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授業科目名 ブドウ栽培学
時間割番号 LFS316
担当教員名 山下 裕之
開講学期・曜日・時限 前期・金・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
本授業では、生食用および醸造用果実として利用されているブドウの栽培を科学的に理解するために、気象学、形態学、植物生理学、園芸農学、土壌肥料学および植物病理学などの観点からその関連性と作業の意義について解説する。 それによりブドウ栽培を多くの学術分野の観点から捉える力を身につける。
<到達目標>
ブドウの基礎的知識を学んだ上で自らの生活の場である地域で盛んに行われているぶどう栽培を科学的に捉え、さらにそこから地域のブドウ栽培の実情を理解することができる。
具体的目標
1.ブドウの形態的特性を説明する。
2.わが国だけでなく世界で栽培されているブドウの品種の特性について説明する。
3.わが国におけるブドウの育種の現状および育種目標について説明する。
4.ブドウの繁殖と植え付け方法について説明する。
5.ブドウの生態から一般栽培とその技術関連について説明する。
6.ブドウの生理的特性から、ハウス栽培や無核栽培について説明する。
7.生殖生理から見たブドウの開花、 受粉・受精、結実のメカニズムを説明する。
8.ブドウの病害虫についてその生態や発病メカニズム及び使用する農薬や防除方法について説明する。
9.ブドウ栽培を、温度および日光との関連性について説明する。
10.ブドウ栽培を水分、風、土壌、地形との関連から説明する。
11.ブドウの整枝・せん定に関して植物生理の観点から説明する。
12.土壌管理がぶどう栽培に及ぼす影響について植物生理学の観点から説明する。
13.ブドウの成熟について植物生理学の観点から説明する。
14.ブドウの収穫のタイミングなどブドウの成熟だけでなくワイン製造の関連から説明する。
15.これまでの授業を踏まえ、ブドウ栽培に関して総括し地域のブドウ栽培との関連について説明する。
<授業の方法>
授業の最初に前回の復習を行う。
図表からデータを読み取る演習を行う。
毎回リアクションペーパーを提出。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 80  %知識の習得と理解度を試験により評価する。 
2受講態度 20  %知識の習得にとどまらず、それを実際のブドウ栽培と関連づけて考える積極性 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 中川 昌一 (監修),‎ 堀内 昭作 (編集),‎ 松井 弘之 (編集), 日本ブドウ学, 養賢堂, ISBN:484259618X
  2. 農文協 (編集),‎ 農山漁村文化協会= (編集), ブドウ大事典, 農山漁村文化協会, ISBN:454017181X
  3. Markus Keller, The Science of Grapevines: Anatomy and Physiology, Academic Press, ISBN:012374881X
<授業計画の概要>
授業計画
第1回:ブドウ栽培の歴史と現況
第2回:ブドウの形態について
第3回:ブドウ栽培品種について(1) 主要品種の特徴
第4回:ブドウ栽培品種について(2) 新品種育成法について
第5回:ブドウの繁殖と植え付け
第6回:ブドウの生態・栽培 一般栽培との関連。
第7回:ブドウの生態・栽培 特殊栽培との関連
第8回:ブドウの生長と結実(1)  開花と受精
第9回:ブドウの病害虫とその防除
第10回:ブドウの栽培と環境 温度 光線 
第11回:ブドウの栽培と環境 水 風 土壌 地形
第12回:ブドウの整枝・せん定
第13回:ブドウの栽培における土壌管理
第14回:ブドウの生長と結実(2)  果実の生長と成熟
第15回:第1回〜14回の授業内容の総括し、得られた観点から地域におけるブドウ栽培を見直す。
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
25年間長野県の果樹関係の試験場に勤務した。主にブドウの栽培や育種に携わったため、実務経験を活かし、理論と実際栽培を結び付けた講義を行う。