-IV 単位数 3
<対象学生>
地域食物科学科3年次生
<授業の目的および概要>
〇醸造微生物実験
微生物を取り扱うための基本的な操作法(培地調整法、形態観察法、培養法、遺伝子解析法)を学習し、微生物、機器・器具の取り扱いができるように実験を通じて身につける。

〇果実遺伝子実験
果実の重要形質に関する遺伝解析、遺伝子機能解析を中心に、果実の成熟にともなう様々な生理現象を分子、細胞、器官、個体レベルで理解する。
<到達目標>
〇醸造微生物実験
微生物を適切に取扱うことができる。微生物の分離・同定方法、乳酸発酵、アルコール発酵の理論を説明できる。

〇果実遺伝子実験
食品原料としての果樹を理解するために、果実の成熟にともなう様々な生理現象、果樹の品質を決定する因子や育種目標形質について説明できる。
<授業の方法>
実験形式で進める
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 50  %実験目的および原理についての基本的理解度を評価する。 
2受講態度 50  %実験ノートの記述内容により、実験への興味、取組姿勢を評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
実験テキストはガイダンス時に配布します。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命化学専攻・応用生命工学専攻編, 実験農芸化学 : 21世紀のバイオサイエンス 初版第3刷, 朝倉書店, ISBN:9784254431155,
    (2017年出版)
<授業計画の概要>
〇醸造微生物実験
第1回:オリエンテーション(柳田・岸本・乙黒)
    実験の心得、安全について学習する
第2回:実験準備(柳田・岸本・乙黒)
    実験機器(遠心分離機、乾熱滅菌器、オートクレーブ、ふ卵器、他)の取扱い、
    試薬調整、滅菌方法について学習する)
第3回:培地の調製(柳田・岸本・乙黒)
    微生物の栄養成分、培養基、各種培地の作成方法について学習する
第4回:微生物の接種・培養(柳田・岸本・乙黒)
    微生物の接種、培養方法、生育条件、微生物の廃棄方法について学習する
第5回:微生物の肉眼観察(柳田・岸本・乙黒)
    微生物の肉眼観察方法について学習する
第6回:微生物の顕微鏡観察(柳田・岸本・乙黒)
    光学顕微鏡による観察方法について学習する
第7回:微生物の菌数測定(柳田・岸本・乙黒)
    希釈培養方法、血球計算盤を用いた菌数測定について学習する
第8回:微生物の染色と顕微鏡観察(柳田・岸本・乙黒)
    子嚢胞子の染色、グラム染色方法を学習する
第9回:乳製品からの微生物の分離(柳田・岸本・乙黒)
    分離、純化、簡易同定について学習する
第10回:ヨーグルトの評価(柳田・岸本・乙黒)
    作成したヨーグルトの酸度測定を行い、乳酸発酵について理解する
第11回:酵母のアルコール発酵と成分変化(柳田・岸本・乙黒)
    発酵経過の観察、発酵液の糖、アルコールの定量を行い、アルコール発酵に
    ついて理解する


〇果実遺伝子実験

第1回:ブドウ交配実験(山下裕)
花粉の貯蔵、調製、発芽試験、形態観察
第2回:ブドウ交配実験(山下裕)
 ブドウの除雄方法の習得
第3回:ブドウ交配実験(山下裕)
 ブドウの除雄
第4回:ブドウ交配実験(山下裕)
 貯蔵花粉使用によるブドウの交配
第5回:DNAのアガロース電気泳動
DNAの電気泳動法を学習する。
第6回:DNAクローニング
TAクローニング法と制限酵素処理によるクローニング法を学習する。
第7回:コロニーPCR
大腸菌を用いた遺伝子選抜法を学習する。
第8回:プラスミドDNAの抽出
大腸菌からプラスミドDNAを抽出する方法を学習する。
第9回: DNAシークエンシング
DNAの塩基配列決定法を学習する。
第10回
果実、果皮、葉からRNAを抽出する。
第11回:RT-PCR法
RNAを用いて、果実の重要形質に関する遺伝子の発現解析を行う。

まとめ
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
担当教員の一部は食品企業や公的研究機関での実務経験をもとに微生物実験を行います。
25年間長野県の果樹関係の試験場に勤務した。主にブドウの栽培や育種に携わったため、実務経験を活かし、ブドウ育種・栽培に関する基礎実験を行う。