授業科目名	化学実験
時間割番号	LBT203
担当教員名	新森　英之／小久保　晋
開講学期・曜日・時限	前期・月／火／木／金／水・III-IV／III-IV／III-IV／III-IV／III-IV	単位数	2
＜対象学生＞
BT
＜授業の目的および概要＞
自然科学において実験は重要であり、中でも基礎的な化学実験は様々なバイオ分野研究の基本となる。本実験では実験に際しての安全管理を学ぶとともに、化学実験の基礎的手技と基礎知識を習得する。
＜到達目標＞
１、試薬の取扱い、溶液の調製方法について学ぶ。 ２、実験器具と分析機器の操作方法を身につける。 ３、化学反応についての基礎知識と作業方法を習得する。 ４、実験レポート作成、実験データのグラフ化、並びに 　　分析化学的計算方法について学ぶ。
＜授業の方法＞
マスク着用。適宜、換気を行う。グループを２つに分けて、１日おきに、各実験テーマの「前半の実験」のみを行うこととする。「化学実験指導書、白衣、防護メガネ、関数電卓」を生協で購入する。テーマは７個あり、グループごとに「実施予定表」に従って行う。テーマごとに「実験結果（レポート）」を切り離して使用し、「レポート課題」は、「後半部分」の実験データを手渡すことで、全てを行って頂く（実験翌日までに提出）。
＜成績評価の方法＞
No 評価項目 割合 評価の観点 1 小テスト／レポート  40  % 日常的勉学努力、論理的思考能力  2 受講態度  60  % 積極性、観察／実験力、実験態度
＜受講に際して・学生へのメッセージ＞
１、「化学実験指導書」を事前によく読み、予習を行ってから実験に望むこと。 ２、操作方法や実験内容で分からないことは、教員またはTAに質問すること。 ３、病気等で欠席する場合は事前に教官へ連絡し、後日診断書等を提出すること。
＜テキスト＞
山梨大学工学部編, 化学実験指導書
＜参考書＞
山梨大学工学部編, 実験・実習における安全マニュアル 日本化学会編, 化学便覧, 丸善出版
＜授業計画の概要＞
第１回：化学実験安全教育 　実験に際しての注意、基礎的な事項についての説明を行う。 第２、３回：容量分析‐標準溶液の調製と酸塩基滴定‐ 　塩酸と炭酸ナトリウム水溶液との酸・塩基中和反応を利用し、容量分析の中 　で最も一般的な酸塩基滴定（中和滴定）を行う。 第４、５回：容量分析法による溶解度・溶解度積の測定 　溶液中のヨウ素酸イオン濃度を容量分析法により測定し、得られた濃度の値 　からヨウ素酸カルシウムの水への溶解度と溶解度積を計算する。 第６、７回：アセトアニリドの合成と精製 　アニリンを無水酢酸でアセチル化してアセトアニリドを合成する。更に分離 　して得られる粗結晶を再結晶法により精製する。 第８、９回：染料用アゾ化合物の合成と染色 　アゾ染料の一種であるオレンジIIを、ジアゾ化とカップリングの二段階操作 　で合成する。更にこの染料を用いて、絹、羊毛及び木綿布の染色を行う。 第１０、１１回：有機化合物の融点測定と混融試験 　有機化合物の重要な特性値の一つである融点の測定法を習得する。更に類似 　の融点を示す幾つかの有機化合物に対して、混融試験法を実習する。 第１２、１３回：分子の電子スペクトルと分子構造 　有機化合物、並びに遷移金属錯体についての吸収スペクトルの測定を行い、 　分子の量子化されたエネルギー準位と分子構造についての理解を深める。 第１４、１５回：ヨウ素時計反応の反応次数 　ヨウ素が生成し呈色するヨウ素時計反応が止まるまでの時間を測定すること 　により、化学反応の速度を理解するために必要な基本的事柄を習得する。 第１６回：総括評価 　これまでに提出した実験レポートをもとに、解説並びに評価を行う。