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授業科目名 道徳教育の理論と実践
時間割番号 KCO510
担当教員名 梶原 郁郎
開講学期・曜日・時限 後期・金・II 単位数 2
<対象学生>
1・2年
<授業の目的および概要>
本授業では、道徳教育の理論と実践に関する基礎的知識を獲得する。この目的の下、本授業の概要は次の通りである。(1)道徳教育に関する基礎的知識(認識と行為)、(2)道徳教育の歴史、(3)道徳教育の目標・内容・評価、(4)教科教育と道徳教育との関係、(5)道徳教育と潜在的カリキュラム論。ここに道徳教育とは、難題である各教科を通した道徳教育を含むもので、道徳副読本・教科書による道徳の時間における「道徳教育」のみを指すものではない。
<到達目標>
本授業では「「道徳教育」=道徳教育」とならないように留意して(これは指導要領が提示する課題でもある)、次の諸点の知識理解を到達目標とする。(1)道徳教育に関する基礎的知識(認識と行為)、(2)道徳教育の歴史、(3)道徳教育の目標・内容・評価、(4)教科教育と道徳教育との関係、(5)道徳教育と潜在的カリキュラム論。以上の諸点を、理論と実践とを関係づけて理解して、道徳教育の必要な実践的資質を形成する。

≪ストレートマスター≫以上の諸点を、自らの学校経験を振り返りつつ理解できる。
≪現職教員≫以上の諸点を、自らの授業実践を振り返りつつ理解できる。
<授業の方法>
・実施形態:対面式の予定だが、教室の定員状況を踏まえて1回目の授業前に連絡する。
・授業内容のよりよい理解のために、随時みなさんの経験(「道徳教育」の授業経験、道徳教育の授業経験の有無)を省察していただきながら授業を進める。必要な資料は随時配布する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 80  %講義内容の理解 
2受講態度 10  %学習意欲 
3発表/表現等 10  %講義内容の理解・意欲 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・大学の教員も含めて私たち教師は「「道徳教育」=道徳教育」の考え方に偏りがちです。これは実践でも研究でも道徳教育の内容開発が難題だからです。道徳教育研究の課題のひとつです。
・道徳的心情を涵養する・道徳的心情が涵養されたと主張する場合、それはどのような授業の事実を指しているのでしょうか。そもそもその涵養は可能なのでしょうか。このような素朴な問題に【向き合うmind】を持って、みなさんが自分を外側から省察できるように、問題を出題する形式で授業内容を準備します。
・試験はレポートに代える可能性があります。
・授業中は通信機器の電源は切って受講して下さい。
・新小学校学習指導要領(200円程度)は購入しておいて下さい。
<テキスト>
  1. 吉野源三郎, 『君たちはどう生きるか』(漫画版ではない), 岩波文庫,
    (夏休みに第四章まで一読しておいて下さい。)

  2. 高史明, 『生きることの意味』, ちくま文庫,
    (夏休みに最後から二つの章を一読しておいて下さい。)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
授業15回の内容は以下の通りです(この各項目は各時間を必ずしも指すものではない)。
1. 授業のガイダンス−道徳と道徳教育−(梶原,〇〇)
2. 道徳教育の基礎的知識(1)−「道徳教育」と道徳教育−(梶原,〇〇)
3. 道徳教育の基礎的知識(2)−認識と行為−(梶原,〇〇)
4. 道徳教育の基礎的知識(3)−道徳教育における他者認識の問題−(梶原,〇〇)
5. 道徳教育の歴史−戦前の道徳教育−(梶原,〇〇)
6. 道徳教育の歴史−戦後の学習指導要領の推移−(梶原,〇〇)
7. 道徳教育の方針・目標・内容・評価−「道徳教育」教材を事例として−(梶原,〇〇)
8. 教科教育と道徳教育(1)−国語教育と道徳教育−(梶原,〇〇)
9. 教科教育と道徳教育(2)−算数教育と道徳教育−(梶原,〇〇)
10. 教科教育と道徳教育(3)−理科教育と道徳教育−(梶原,〇〇)
11. 教科教育と道徳教育(4)−社会科教育と道徳教育−(梶原,〇〇)
12. 教科外教育と道徳教育(梶原,〇〇)
13. 道徳教育と潜在的カリキュラム論(1)−評価をめぐる問題−(梶原,〇〇)
14. 道徳教育と潜在的カリキュラム論(2)−機械的学習をめぐる問題−(梶原,〇〇)
15. 試験・総括−学生の授業の振り返り−(梶原,〇〇)